ケルヴィン予想
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 10:06 UTC 版)
「ウィア=フェラン構造」の記事における「ケルヴィン予想」の解説
1887年、ケルヴィン卿は、空間を等しい体積のセルに分割するとき境界面積を最小にするにはどうすればいいか、つまり最も効率的なフォーム構造はどのようなものか、という問いを立てた。この問題はそれ以来ケルヴィン問題と呼ばれるようになった。 その解としてケルヴィンが提示したフォームは切頂八面体による空間充填(en: bitruncated cubic honeycomb)を模したもので、ケルヴィン構造として知られている。これは凸一様充填(en: convex uniform honeycomb)であり、構成単位の切頂八面体は正方形の面6枚と正六角形の面8枚を持つ十四面体で、それ一種のみで空間を充填することができる。ケルヴィン構造における十四面体セルは厳密には多面体ではなく、六角形の面がわずかに曲率を持っている。これはフォームの構造を支配するプラトーの法則の要請によるものである。 この構造がケルヴィン問題の最適解であり、切頂八面体による空間充填がもっとも効率的なフォームを与える、とするのがケルヴィン予想である。ケルヴィン予想は広く受け入れられており、100年以上にわたって反例が知られていなかったが、ウィア=フェラン構造の発見によって覆されることになった。
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