ナリンギンとは? わかりやすく解説

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ナリンギン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/27 01:40 UTC 版)

ナリンギン
識別情報
CAS登録番号 10236-47-2
PubChem 442428
日化辞番号 J10.482E
KEGG C09789
特性
化学式 C27H32O14
モル質量 580.53 g mol−1
外観 針状結晶
融点

166 ℃

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ナリンギン (Naringin) は、フラバノン類の1種である。

構造上の特徴

ナリンギンの構造は、フラバノンの水酸基に、ネオヘスペリドースが結合した配糖体である。なお、ナリンギンのアグリコンは、ナリンゲニンと呼ぶ。

所在

ナリンギンは天然に存在する化合物の1つであり、柑橘類果皮などに含有される、苦味物質の1つである。なお、柑橘類の中には生薬として用いられる物も有る。ナリンギンが成分の1つとして含有される生薬としては、例えば、橙皮[1]枳実[1][2]陳皮[1]、橘皮などが挙げられる[2]

関連項目

  • フラバノン(flavanone)とカルコン(chalcone) - フラバノンは塩基性条件下で、カルコンに変化する。
  • ヘスペリジン - ナリンギンと同じフラバノン類の1種で、こちらもナリンギン同様に柑橘類の果皮に含有される。生薬の橙皮、枳実、陳皮にも含有されている[1]
  • ネオヘスペリジン - アグリコンはヘスペリジンと同じだが、ヘスペリジンとは異なり、ナリンギンと同じ糖が結合している。生薬の橙皮、枳実、陳皮にも含有されている[1]
  • ナリルチン - 非還元末端のラムノースの結合位置のみが異なる構造異性体。ナリンギンが苦味を有するのに対して、ナリルチンは苦味を有しない。

出典

  1. ^ a b c d e 日本薬学会(編集)『薬学生・薬剤師のための知っておきたい生薬100 ―含 漢方処方―』 p.88 - p.90 東京化学同人 2004年3月10日発行 ISBN 978-4-8079-0590-4
  2. ^ a b 山田 陽城、花輪 壽彦、金 成俊 編集 『薬学生のための漢方医薬学』 p.294、p.295 南江堂 2007年4月20日発行 ISBN 978-4-524-40214-4




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