ハウ・ドゥ・ユー・ドゥ・イット
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背景
「ハウ・ドゥ・ユー・ドゥ・イット」は、ミッチ・マレーによって書かれた楽曲[2]で、アダム・フェイスやブライアン・プールに提供したが、両名とも本作を拒否した[4]。EMIのジョージ・マーティンは、本作に大きなヒットの可能性を感じ、自身がプロデュースを手がけていたビートルズの2作目のシングル曲として本作を選曲した[4]。ビートルズは、1962年9月4日にリンゴ・スターをドラマーとして迎えて本作のレコーディングを行なった。レコーディングに際し、メンバーはマレーによるデモ音源からイントロやハーモニー・ボーカル、間奏など複数の変更を加えた[4]。マレーはこの変更を嫌っていて、ビートルズ・バージョンを発売しないという決定は、主にビジネス上の事情によるものだった[5]。なお、マーティンはこれ以前にもビートルズのデビュー・シングルとして本作を発売することを考えていた[注釈 1]が[7]、ジョン・レノンとポール・マッカートニーがオリジナル曲でのデビューを強く希望したことから、本作と同じ日に録音された「ラヴ・ミー・ドゥ」でデビューすることが決定した[8]。ビートルズによる「ハウ・ドゥ・ユー・ドゥ・イット」は、長らく未発表のままとなっていたが、1995年に発売された『ザ・ビートルズ・アンソロジー1』で初収録となった[9]。
その後マーティンは、本作を歌うのにジェリー&ザ・ペースメイカーズが最適であると考え、1963年1月22日にEMIレコーディング・スタジオで行なったジェリー&ザ・ペースメイカーズの本作のレコーディングのプロデュースを手がけた[10]。同年3月にジェリー&ザ・ペースメイカーズのデビュー・シングルとして発売された[11]。
注釈
出典
- ^ Unterberger, Richie. How Do You Do It? - Gerry & the Pacemakers | Song Info - オールミュージック. 2021年8月18日閲覧。
- ^ a b c d e f Rice 1982, p. 71.
- ^ “Official Singles Chart UK Top 100”. Theofficialcharts.com. 2008年4月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月30日閲覧。
- ^ a b c Lewisohn 2013, pp. 670–671.
- ^ Lewisohn 2013, p. 699.
- ^ ザ・ビートルズ・クラブ 『ザ・ビートルズ・アンソロジー』リットー・ミュージック、2000年、76頁。ISBN 4-8456-0522-8。
- ^ The Beatles 2000, p. 77.
- ^ Lewisohn 1988, p. 18.
- ^ Ingham 2009, p. 31.
- ^ Womack 2017, p. 161.
- ^ Ellise Shafer, Variety (2021年1月3日). “Gerry Marsden, frontman of Gerry and the Pacemakers, dead”. Chicago Tribune (Tribune Publishing Company) 2021年8月17日閲覧。
- ^ a b "Official Singles Chart Top 100". UK Singles Chart. 2021年8月18日閲覧。
- ^ a b “The Hot 100 Chart”. Billboard (1964年9月5日). 2021年8月18日閲覧。
- ^ “Singles Reviews”. Billboard: 18. (July 4, 1964) .
- ^ "Norwegiancharts.com – Gerry & The Pacemakers – How Do You Do It?". VG-lista. 2021年8月18日閲覧。
- ^ A Bit of Liverpool - The Supremes - オールミュージック. 2021年8月18日閲覧。
- ^ Thou Shall Not Steal - Dick and Dee Dee - オールミュージック. 2021年8月18日閲覧。
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