ディビジョン2
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/21 04:15 UTC 版)
組織と人物
ディビジョン
プレイヤーが所属する組織。正式名称「Strategic Homeland Division」。作中では主に頭文字を取った「SHD」、または「ディビジョン」と呼ばれる。また、所属する人物は「エージェント」と呼ばれる。大統領令51号通称「ディレクティブ51」により強力な権限が付与されており、合衆国復興のためにあらゆる判断や指揮、方法を独断で取る事が許可されている。人工知能「ISAC(Intelligent System Analytic Computerの略)」による強力な情報支援やバックアップの恩恵を受けることができ、先進的技術を多用したガジェットや装備を扱う。しかしエージェントの中にはディビジョンに対して敵対行動を取る者や裏切りを行う者もおり、そうしたエージェントは「ローグエージェント」と呼ばれる。
- プレイヤー
- 主人公。コミュニティを守るため戦っていたが、救難信号を受け、ワシントンD.C.へ移動する。発信元である作戦基地、ホワイトハウスもまた攻撃を受けており、防衛に成功して以降はワシントンD.C.で活動する。
- エージェント・サンダース
- プロローグで主人公と共にコミュニティを守る。救難信号を受けた際にはウォーターフロント防衛のために残り、ワシントンD.C.を主人公に託す。
- アラニ・ケルソ
- ワシントンD.C.で活動するエージェント。アメリカ陸軍のレンジャースクールを初めて修了した女性の一人で、CIAの下で働く民兵将校の経歴を持つ。その後ディビジョンにヘッドハントされ教官を務めた後、自らも前線へ出ることとなった。D.C.で主人公と合流したのち共に活動を開始する。
- ブライアン・ジョンソン
- ワシントンD.C.で活動していたエージェント。今作のトレーラーにも登場していた。しばらくD.C.で活動していたが突如として姿を消し、ローグ化したものと思われていたが、マンハントイベント「黒幕」にて、「カルヴィン・マクマナス」のもとで任務を行っていることが判明する。それはローグエージェントを始末するための「ハンター」を率いることであった。
JTF(ジョイント・タスク・フォース)
救急サービス、州軍などによって作られた統合任務部隊。作中ではそのまま「JTF(ジェイ・ティー・エフ)」と呼ばれる事が多い。ディビジョンとは協力関係にある。背中に「JTF」と書かれたTシャツが目印。アウトブレイク直後と比較するとかなり衰退しており、ワシントンD.C.ではホワイトハウスとその周辺以外にはほぼいない。ホワイトハウスを作戦基地としている。 しかし、マンハントイベント「炎の支配」終盤にてブラックタスクによる大規模な攻撃を受ける。この攻撃によって、エージェントが以前ペンタゴンから回収した灌流バイオリアクターを奪われ、ホワイトハウスの人員にも大きな損害が出てしまった。
- マニー・オルテガ
- 今作のディビジョンの指揮を務める指揮官。カリフォルニア州で育ち、20代前半にワシントンD.C.へ移住した。無線情報収集および通信スペシャリストとして州兵に入隊、昇級を重ねた。エージェントを基地からサポートする。
市民軍
荒廃したワシントンD.Cで生存している市民らで結成された自衛組織。主に自分達のコミュニティの防衛や他勢力への抵抗を目的としている。JTFとは協力関係にある。コミュニティに所属しているものが多い。コントロールポイントを制圧するために必要であり、フレアを打ち上げることで市民軍へ援護を要請できる。
- オデッサ・ソイヤー
- コミュニティ「シアター」のリーダー。ディビジョンエージェントだったが、戦闘で片足を狙撃されて失い、退役する。コミュニティのメンバーに護身術、銃の扱い方を教えるなどしている。
- 現役時代の人脈は広かったようであり、バードン・シェーファーからスカウトを受けているが断っており、実の娘であるエレノアと共にシアターで生活しており、ハイエナ所属のメンバーと懇意になっていることに不安をつのらせている。
