忘れないで (山下達郎の曲) 解説

忘れないで (山下達郎の曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/09 09:23 UTC 版)

解説

タイトル・トラックの「忘れないで」、カップリングの「ラッキー・ガールに花束を」とも、NHKアニメ劇場「アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル」エンディングテーマとオープニングテーマのために書き下ろし作品。両曲とも後にアルバム『SONORITE』に収録、「忘れないで」は2012年 (2012)発売のオールタイム・ベストOPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜』にも収録。

「忘れないで」は山下曰く「50歳を過ぎたら絶対やろうと思っていた」という、カンツォーネ風のオリジナル曲。ちょうど折よく、1930年 (1930)代のイギリスが舞台というアニメのタイアップ依頼が来て“これだ!”と、その時に書き下ろされた[book 1]。作詞は竹内まりやが手掛けているが、山下によれば「<元気を出して>の男版だって言ってました。この前に別の歌詞があったんだけどそれがあまり気に入らなくて、彼女自身が歌うといいんだけど、僕が歌うと全然ダメで、書き直して貰ったんです」[book 1]という。ホーム・レコーディングによる、オリジナル・カラオケをバックに竹内が歌った「忘れないで」が、山下のラジオ番組『サンデー・ソングブック』にて数回オンエアされた。また、ドラムは山下自身が叩いているが「今のデジタル環境だと、まだもう少し奥行きが欲しいけど出ない。60年代のダスティ・スプリングフィールドみたいな立体感にしたかったんだけど、あと3年くらいたつともう少し思い通りになるかな」[book 1]と答えている。後に山下は『OPUS』のライナーノーツで「自分のキャラにはちょっと暗い曲調だったかもしれないが、声のちゃんと出るうちにこうやって歌ってみたかった」[2]と書いている。

「ラッキー・ガールに花束を」は当初、自分でドラムを叩いて一人多重録音でサーフィン&ホットロッドのような感じにしたかったが思った感じにならなかったので、ドラムは打ち込みに、ベースはシンセにそれぞれ変更されている。山下は「シンセベースの方が重低音が多い分だけ下に持っていけるから、ピアノが遠くに行って両端のギターがくっきり鳴ってくれて、バランスが良くなるんです。だから<忘れないで>とかは生ベースなので少し重心が軽い感じになる。重くしないとロックン・ロールにならない。音像のピラミッドの作り方が難しいね」[book 1]と答えている。この曲は後にホンダ・ライフのCMタイアップがついたのを受け、『SONORITE』収録曲「白いアンブレラ」とのカップリングで再度シングル・カットされた[注釈 1]


注釈

  1. ^ 白いアンブレラ ⁄ ラッキー・ガールに花束を」 2005年10月26日 (2005-10-26)発売。MOONWARNER MUSIC JAPAN CD:WPCL-10242

出典

  1. ^ a b c d 新星堂フリーペーパー「山下達郎別冊pause05」2005年9月13日 (2005-09-13)発行。
  1. ^ a b c d e 山下達郎/忘れないで” (日本語). TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード株式会社. 2019年1月21日閲覧。
  2. ^ OPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜』(【通常盤】3×12cmCD)山下達郎、MOONWARNER MUSIC JAPAN、2012年。WPCL-11205/7。 





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