ギャランティの過少さ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 14:35 UTC 版)
「お笑い芸人による闇営業問題」の記事における「ギャランティの過少さ」の解説
ライターの松谷創一郎も、吉本興業に所属するお笑い芸人による闇営業を生んだ構造的問題を指摘している。吉本興業とその関連会社では、所属タレントがよくネタにするように、給料が安いことで知られている。売れていない芸人は本業だけでは食べていけず、アルバイトなどを余儀なくされる。入江の解雇が発表された翌6月7日、同じ吉本所属芸人でもあるキートンが自身のTwitterで、「ちゃんとしたギャラが振り込まれたら、闇営業なんて行かねーよな」と語り、続けて「仕事は入れない、自分で取ってきた仕事に色々言われる、生活できない、そんな吉本芸人は山ほどいる」と吉本に所属する芸人たちの実情を明かし、「そこに闇営業の話がきたら、心が揺らぐわな」と私見を述べた。また、闇営業の発端でもある吉本興業は芸能事務所の中で最も多くの芸人が所属している上、NSC生やオーディションを合わせて毎年2000人以上の新人芸人が加入し、その中で芸人として生活できるのは数人程度であるため、売れるチャンスは極端に少ない。そのため、アルバイトをしている芸人は多く、20年以上アルバイトで生計を立てている芸人や借金を抱えている芸人も数多くいる。 ビートたけしは「闇営業をしなきゃ食えないような状態にする事務所もおかしいと思う。最低限の金銭補償くらいすればいいなと思うんだけれど」と吉本興業の経営方針を激しい口調で苦言を呈した。明石家さんまは吉本興業がギャラさえ上げれば、闇営業に行かなくて済むと指摘している。さんまは、過去に後輩芸人から会社にギャラを上げるように掛け合って欲しいとお願いされ、実際に当時の社長に進言したことがあると明かしている。なお、さんまはこの騒動について、過去に入江に貴重なサッカーグッズを手に入れてもらうなど世話になっていたため、入江からお願いされたら自分も闇営業に参加していたかもしれないと複雑な胸中を明かしている。トレンディエンジェルの齋藤司も闇営業のギャラを齋藤ら自身のギャラと比較した際、「僕らが普段、ちゃんと会社を通してもらってる営業より(闇営業のほうが)額は高い」と現実的な意見を述べた。その上で、「10分ネタをやってその額をもらえるとなったら、もし万が一仕事がなかったら行くっていう気持ちもわからないではない」と複雑な心境を示した。
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