イタリアの歌
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1936年(昭和11年)、雑誌『改造』1月号(第18巻第1号)に掲載。1937年(昭和12年)6月12日に創元社より刊行の『雪国』に初収録。 ある大学の実験室でアルコール引火の爆発により、35歳の鳥居博士(戦争医学者)と、恋人の女助手・咲子が大火傷を負い、致命傷を負った博士が死ぬまでの病院内の風景を描いた短編小説。片足だけの火傷で済んだ咲子は、恋人の博士が死んだ時もあまり感情を表わさないでいるが、最後に「なんとはなしに『家なき子』の『イタリアの歌』を歌ひ始めた」(『イタリアの歌』)咲子が涙を流すラストシーンが印象的で、「心の内に激情を秘める女の心理が、怖いようにつっぱねたかたち」で描かれていると巌谷大四は解説している。
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