平和的核爆発 その他の提案

平和的核爆発

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/15 08:57 UTC 版)

その他の提案

この他、クラ地峡での運河の建設計画において、PNEの利用が検討された[4]。このためにインドでは1974年に平和的核実験を実施している。

1958年、日本住宅公団初代総裁である加納久朗は、原爆を使った東京湾の埋め立てによる新首都建設構想を発表した。これは房総丘陵の山々を崩して埋め立て用の土を確保、それを使い東京湾の東半分をすべて埋め立て、ここに皇居を含めた首都機能を移転、新首都「ヤマト」を建設するという壮大な構想だった。崩す山々のうち、堆積岩から成る鋸山については、核爆発によって山全体をゆるませて岩石を掘り出すというプランを提示していた[6]

また、オリオン計画のような核爆発推進も平和的核爆発に含まれることもある。

関連する条約

核拡散防止条約

核拡散防止条約第4条においては、原子力の平和利用が謳われている。条約第5条において、平和的核爆発のためであるならば、核兵器保有国が非核兵器保有国の締結国に対して、国際的監視の下で平和的核爆発を行うことができるとされている。

平和目的地下核爆発制限条約

平和目的地下核爆発制限条約は1976年10月に米ソ間で締結されたものである。1963年の部分的核実験禁止条約において核爆発は地下に限定されることとなった。平和目的地下核爆発制限条約では、さらに平和目的であったとしても、個々の核爆発は150ktを超えるものではなく、連続した爆発においても合計1,500ktを超えないこと、連続した爆発においても個々の爆発は150ktを超えないことが検証できるようにすることが求められた。これは1974年に合意された地下核実験制限条約と整合性をとるためのものである。

注釈

[脚注の使い方]

  1. ^ the 2000 Review Conference of the Parties to the Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons”. UN (2000年5月19日). 2016年7月10日閲覧。 'The Conference affirms that the provisions of article V of the Treaty as regards the peaceful applications of any nuclear explosions are to be interpreted in the light of the Comprehensive NuclearTest-Ban Treaty.'
  2. ^ http://www.onepetro.org/mslib/servlet/onepetropreview?id=00001669&soc=SPE
  3. ^ http://www.anl.gov/PCS/acsfuel/preprint%20archive/Files/12_1_SAN%20FRANCISCO_03-68_0050.pdf
  4. ^ a b c d 最新科学論シリーズ13 最新巨大プロジェクト (学研 1991年)
  5. ^ ソ連は3年燃え続いたガス田の大火災を消すために核爆弾を使ったことがある” (日本語). GIGAZINE. 2020年7月23日閲覧。
  6. ^ 加納久朗『新しい首都建設』(時事通信社、時事新書、1959年)


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