作品と表現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 06:09 UTC 版)
「クロード・ドビュッシー」の記事における「作品と表現」の解説
初期の作品であるカンタータ『選ばれし乙女』(1888年)や『ボードレールの5つの詩』(1889年)まではワーグナーの影響を見ることができる。しかしこの頃の作品、特にヴェルレーヌと出会って以降の3つの歌曲、『忘れられたアリエッタ』、『華やかな饗宴』第1集などでは、より明確に独自の書法へと変化していった。弦楽四重奏曲ト短調(1893年)においてはフリギア旋法だけではなく、様々な教会旋法を使用している。なかでも『牧神の午後への前奏曲』(1894年)、メーテルリンクの戯曲によるオペラ『ペレアスとメリザンド』(1893年頃着手、完成は1902年)など同時代の作品から現れた全音音階の使用は、その後の独特のハーモニーの基盤ともなっている。また、これらの作品は規則的な律動にとらわれない書法の先駆けでもあり、それまでの西洋音楽の概念からは異色ともいえるものだった。
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