着差 (競馬)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/15 09:39 UTC 版)
日本の着差の表示
日本の平地競走や障害競走では着差は原則として審判による目視によって判定されるが、着差が少ない場合は写真判定が行わる。写真判定はフォトチャートカメラという特殊なカメラを使用し写真には1000分の6秒 (6 ms) ごとにスリットが入れられ、このスリットの数を基準に着差が決定される。スリットの数による基準は絶対的なものではなく、そのときのスピードなどによって多少の相違がある。フォトチャートカメラによる撮影自体はすべての競走で行われ、競走後に発表される走破タイムの測定に用いられる。
競馬においては、ゴールとは馬体の一部が決勝線に到達した瞬間を指す。通常、これは競走馬の鼻の先ということになる。ばんえい競走の場合はゴールはそりの最後端が決勝線を通過したときである(ただし前述のように着差が用いられることはない)。
着差が短いものから次のようになっている。
- 同着 - 写真によっても肉眼では差が確認できないもの - タイム差は0
- ハナ差(鼻差) - スリットの数は3 - タイム差は0
- アタマ差(頭差) - スリットの数は6 - タイム差は0
- クビ差(首差、頸差) - スリットの数は12 - タイム差は0〜1/10秒
- 1/2馬身(半馬身) - スリットの数は24 - タイム差は1/10秒
- 3/4馬身 - スリットの数は30 - タイム差は1/10〜2/10秒
- 1馬身 - スリットの数は33 - タイム差は2/10秒
- 1 1/4馬身(1馬身と1/4) - スリットの数は37 - タイム差は2/10秒
- 1 1/2馬身(1馬身と1/2) - タイム差は2/10〜3/10秒
- 1 3/4馬身(1馬身と3/4) - タイム差は3/10秒
- 2馬身 - タイム差は3/10秒
- 2 1/2馬身 - タイム差は4/10秒
- 3馬身 - タイム差は5/10秒
- 3 1/2馬身 - タイム差は6/10秒
- 4馬身 - タイム差は7/10秒
- 5馬身 - タイム差は8/10〜9/10秒
- 6馬身 - タイム差は1秒
- 7馬身 - タイム差は11/10〜12/10秒
- 8馬身 - タイム差は13/10秒
- 9馬身 - タイム差は14/10〜15/10秒
- 10馬身 - タイム差は16/10秒
- 大差 - タイム差は17/10秒以上
4馬身以上は端数を数えない。たとえば「6馬身とクビ差」のような上記以外の「着差」は存在しない。ただし降着制度に基づく降着馬や失格馬が出た場合は、6馬身+ハナ差などとなる。また、公式には11馬身以上の差はすべて「大差」と表示する。
厳密に言えば競走馬のスピードによって違いはあるが、約5〜6馬身が1秒に相当する。
- ^ 上がり3ハロン36.0秒が60 km/h, 32.0秒が67.5 km/hに相当する。
- ^ “天皇賞・春、キタサンブラック差し返す サブちゃん熱唱”. 産経新聞フォト. (2016年5月1日) 2016年5月3日閲覧。
- ^ “【日本ダービー】マカヒキ8センチ鼻差で世代頂点に!川田が泣いた”. スポーツニッポン. (2016年5月30日) 2017年3月1日閲覧。
- ^ ポンド (lb)は0.454 kgに相当する。
- ^ 世界ランク日本馬ワンツー、最大の要因は着差 SANSPO.COM、2023年7月26日閲覧
- 1 着差 (競馬)とは
- 2 着差 (競馬)の概要
- 3 概要
- 4 日本の着差の表示
- 5 短頭差、短首差
- 6 脚注
- 着差 (競馬)のページへのリンク