マイホームヒーロー あらすじ

マイホームヒーロー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/24 04:13 UTC 版)

あらすじ

第一部

主人公 鳥栖哲雄は平凡なサラリーマン。推理小説オタクであり、趣味で推理小説を50本も書いてネットで公開しているほど、ミステリの殺人トリックや殺害方法を知り尽くしている。これまで妻と娘の3人で幸せな家庭を築いてきた。

ある日、一人暮らし中の大学生の娘 零花に久しぶりに会った際、顔に暴力の痕跡を見つけるが否定される。零花と別れた直後に、路上でガラの悪い若者の集団と遭遇。彼らの会話の内容から、そのうちの一人が娘の彼氏であるらしいこと、また暴力を振るったことも聞き取れたため、尾行し確かめようとするが仲間に見つかり痛めつけられる。そのため翌日、会社を休んで娘のマンションで手がかりを探っていたところ、娘の彼氏・麻取延人が突然訪ねてくる。とっさにクローゼットに隠れて電話を盗み聞きしているうちに、妻の実家の財産を奪い取るために零花に近づいたこと、過去に二人の女性を殺害していることを知る。

哲雄に尾行されていたことを知らされ「零花も殺す」と電話相手に喚きだしたことから、娘を守るため、哲雄はこの男を殺すことを衝動的に決意、不意を突いて急襲し撲殺した。哲雄は、偶然部屋を訪ねてきた妻 歌仙と共に、推理小説で培った持ち前の知識で死体をバスルームで処理して証拠隠滅を図る。

しかし、撲殺した麻取延人は犯罪組織(半グレ)のメンバーで、かつ、組織上層部の凄腕の詐欺師 麻取義辰の息子であったことから、徹底した行方探しが始まる。半グレたちは哲雄を疑い、自宅を徹底マークするだけでなく盗聴器を仕掛け、さらには拉致して尋問を交えながら追い詰めていく。

歌仙と零花を守るため偽証を続ける哲雄に、半グレ実行部隊のリーダー格の青年 間島恭一は、「一週間以内に延人を発見できなければ殺す」と脅迫し連れ回す。哲雄は家族を守るため恭一を犯人に仕立てることを決意。歌仙の協力で延人の遺骨と証拠品を恭一の部屋に仕掛ける。恭一は組織に犯人として拘束され、哲雄は解放されるが、逃げ出した恭一は麻取義辰に真相を暴露する。

義辰は、零花のマンションに赴き、息子が殺されたと確信して逆上する。部屋で鉢合わせした哲雄と揉み合いになったあげく、義辰は自ら命を絶つ。哲雄は義辰の遺体を山中に埋め、事件を隠蔽して帰宅する(第6巻 第48話まで)。

第二部

事件から1か月後。台風で哲雄が義辰を埋めた山が土砂崩れを起こし、遺体が発見されたことで再び哲雄の苦悩が始まる。だが、哲雄の知らぬ間に鳥栖家は遺産受取人として零花を指名しており、半グレたちは零花をターゲットとして狙っていた。

そんな中、恭一の友人で零花を守るために上京した 金井憲広、自称大学生の 石井信、コンビニバイトの高校生 小沢謙信、自称占い師の 紫楽来杉山の若い4人の男たちが零花に近づく。金井は恭一を通じて哲雄が延人を殺害したことを知っており、零花を守るため哲雄を呼び出す。だが金井は半グレに誘拐され、恭一の仲間であることが判明したため殺害される。石井信は半グレの一員だった。これを知った恭一は哲雄に「信を殺せ」と指示して警察に自首し、窪の組織は一時解散する。紫楽来は零花と顔を合わせるたび、予知めいたアドバイスをする。

小沢は哲雄がネットに投稿した小説の読者で、哲雄の協力者となる。信は金井の実家がある新潟での通夜に零花を誘う。小沢と哲雄は信が偽名であると突き止め零花に知らせるが、零花は金井の仇を取ろうと信に同行。哲雄は小沢と共に信と零花を追跡。零花を拘束していたと思われる場所で、信に重傷を負わせて連れ去ったのは、歌仙の従兄の 鳥栖洋二であった。その背後では零花を「オガミメ」の後継者としたい 鳥栖胡蝶たちが動いていた。

信のスマホを奪った零花は哲雄と警察に届け出るが、刑事の 安元浩司は麻取父子殺害犯は哲雄と断定。安元から電話で自首を勧められた哲雄は離婚届の準備のため、逮捕を翌日夕方に延ばしてもらう。歌仙は置手紙を残して実家の村に帰っていた。哲雄は歌仙の実家がある群馬県に車を走らせながら、零花に歌仙との出会いや結婚の経緯、歌仙の実家がカルト教団であることを語る。

村に到着した哲雄は零花と引き離され鳥栖洋二に軟禁される。脱走した哲雄は歌仙を探し当てるが、薬物で朦朧とした歌仙から、教祖の 鳥栖郷一郎が歌仙と零花を「オガミメ」にして子を産ませようとしていると聞き愕然とする。村に潜入した小沢謙信から、率いる半グレたちが村を襲うと聞いた哲雄は「郷一郎を殺害し、村と半グレに潰し合いさせる」という考えが浮かぶ。

