歩兵連隊 アメリカ陸軍

歩兵連隊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/11 11:56 UTC 版)

アメリカ陸軍

第二次世界大戦時

第二次世界大戦当時のアメリカ陸軍の歩兵連隊は総員3,068名で、編制は以下の通り。

歩兵装備

歩兵中隊は小銃3個小隊と火器小隊1個から編成され、火器小隊はM2 60mm 迫撃砲班3個と機関銃分隊2個からなっており、歩兵3個小隊を3門のM2 60mm 迫撃砲が支援するようになっていた。 M1 81mm 迫撃砲は重火器中隊の迫撃砲小隊に6門が配備され、3個歩兵大隊で1個連隊を構成していたので、合計で18門となった。

朝鮮戦争時

1950年代中盤以降

1957年、アメリカ陸軍は、ペントミックとして知られる新しい編制を採用した。この編制では、従来の歩兵連隊の枠組みは解体され、かわりに、5個の連隊戦闘群が編制された。この連隊戦闘群は5個小銃中隊と戦闘支援中隊から編成されており、従来の歩兵連隊と歩兵大隊の中間的な規模であった。

ペントミック編制は1960年代初頭には見直され、ROAD再編成計画が発動された。これによってペントミック式の連隊戦闘群は解体されたが、歩兵連隊が再編されることはなく、大隊を基幹とする編制法に移行した。ただし、連隊の戦歴を継承するため、それぞれの歩兵大隊は、かつての所属連隊の名前を冠することとされた。ROAD計画以後も数度にわたって編制の見直しが行なわれたが、大隊を基幹とするという点は変化しておらず、現在、アメリカ陸軍には、常時編成される戦闘単位としての歩兵連隊は、第75レンジャー連隊アメリカ特殊作戦軍指揮下)が存在するのみとなっている。また、第503歩兵連隊は、その名前を冠する大隊がいずれも第173空挺旅団戦闘団に所属していることから、事実上、連隊の編制が存続していると見なされることもある。


注釈

  1. ^ スペインにおけるテルシオそのものも、ローマ軍団(legio)に似た組織として編成された面もある[1]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 下田 1986.
  2. ^ McNeill 2014, pp. 194–196.
  3. ^ a b c d e f g Barbero 2014, pp. 100–106.
  4. ^ a b c d Brzezinski & Hook 1991, pp. 8–10.
  5. ^ Brzezinski & Hook 1991, pp. 11–16.
  6. ^ Barbero 2014, pp. 110–116.
  7. ^ a b 『官報』第2692号、大正10年7月21日。
  8. ^ a b 『官報』第3306号、大正12年8月7日。
  9. ^ 『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』416頁。
  10. ^ a b アジア歴史センター レファレンスコードC12122488100
  11. ^ 『官報』第2673号、大正10年6月29日。
  12. ^ 台湾歩兵第2連隊
  13. ^ a b c d e f g h i j 古井 1986a.
  14. ^ a b c d e f g h i j k l 藤井 2004.
  15. ^ a b c d e f g h i j k l m 古井 1986b.
  16. ^ a b c 奈良原 2021, pp. 57–63.
  17. ^ 竹中 1989.
  18. ^ a b c d 駐屯地シリーズ編纂委 2005.
  19. ^ 奈良原 2021, pp. 63–65.
  20. ^ 藤井 1996.
  21. ^ a b 軍事情報研究会 1998.
  22. ^ 奈良原 2021, pp. 46–49.
  23. ^ 奈良原 2021, pp. 39–43.





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