ヒトラーとの対面
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 01:46 UTC 版)
「クラウス・フォン・シュタウフェンベルク」の記事における「ヒトラーとの対面」の解説
1944年6月7日午後3時52分から4時52分にかけて、フォン・シュタウフェンベルクは、フロム上級大将とともにベルヒテスガーデンにあるヒトラーの別荘「ベルクホーフ」に招集され、ヒトラー臨席の会議に出席した。フォン・シュタウフェンベルクがヒトラーと直接に対面したのはこれが初めてだった フロムがフォン・シュタウフェンベルクをヒトラーに紹介すると、ヒトラーは指が三本しかないフォン・シュタウフェンベルクの左手を両手で握った。それからヒトラーは震える手で状況図を置き換えはじめ、何度もフォン・シュタウフェンベルクを見つめたという。 会議にはヒトラーの他に空軍総司令官ヘルマン・ゲーリング国家元帥、内務大臣・親衛隊全国指導者ハインリヒ・ヒムラー、軍需大臣アルベルト・シュペーア、国防軍最高司令部(OKW)長官ヴィルヘルム・カイテル元帥という錚々たるメンバーが参加した。フォン・シュタウフェンベルクは会議後にこの場の空気を「どんよりと腐っていて、息もできないほど」と評し、このメンバーの中で良識がある人物はシュペーアだけで他は全員サイコパスだと感じたという。ヒトラーの目はうるんでおり、みすぼらしく弱々しい印象を受けたという。この会議に彼が爆弾を持っていった形跡はなく。最初の対面ということもあり、暗殺が実際に可能かどうか吟味するだけに留め、彼は「総統の側では自由に行動することが許される」という結論に達した。
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