ハイエナ
アウトブレイクが起きてからも数々の犯罪を起こし抗争を繰り返してきた複数のギャングなどが、自分ら以外にも脅威となる勢力が現れてきているという状況を受け止め、各リーダーが休戦という形を取り共同で「評議会」を作ることによって生まれた。ほとんどのメンバーは犯罪歴があり、容赦なく略奪や暴行を繰り返す。また「スパイス」というドラッグを製造する環境を整え、スパイスを使用する場面も見られる。複数の犯罪者集団の統合であるためまとまりがなく、戦闘経験も乏しい。トップである評議会のメンバーらが組織の統括をしているため、明確にリーダーと呼べる者はいない。ディストリクト・ユニオンアリーナに本拠地を構えていたが、ディビジョンとの戦いで幹部らが死亡したため、弱体化していると思われる。
アウトキャスト
アウトブレイク時に強制隔離され、自分たちを見捨てた政府やJTFに恨みを持つ人々が、復讐のため団結して生まれた。一般人らであるため戦闘経験は乏しい。しかしながら恐れを知らず予測不可能な行動をとることがあり、自爆を前提とした攻撃や、無症状のキャリアを用いてコミュニティを崩壊させようと企てる。ルーズベルト島を本拠地としていたが、エージェントに島を制圧されたため、マニング国立動物園に拠点を移す。 マンハントイベント「キーナーの遺産」では、キーナーが残したエクリプス・ウイルスを手にいれ彼の遺志を継ごうとしていたローグエージェントであるホーネットと結託し、このウイルスによる攻撃を計画していた。
- エミリーン・ショー
- アウトキャストのリーダー。アウトブレイク前は検察官だった。ルーズベルト島の隔離エリアで娘を亡くし、娘を見殺しにした政府に強い憎悪を抱く。親しい友人はいないものの、カリスマ性によってグループの信頼を得ている。無症状保菌者。最後はマニング国立動物園に逃げ延び、エージェントとの戦いの末に死亡した。
トゥルーサンズ
後手後手な対応に終始する政府やJTFに不満を抱き、失望した元JTFオフィサーのアントワン・リッジウェイ大佐を中心に彼を支持する急進派の元JTF兵士や同調者、暴徒や大佐が一時収監された軍刑務所の囚人などが発足させ反乱を起こした民兵組織。自分達こそが現在の事態を収束させることが出来ると信じており、武力によってワシントンD.C.を制圧し最終的に自分達がアメリカ合衆国を統治することを目論んでいる。
多くのメンバーは実戦経験が無いものの軍や警察の訓練を受けた者が多く、統率が取れており豊富な物資や地対空ミサイルや迫撃砲といった強力な兵器を所有するなどその勢力は強大である。 その他支配下に存在する生存者のコミュニティに対して警護や用心棒の様な業務をしているらしく、作中で回収できる音声データではトゥルーサンズへの「税」の支払いが遅延しているコミュニティに対して脅迫じみた催促を行っている。
現在はアメリカ合衆国議会議事堂のあるキャピトル・ヒルを本拠地としている。
- アントワン・リッジウェイ
- トゥルーサンズのリーダー。元JTFオフィサー。予備役将校訓練課程で学び、そのまま予備役将校となる。アウトブレイク当時は、大佐としてメリーランド州兵を指揮していた。州兵がJTFに統合されるとやり方に不満を抱きはじめ、遂にはトゥルーサンズを結成した。キャピトル・ヒルの戦いで死亡する。
- ピーター・アンダーソン
- リッジウェイがディビジョンとの戦いで死亡したため、トゥルーサンズの二代目司令官となる。ブラックタスクと協力関係を築き、傘下に入る。
ブラックタスク
各勢力の弱体化と時を同じくして出現した、詳細不明の武装組織。正式名称「Black Tusk Special Unit」。頭文字を取って「BTSU」と表記されることがある。ディビジョンを含むワシントンD.C.の全ての勢力を排除し、支配しようと企む。その正体は政界や産業界のトップと繋がりを持つPMCであり、政府での仕事を数多く遂行しているため実戦経験が豊富で特に精鋭な人員が揃う。大型のホバークラフトをはじめ、自律する四足歩行の武装ロボット、ドローン、大型の武装無人ヘリなど、ハイテクな装備を保有する。
