ラグナロクオンラインII 旧版

ラグナロクオンラインII

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/26 13:26 UTC 版)

旧版

以下はRagnarok Online2: The Gate Of The Worldと銘打たれた版の説明である。

特徴

レベル制システムを採用した3D MMORPGである。前作ラグナロクオンラインから一転、完全な3Dベースのグラフィックとなった。レベル制のキャラクター成長システムを持ち、World of Warcraftを意識したクエストベースのゲーム進行が特徴とされた。一般的な、韓国産MMORPGに良く見られるギルド間戦闘やレアアイテム収集といった要素は実装されなかった。 複数の職業に自由に転職出来るコンプレックスジョブシステムや、ノーマン、エル、ディマーゴの3種類の種族の登場[2]等を特徴として打ち出した。反面、意欲的に取り入れられた様々なシステム間で整合性がとれておらず、全体としてのまとまりに欠ける面があった。同時に、本作が特徴として打ち出す多くの要素が、先行する人気作から評価の高いシステムを広範に取り込んだものであり、システム面で本作ならではの個性的な独自要素は打ち出されなかった。 キャラクターが使用するメイン武器に成長の要素を持たせ、プレイヤー間の取引を禁止するなど、前作で問題となったインフレやRMTにも配慮した設計が見て取れた。全体的に未実装要素が多く、ゲームの全容を把握出来る段階にはなかった。

運営状況

開発国である韓国では、2006年12月から3度に分けてのクローズドベータテストが、5月28日から2010年8月2日までオープンベータテストが行われた。 日本では、2007年8月16日から27日にかけてクローズドβテスト、2007年8月30日から9月27日までオープンベータテストが行われた。2007年9月時点では、日本でのオープンベータテストは、後述の韓国クローズドβ2段階のフィールドと韓国オープンベータの最新仕様のシステムおよびバランスを組み合わせた物となっていた。2007年に正式サービス開始予定だったが、9月27日に正式サービス開始を延期。その後、再開の目処が立たないまま前売りチケットの返金に応じるなど、実質終了している。日本では前作に引き続きガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社が運営権を獲得している。日本国内では30日1980円の月額課金制を予定していた。

本作のライセンス価格は、日本・中国を含めたアジア4か国で総額5450万米ドル(約65億円)と発表されている。グラヴィティ社には商業化開始後に、このライセンス価格とは別に運営ロイヤリティが支払われる事になっていた。

開発の経緯

2003年12月10日に韓国で実施された「2004 Gravity経営ビジョン発表会」にて、コードネーム「Ruminaty」として開発中である事が公表される。製作は、前作ラグナロクオンラインの開発で中心を務めた「チームマーキュリー[3]」が担当していると発表され、この段階では2005年内のサービスインが目標とされていた。その後、2004年11月25日に韓国で開催されたゲームショウ「KAMEX2004」内にて初めて動画が公開される。さらにその後、このバージョンは当時のグラヴィティ会長だった金正律の鶴の一声によって廃棄され、グラフィックを中心に新規に再開発が開始される。金正律はメディアのインタビューに答え、現在のラグナロクオンライン2は以前の物とは完全に別物だと発言している。なお、このKAMEX2004バージョンは、キャラクターモデリング等が、現行ラグナロクオンライン2と比べて日本人好みのデザインとなっているなど、現在とは違った雰囲気を持ったものだった。

再開発が開始された本作は、2005年9月17日に東京ゲームショウで公開されると同時にゲーム内容の概要についても初めて示される。当時の予定では、2005年内にクローズドベータテストが開始されるとされ、2006年内のサービスインが示された。しかし、この東京ゲームショウバージョンは、あまりにも韓国色の強いキャラクターモデリングにファンの間から強い拒否感が出たため、そのフィードバックを受け本作は再び再開発に入ることとなる。 その後、グラヴィティ社の経営体制の変革、前会長であった金正律への裁判など様々な経営の混乱の後、2006年8月12日に開催された「Gravity Festival 2006」にてプレイ動画が公開され、同年12月の第1次クローズドベータテストへとつながる。

開発公表から、実に4年以上もの歳月を経てオープンベータへと辿り着いた本作だが、開発国である韓国では、ベータ開始初期からマップおよびメインシナリオの拡張が一切行われないなど、終始コンテンツ不足の状況が指摘された。80人以上もの専任開発スタッフを擁し、かなりの年月に渡る開発期間をかけたにもかかわらず、結局再開の目処が立たずに、ひっそりと終了した。

これと入れ替わるように、2010年7月1日にLegend of the Second(第2次)と銘打った版の制作を発表した。以降の詳細は同項目を参照。

システム他

世界設定
前作ラグナロクオンラインとは、完全に異なった全く新しい世界となっている。ただし、一部地名やモンスターなどに前作の要素が引き継がれている。
ストーリー
ノーマン、エル、ディマーゴ、3つの種族が暮らす世界ミッドガルド。そこで勃発した種族間戦争から20年が経ち、新たな争いが起きようとしていた。
デザイン
ラグナロクオンラインが2Dグラフィックだったのに対し、RO2では3Dポリゴングラフィックとなっている。前作の売りであった萌えを感じさせるキャラクターデザインを引き継ごうとしながらも、
ディフォルメされたキャラクターにリアルさを求めた結果、東京ゲームショウ2005発表時にアンバランスさがユーザーの不評を買って、モデルとテクスチャの全面的な作り直しを行った。[2]
音楽
菅野よう子を起用。
クライアントプログラム
ゲームエンジンには、アメリカEpic Games社のUnreal Engineが採用されている。使用されているのは、最新の Unreal Engine3 では無く、その前バージョンにあたるUnreal Engine 2。
また、インタビューではシェーダプログラムなどは極力使用せず、高解像度テクスチャによる描写に力を入れている、と答えている。
シェーダ機能の使用抑制は、プログラム開発の負荷軽減などのメリットがあると同時に、3Dライティングや動的な影生成が行われず、
動画として完成されるゲーム画面は大幅に見劣りする物となってしまうなどデメリットも発生する。クライアントプログラムの不正防止措置としては、韓国Ahn Lab社のHack Shieldを組み込んでいる。

  1. ^ a b Important Notice regarding Ragnarok 2 Development
  2. ^ ノーマン以外の種族の実装時期は未定
  3. ^ ただし、チームマーキュリーという開発チームが登場したのは、この時が初めてである。また、同チームがラグナロクオンラインの開発を担当したという発表も初めてである。同チームがいつ頃、どのような経緯から編成されたのかは未公表。
  4. ^ http://www.ro2.jp/news/information/announce/item/9366[リンク切れ]






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