グルパール19S
英語:Glupearl 19S
片山化学工業研究所が製造していた「加水分解コムギ末」の商品名。化粧品の保湿成分として、化粧石鹸などへの使用が認可されていた。2010年8月に製造を終了している。
グルパール198Sは、株式会社悠香の「茶のしずく石鹸」(旧製品)をはじめとする30種以上の化粧品で使用されていた。石鹸の使用者が急性のアレルギー症状を発して病院へ救急搬送される事例が相次ぎ、2010年前後から問題視されていた。2011年11月に、日本アレルギー学会によって「グルパール19S」が発症の原因と見られる旨の見解が示されている。
関連サイト:
特別委員会報告 (グルパ-ル®19Sによるコムギアレルギー症例の疫学調査中間報告) - 一般社団法人日本アレルギー学会
グルパール
(グルパール19S から転送)
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グルパールは、株式会社片山化学工業研究所が生産・販売していた食品添加物。
- ^ 天野エンザイム株式会社 (2010年5月). “Chryseobacterium proteolyticum 9670 株を利用して生産されたプロテイングルタミナーゼに係る食品健康影響” (PDF). 食品安全委員会. 2011年11月25日閲覧。
- ^ 半埜賢治「グルパールの麺・パンへの利用 (特集 パンと麺の食品添加物・素材)」『月刊フードケミカル』第15巻第10号、1999年、73-76頁、NAID 40004556661。
- ^ 朝日新聞社 (2011年11月24日). “茶のしずくと同成分、6社販売続ける 11年6月まで”. アピタル 2011年11月25日閲覧。
- ^ データ・マックス (2011年9月29日). “悠香『茶のしずく』裁判を考える(2)~原料供給は片山化学工業研究所”. 健康情報 2011年11月25日閲覧。
- ^ a b 弊社グルパール19Sを配合された石鹸により、小麦アレルギーを誘発した症例が報告された件について 片山化学工業研究所・2011年11月14日
- ^ “シグナル 2011年秋号” (PDF). 枚方市役所 消費生活センター (2011年). 2011年11月25日閲覧。
- ^ 通販新聞社 (2011年9月29日). “【検証・悠香の自主回収④】67症例全てが悠香示す、使用原料「グルパール19S」に原因?”. 通販新聞 2011年11月25日閲覧。
- ^ 篠田純子・猪又直子・藤村奈緒・千貫祐子・森田栄伸・池澤善郎「食品添加物:小麦グルテン加水分解物グルパールに対するI型アレルギーの一例」『アレルギー』第59巻3・4、2010年、450頁、NAID 110008015649。
- 1 グルパールとは
- 2 グルパールの概要
グルパール19S
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 04:26 UTC 版)
グルパールの一種である「グルパール19S」は、化粧品原料としての使用が許可されていたものであり、石鹸やヘアートリートメントムース、スキンクリームに使用されていた。しかし、グルパール19Sを配合した「茶のしずく石鹸」が小麦アレルギーを誘発した例が報告され、2010年10月に厚生労働省から注意が喚起されると共に、同製品が回収される事となった。なお、片山化学工業研究所は、2010年8月にグルパール19Sの製造・販売を終了している。 グルパール19Sがアレルギーを引き起こした理由としては、他の加水分解コムギ製品よりも平均分子量が大きく、免疫応答を誘発しやすかった可能性が示唆されている。 なお、石鹸だけでなく、豚の角煮に添加されていたグルパールが原因と診断されたアレルギーの事例も報告されている。
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