- バードン・シェーファー
- ブラックタスクの指揮官。元はディビジョンエージェントだったようだが、現在はブラックタスクに合流している。エージェントのヘッドハンティングも行っていると見られる。
- マンハントイベント「機密計画」では間接的にディビジョンを攻撃する為に各組織や団体に所属するローグエージェントらに武器や物資の支援を行っており、コニーアイランドの遊園地にてシェーファーと戦うことになる。ここで死亡したと思われていたが、ディビジョン側に保護されマンハントイベント「ヒドゥンアライアンス」にて昏睡状態で生きていることが判明する。
- ナタリア・ソコロワ
- ブラックタスクのCEO。シェーファーがマンハントイベントにおいてディビジョンに拘束されてしまったため、代わりにブラックタスクの指揮を取っている。
- 以前から音声ログのみで登場していたが、マンハントイベント「ヒドゥンアライアンス」「力の代償」からより活動や言動がより詳細に描かれるようになり、国土安全保障長官である「カルヴィン・マクマナス」という人物と何やら大きな作戦や計画を遂行している様子であること、また「ハンター」に関する何らかの情報や詳細を知っていると見られている。
- 現在はトゥルーサンズ二代目総司令官であるピーター・アンダーソン将軍と彼が率いるトゥルーサンズを傘下に収め、今やブラックタスクは過去最大級の戦力を保持する組織となり、ディビジョンに対する最大の敵対勢力と化した。
ニューヨーク
バイオテロのグラウンドゼロ。7ヶ月経った今も復興できておらず、未だクリーナーズやライカーズなどの無法者たちが野放しとなっている。前作でこれらのリーダーを始末し弱体化したと思われていたが、第一波のローグエージェント達がリーダーとして指揮していることが明らかとなる。
- ポール・ローズ
- 前作に続き、JTFのエンジニアとしてインフラ整備の復興を担当する。今作ではピースキーパーという民兵組織を立ち上げ、ロウアーマンハッタンのヘイブンを拠点としている。
- ロイ・ベニテス
- 元JTFの指揮官。前作ではミッドタウンのJTFを束ねて、作戦基地からエージェントをサポートしてくれた。今作ではローズと共に、ロウアーマンハッタンのヘイブンでピースキーパーと共に治安維持に努めている。
- アウトブレイク発生直後に妻を亡くしているが、悲観せず国のために尽くしている人格者であり、平和を願う思いやりに溢れた性格から周囲の人々からの信頼は厚い。
- フェイ・ラウ
- 第二波のエージェント。前作でプレイヤーと最初に合流したエージェントであり、ニューヨークに到着後も負傷した目と足を治療しながら、エージェントのサポートをしてくれていた。今作では宿敵アーロン・キーナーを追うために、ワシントンD.C.のエージェントに応援を呼び、ニューヨークで合流することとなる。
- アーロン・キーナー
- ニューヨークの元第一波エージェント。前作の黒幕であり、DLCで再登場。
- 第一波時代のコードネームは「ヴァンガード」。軍事大学を卒業し、様々な戦場や企業での経験を経て、技術・心理学・戦闘能力のどれを取っても申し分ないエージェントの1人であった。市民を守るために活動していたが、アウトブレイク時の連邦政府の判断でJTFが市民とエージェントを見捨ててDZに取り残したことにより、完全に政府に失望しローグ化する。その際に、生き残った他の第一波エージェントに声をかけ、賛同しなかったものを殺害したことで、SHDにとって最重要危険人物と認定される。
- クリーナーズ
- 前作にも登場し、アウトブレイク収束とウイルス撲滅を目標に活動している組織。しかし活動内容は汚染エリア、ドルインフル感染者を生死問わず焼却処分するという過激なものであり文字通り街を火の海にする勢いで活動していた。
- リーダーであったジョー・フェロが前作主人公に倒されたことでさらに活動内容が過激化し、化学兵器にも手を出し始めているとローズが報告している音声ログがある。