窪たちは郷一郎を誘拐し金を脅し取ろうと村へ侵入。歌仙の「オガミメ」就任祭の夜、哲雄は郷一郎の屋敷に侵入し郷一郎をスリングショットで殺害して歌仙を奪還。さらに郷一郎殺害を屋敷を襲った半グレの仕業に見せかける。半グレたちは洋二たち村人に討ち取られるが、一人生き残った窪は、高い戦闘力で村人を次々に殺害。村は壊滅状態となる。満身創痍の哲雄はこれを見て村に戻り、窪と直接対決する。哲雄はトラップを仕掛け、殺害寸前まで窪を追い込むが、窪が投げた日本刀が哲雄の胸に突き刺さる。村から徒歩で脱走していた零花は警察に通報。村にパトカーが到着するが、窪は「またな」とつぶやいて姿を消す。

3週間後、哲雄は病院で目を覚ます。歌仙と胡蝶の夫である 与丞(よすけ)の証言で全ては半グレの仕業によるものとなり、哲雄は大量殺人鬼に立ち向かった英雄となっていた。哲雄は再び自首を考えるが、歌仙の家族を思う気持ちに心うたれ、いつか全てが明らかになるまで罪を隠し家族と暮らすと決める。零花は警察官になると哲雄に打ち明ける。(第二部終了 第150話まで)

第三部

カルト教団が壊滅した大量殺戮事件から7年後。海外逃亡したと思われる窪の陰に怯えながらも、哲雄はおもちゃメーカーの課長に昇進。哲雄と歌仙の間には新たに男児 が誕生し、歌仙は資格を取って明の通っている保育園にパート勤務していた。零花は大学を卒業し警察に採用され、交番勤務を経て刑事となっていた。

そんな中、哲雄は顧客に成り済ました若い男女に騙され、暴力団「間野会」の元メンバー殺害の疑いをかけられる。以前から元間野会のメンバーが立て続けに殺害されており、零花は担当刑事から逃亡中の 志野が疑われていると聞き出す。

志野を名乗る人物によって自宅を放火された哲雄は、刑事の 戸島に囮になると持ち掛け犯人捜しを始める。零花は、恭一から「延人殺害の真相」を聞き出しショックを受けるが、窪と志野を逮捕し、真犯人に引導を渡すと決意する。哲雄と密かに連絡を取り合っていた小沢謙信は、哲雄を騙した男女がカルト村出身の 皆川ヲハ東明砂だと突き止める。

哲雄が姿を消し、2日後海岸で発見される。哲雄は窪に呼び出され「テロを防げば現在地のヒントを与える」と言われたと証言。警察と哲雄たちは、テロを防ぐべく「窪の残した暗号」に翻弄されるが、零花は一連の事件が「哲雄の自作自演ではないか」と疑い始める。

突然、哲雄と戸島が失踪。零花は恭一と共に二人の足取りを追う。零花のスマホに哲雄が連絡してくる。哲雄は指示に従わなければ戸島の身柄は保証しないと脅し、警察に通報せず指定した場所への移動を指示。零花と恭一はあきる野市のアパートの一室に侵入し、大型冷凍庫を発見。その中身に二人は驚愕する。

大量殺戮事件後、哲雄はトラウマに苛まれていたが、小沢に窪への復讐を遂げることを励まされ、さらに長男の明が生まれたことで奮起。麻取が残した資金でアパートやパソコンを用意し、小沢にインターネット監視させて窪の行方を追う。ついに二人は窪がイラクに潜伏していることを突き止め、タンカーで帰国した窪を改造エアガンで襲う。窪の戦闘力に圧倒された二人だが、フグ毒を仕込んだBB弾チェンソーで窪殺害に成功する。

アパートの大型冷凍庫の中身は窪の死体だった。窪は4か月も前に哲雄と小沢によって殺されていた。再び零花に電話してきた哲雄は、窪を殺したいきさつを説明。零花は哲雄に、志野を誘き寄せて殺すため窪が存命であると見せかけたのか、と問う。

志野は帰国直後消息不明になった窪を探すため、鳥栖家を放火して窪にアピール。さらに警察の内通者から窪の暗号を知らされた志野は窪が生きていると確信、暗号を解いてある山中に向かうが、車両爆弾にかかる。山中に転落したものの命を取り留めた志野の前に鉈をもったヲハと明砂が現れる。危険を感じた志野は二人と手を組もうと必死で口説くが、ヲハは志野の指を切断し、逆に脅しつける。(第三部 203話まで)


  1. ^ このこともあり、本人は本当の使用目的を知らされていない。
  2. ^ 本人のインスタグラムストーリーズより
  3. ^ 正式名称不明
  4. ^ フジテレビ系列
  5. ^ TBSテレビでの放送終了後に配信[58]
  6. ^ 海外でも中国本土を除く国と地域で順次独占配信される予定。





英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「マイホームヒーロー」の関連用語

マイホームヒーローのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



マイホームヒーローのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのマイホームヒーロー (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS