対照実験 対照実験の概要

対照実験

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/20 04:08 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

方法

薬の臨床試験であれば、効果のない偽薬と、新たに開発した薬剤とを投与する2つの実験群をおくが、偽薬を与えられた方が対照実験となる。対照実験の対象となるグループをコントロールグループ(統制群)と呼ぶ。また、対照実験には陰性対照ネガティブコントロール、NC)と陽性対照ポジティブコントロール、PC)の二種類ある。いずれも結果があらかじめわかっている対照群であるが、前者は結果に影響を及ぼさないものであり、先の例では偽薬があてはまる。一方、陽性対照は効果があることがわかっている対照群であり、薬剤の例で言えば、既に臨床試験をクリアした(本試験対象の薬剤に期待される効果と、同種の効果が実証された)薬剤があてはまる。 また、PCRや菌検査にもネガティブコントロールやポジティブコントロールは用いられる。これは、増幅したDNAや、培養された微生物が、実験者のDNAや、空中落下塵によるコンタミネーション(汚染)によらないことを証明するためである。

意義

対照実験を行うことによる意義として、結果の差を推計統計学的に考慮して、有意差があったかどうかを判断できるという点がある。また、その差の大きさによって、効果がどれほどあったのかという点についても知ることもできる。

また、薬剤の臨床試験の場合、偽薬効果を排除できるということがある。対照実験を行わない場合、被験者がその効果を期待することによって、本来の効果以上の変化が起きてしまう可能性がある。対照実験では偽薬を与えられた被験者も偽薬であることは知らないため、そのバイアスを取り除くことができる。偽薬#偽薬効果も参照。

関連項目





「対照実験」の続きの解説一覧




対照実験と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「対照実験」の関連用語

1
空試験 デジタル大辞泉
100% |||||

2
コントロール実験 デジタル大辞泉
100% |||||

3
ブランク‐テスト デジタル大辞泉
100% |||||

4
対照試験 デジタル大辞泉
100% |||||



7
実験区 デジタル大辞泉
50% |||||

8
対照区 デジタル大辞泉
50% |||||

9
無作為化 デジタル大辞泉
50% |||||


対照実験のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



対照実験のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの対照実験 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS