ヒッチコック・マガジン
ヒッチコック・マガジン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/26 08:42 UTC 版)
『ヒッチコック・マガジン』[注 1]は、日本の月刊ミステリ小説誌、娯楽雑誌。1959年6月22日に創刊号(8月号)が発売された[5]。発行は宝石社。アメリカ合衆国のH.S.D.パプリケーションズ発行の『Alfred Hitchcock's Mystery Magazine』と版権契約を結んでおり、同誌の日本版という位置づけだった[6]。小林信彦が「中原弓彦」の筆名で編集長を務めた雑誌として知られ、映画やジャズの批評、コラム、ショートショート、座談会、イラストなどが充実していたことから、『平凡パンチ』(1964年創刊)や『話の特集』(1965年創刊)などに大きな影響を与えた[7][8]。1963年7月号をもって廃刊。
注釈
- ^ 表紙のタイトルの表記は中黒のない「ヒッチコックマガジン」である。創刊号の奥付ならびに「死体置場の片隅から」と題された編集後記には「ヒッチコック・マガジン」と記されている[1]。国立国会図書館の所蔵目録の表記も「ヒッチコック・マガジン」である[2]。編集長を務めた小林信彦も自著で「ヒッチコック・マガジン」と書いている[3][4]。
- ^ 21日に発売する予定だったが、日曜日に重なったため22日になった[5]。しばらく22日発売が続き、1960年1月号から21日発売になった[11]。
- ^ 1959年6月8日から13日にかけて東京の読売ホールで第2回「フランス映画祭」が開催された。この催しでクロード・シャブロルの『いとこ同志』のほか『レ・ミゼラブル』『自殺への契約書』『燃える大地』『二十四時間の情事』『アルピニスト 岩壁に登る』など6本の新作映画と短編映画『セーヌの詩』が特別上映された[13][14]。
- ^ 1954年7月、フランスは8年にわたるインドシナ戦争を終結させるが、植民地であったフランス領インドシナを失った[16]。そして同年11月に勃発したアルジェリア戦争は泥沼の様相を呈していた。
出典
- ^ a b 『ヒッチコック・マガジン』1959年8月号、宝石社、134頁。
- ^ “ヒッチコック・マガジン | 書誌詳細”. 国立国会図書館. 2023年7月12日閲覧。
- ^ 小林信彦『東京のロビンソン・クルーソー』晶文社、1974年6月30日、144-147頁。
- ^ a b c 道化師のためのレッスン 1984, pp. 24–27.
- ^ a b 小林信彦60年代日記 1985, pp. 16–17.
- ^ 『ヒッチコック・マガジン』1959年8月号、宝石社、4頁。
- ^ 亀和田武「作家の<秘密の日記>」 『小林信彦の仕事』弓立社、1988年7月15日、284頁。
- ^ 道化師のためのレッスン 1984, pp. 162–163.
- ^ a b 回想の江戸川乱歩 1994, pp. 8–12, 68–70.
- ^ 小林信彦60年代日記 1985, pp. 11–13.
- ^ 『ヒッチコック・マガジン』1959年12月号、宝石社、132頁(新年特大号予告)。
- ^ 秦早穂子、森田和雄、中原弓彦「第一回 パリへの道(上)」 『ヒッチコック・マガジン』1959年9月号、宝石社、70頁。
- ^ 『キネマ旬報』1959年7月夏の特別号。
- ^ 『映画評論』1959年7月号。
- ^ 秦早穂子、森田和雄、中原弓彦「第二回 パリへの道(下)」 『ヒッチコック・マガジン』1959年10月号、宝石社、70頁。
- ^ Logevall, Fredrik (2012). Embers of War: The Fall of an Empire and the Making of America's Vietnam. random House. ISBN 978-0-679-64519-1
- ^ 秦早穂子、双葉十三郎、中原弓彦「ヒッチコックの新作『北北西に進路を取れ』をめぐって」 『ヒッチコック・マガジン』1959年11月号、宝石社、71頁。
- ^ 秦早穂子、荻昌弘、中原弓彦「秋の話題作をめぐって」 『ヒッチコック・マガジン』1959年12月号、宝石社、68-76頁。
- ^ 道化師のためのレッスン 1984, p. 37.
- ^ 『ヒッチコック・マガジン』1960年5月号、宝石社、165-166頁。
- ^ 『ヒッチコック・マガジン』1960年11月号、宝石社、166頁。
- ^ 『ヒッチコック・マガジン』1960年12月号、宝石社、165-166頁。
- ^ 『ヒッチコック・マガジン』1961年2月号、宝石社、165頁。
- ^ a b “ヒッチコックマガジン目次細目 第2巻(1960年)”. MISDAS. 2023年7月12日閲覧。
- ^ a b “ヒッチコックマガジン目次細目 第3巻(1961年)”. MISDAS. 2023年7月12日閲覧。
- ^ 「直木賞のすべて」受賞作・候補作一覧(非公式サイト) - ウェイバックマシン(2023年3月26日アーカイブ分)
- ^ 「小林信彦自筆年譜」 『小林信彦の仕事』弓立社、1988年7月15日、307-308頁。
- ^ 小林信彦60年代日記 1985, p. 93.
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- 3 関連項目
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