- その後、フェロの思想に共感したローグエージェントである「ヴィヴィアン・コンリー」が新たなリーダーとなり、座礁したタンカー船を拠点にした上で組織の再建を目論んでいたが、キーナーの行方を追うエージェントとの戦いの末に死亡。リーダーを再び失う事となった。
- ライカーズ
- 前作にも登場した組織。ライカーズ島刑務所出身の重犯罪者で構成された組織であり思想や大義名分という物は無い。
- 恐怖政治でライカーズを統率していたリーダーのララエ・バレットもまた前作主人公により始末され組織としての統制を失ったままでいたが、バレットと違いメンバー全員を「家族」として扱うローグエージェントである「ジェームズ・ドラゴフ」がライカーズのリーダーとなったことで活動を再開。
- ウォール街の金融証券取引所の一帯を根城にしていたが、エージェントの攻撃でメンバーの多くを失い、ドラゴフも死亡したため、弱体化したか壊滅したと思われる。
その他
- ハンター
- 前作にも登場した、正体不明の謎の敵。ケブラーマスクやそれに準じたマスクを着用しており素顔が不明。
- 前作同様、戦闘時の動きや思考がNPCとは思えないほど異様に洗練されており対人戦さながらの動きをとる強敵であり、回復スキルやエージェントのSHDテックを使用不能にするEMPパルスなどを使用してくる。
- 本作では特定の場所で一定の手順を踏む事で出現させ、戦闘を行う事が可能であり、このことから「ハンター」は少なくとも複数人いることが確認されている。
- マンハントイベント「黒幕」にてハンターの目的が明らかとなる。彼らはローグエージェントを始末する任務を託され、マクマナスの下で活動していたのであった。
- カルヴィン・マクマナス
- 国土安全保障長官。音声ログからソコロワと関係があると見られ、彼女とはハンターに関する情報も共有されている。
- ^ Ethan (2020年2月15日). “ディビジョン2:PC版本編が 396 円のセール実施中! 2年目拡張パック「ウォーロード オブ ニューヨーク」同梱版もあわせてセール中”. EAA!! - FPS News. 2022年1月24日閲覧。
- ^ “ユービーアイの11タイトルが1,000万本以上の売上を記録! 『R6S』総プレイヤーは6,000万人超え―決算報告にて”. Game*Spark (2020年5月15日). 2022年10月6日閲覧。
- ^ “『ディビジョン2』の必要動作環境”. Ubisoftカスタマーサービス. 2022年10月6日閲覧。
- ^ “『ディビジョン2』世界観やゲーム概要を紹介。エージェントの戦いぶりや舞台“ワシントンDC”をチェック”. 電撃オンライン. KADOKAWA (2018年7月5日). 2019年6月20日閲覧。
- ^ 津雲回転 (2019年4月11日). “正統進化を遂げた「ディビジョン2」プレイレポート。多くの仲間とともに崩壊するワシントンDCで新たな困難に挑め”. 4gamer.net. Aetas株式会社. 2019年6月20日閲覧。
- ^ コンタカオ (2018年12月30日). “『ディビジョン2』最新情報をとことんチェック! エージェントたちよ、世界の崩壊を止めるべく立ち上がれ!!”. ファミ通.com. Gzブレイン. 2019年6月20日閲覧。
- ^ “『ディビジョン3』制作発表。ユービーアイソフトによるディビジョンシリーズの最新作 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com”. ファミ通.com (2023年9月22日). 2024年2月7日閲覧。
- ^ “Tom Clancy's The Division 2: Warlords of New York - Metacritic”. Metacritic. 2023年9月22日閲覧。
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