ジェイコム株大量誤発注事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/30 03:29 UTC 版)
利益を得た個人トレーダー
この誤発注事件においては、とりわけ巨額の利益を得た「個人トレーダー」が、マスコミに大きく取り上げられた。(年齢はいずれも事件当時のもの)。
- B・N・F
- 投資家B・N・Fは、7,100株を取得、同日中に市場で1,100株を売却、残る6,000株(発行済み株式の41.38%)を現金決済(20億3500万円)していたことが、有価証券報告書の大量保有報告書で分かった。当人は「いつもと変わらず冷静だった」と語った。
- 大量保有報告書に職業を「無職」と記載したため、大富豪の無職男としてインターネット上で話題となった。この事件の不労所得でジェイコム男という異名をマスコミから得た。賃金労働者世帯の感覚では無職=無収入だという常識があるためか、ニートという流行語との相乗効果もあり、大きな話題になった[17]。
- 24歳の会社役員
- 東京都港区在住の24歳の会社役員が、3,701株(発行済み株式の25.52%)を取得し、現金決済で約5億6300万円の利益を上げていたことが、大量保有報告書で分かった。
- cis
- 投資家のcisは、ストップ安で3,300株購入し10分後に売却、約6億円の利益を得た[18]。
関連項目
- ^ この際、東証などで見られる特別気配(特買い・特売り)による売買の一時停止措置は機能せず、途中に示された買い注文を約定しながら数十秒でストップ安にいたる。
- ^ 株式会社日本証券クリアリング機構による「ジェイコム株式に係る決済条件の改定について」の発表
- ^ https://www.fsa.go.jp/singi/mdth_kon/siryou/20060316/01_5.pdf
- ^ 株誤発注訴訟:法廷闘争、長期化か…みずほ証券控訴(毎日新聞、2009年12月18日)
- ^ みずほ証券の株誤発注裁判、東証に107億円の賠償命令、過失は7割(ITpro、2009年12月4日)
- ^ 大和田尚孝 (2009年12月14日). “みずほ証券の株誤発注裁判、東証は控訴せず”. 日経コンピュータ. 2020年7月15日閲覧。
- ^ みずほ証券誤発注:損賠訴訟 みずほ証券が控訴(毎日新聞、2009年12月19日)
- ^ 誤発注訴訟、長期化へ みずほ証券が控訴(日本経済新聞、2009年12月18日)
- ^ 東証、みずほ証券に賠償金支払い 誤発注問題で132億円(日本経済新聞、2009年12月20日)
- ^ みずほ控訴に「こちらも控訴」東証社長(産経新聞、2009年12月22日)
- ^ 「新システムarrowheadは今日時点で100点の出来」東証斉藤社長が会見(ITpro、2010年1月28日)
- ^ みずほ証-東証誤発注裁判、高裁がIT企業の責任に言及(ITpro、2013年8月6日)
- ^ 上告の提起及び上告受理申立てに関するお知らせ(東証、2013年8月7日)
- ^ 東京証券取引所に対する損害賠償請求訴訟の上告のお知らせ(みずほ証券、2013年8月7日)
- ^ 東証への賠償命令確定=107億円、株誤発注訴訟-最高裁(時事ドットコム、2015年9月4日)
- ^ 浅川 直輝 (2015年9月14日). “みずほ証-東証の誤発注裁判、10年経て終結、問われ続ける「責任の所在」”. 日経コンピュータ (日経BP) 2017年11月14日閲覧。
- ^ 日本の長者番付に「無職」が登場すること自体は珍しいことではない。[1]
- ^ 億超えトレーダーが絶対に教えたくない アベノミクス株投資の法則. 扶桑社. (2013). ISBN 978-4594608521
- 1 ジェイコム株大量誤発注事件とは
- 2 ジェイコム株大量誤発注事件の概要
- 3 原因
- 4 当事者の事後処理
- 5 利益を得た個人トレーダー
固有名詞の分類
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