ビジネスプロセスモデリング表記法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/26 08:21 UTC 版)
要素
BPMN によるモデリングは、少数の視覚要素を使った単純な図で表される。それによって、フローやプロセスをビジネスユーザーにとっても開発者にとっても理解しやすくする。基本要素は、以下のように分類される。
- フローオブジェクト
-
- イベント
- 円で表し、何らかの事象の発生を示す。開始、中間、終了などがある。処理のきっかけや結果を表す。
- アクティビティ
- 角を丸めた四角形で表し、実施すべき作業を示す。タスクとサブプロセスに分けられ、サブプロセスには底辺にプラス記号を付ける。
- ゲートウェイ
- 菱形で表し、何らかの判断を示す。経路の分岐と結合にも使われる。
- 接続オブジェクト
- 接続オブジェクトは、フローオブジェクト同士をつなぐ。
- シーケンスフロー
- 実線矢印で表し、アクティビティの実施される順序を示す。ゲートウェイを始点として始点の近くに斜めに横切る線があるときは、それがデフォルトの経路であることを示す。
- メッセージフロー
- 破線白抜き矢印で表し、結ばれたものの間でのメッセージのやり取りを示す。
- 関連
- 破線で表し、フローオブジェクトと成果物との関連を示す。
- スイムレーン
- フローオブジェクトの実施者を明確化するときに使用する。
- プール
- 大きな長方形で表し、内部に複数のフローオブジェクト、接続オブジェクト、成果物を描く。
- レーン
- 部署や役割などによってプール内を区切ると、それぞれがレーンとなる。
- 成果物
- 図をより分かりやすくするために補助的に用いる。
- データオブジェクト
- ある作業で必要とするデータや生成されるデータを分かりやすく示すために用いる。
- グループ
- 角の丸い一点鎖線の長方形で表す。異なる作業をフローとは無関係にグループ化するのに使う。
- 注釈
- 図の理解を助ける注釈。
フローオブジェクトや成果物を独自に追加して、図をより分かりやすくすることもできる。
- ^ OMG. “BPMN 2.0”. 2018年12月5日閲覧。
- ^ “ISO/IEC 19510:2013 (Information technology — Object Management Group Business Process Model and Notation)”. ISO (2013年). 2018年12月5日閲覧。
- ^ 旧名称には、"and" がなかった。
- ^ OMG. “Business Process Model and Notation 2.0 Beta 1 Specification”. 2009年12月6日閲覧。
- ^ OMG. “BPMN 2.0 Schedule”. 2009年11月12日閲覧。
- ^ Bruce Silver. “BPMN 2.0 Status Update”. 2009年12月6日閲覧。
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