位相コントラスト phase contrast
位相コントラスト
【英】:phase contrast
散乱波の位相の変化に起因する像のコントラスト。HREM像はを利用して作られる。試料が非常に薄いと、電子波はほとんど吸収を受けないが、原子によってその位相だけが変化すると近似される(弱位相物体近似)。収差のないレンズを用いて、試料からの透過波と散乱波を理想像面上で干渉させると、散乱波の位相のずれは強度の変化(コントラスト)として現れない(位相の変化を検出できない)。散乱は透過波に対してπ/2の位相のずれを受ける。散乱波の位相を、電子レンズの球面収差による位相のずれ量を焦点はずし量で調節して、π/2だけさらに位相をずらすと回折波の位相変化はπになる。位相の変化は振幅の変化に変換され、透過波と重ね合わされて像にコントラストを生ずる。なるべく広い波数の範囲で位相がπ/2ずれ、しかもそれらの振幅が大きくなるように焦点はずし量を選ぶと、結晶構造像が得られる。
散乱波の位相の変化に起因する像のコントラスト。HREM像はを利用して作られる。試料が非常に薄いと、電子波はほとんど吸収を受けないが、原子によってその位相だけが変化すると近似される(弱位相物体近似)。収差のないレンズを用いて、試料からの透過波と散乱波を理想像面上で干渉させると、散乱波の位相のずれは強度の変化(コントラスト)として現れない(位相の変化を検出できない)。散乱は透過波に対してπ/2の位相のずれを受ける。散乱波の位相を、電子レンズの球面収差による位相のずれ量を焦点はずし量で調節して、π/2だけさらに位相をずらすと回折波の位相変化はπになる。位相の変化は振幅の変化に変換され、透過波と重ね合わされて像にコントラストを生ずる。なるべく広い波数の範囲で位相がπ/2ずれ、しかもそれらの振幅が大きくなるように焦点はずし量を選ぶと、結晶構造像が得られる。
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