グレイルクエスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/29 21:19 UTC 版)
主な登場人物
- ピップ
- 本シリーズの主人公で、プレイヤーの分身。ピップ自身は農場で暮らす普通の若者であるが、マーリンの時を越える魔法(グレイル・クエストシリーズそのもののことである)によって未来人(グレイル・クエストを読んでいるプレイヤー)の意識を乗り移らされる。養父はジョン、養母はメアリー。英語原文ではピップの性別が特定できる人称代名詞は一切使われていない。
- マーリン
- アーサー王を助けるウェールズ人の魔術師。少々偏屈ながら極めて優秀な魔術師で、アーサー王は親しみを込めて「愚かな頑固老人」とも呼ぶ。さまざまな住まいを持つ。各々の巻の冒頭で読者の意識をピップに移し変え、冒険に出ることを促す。
- E・J(エクスカリバー・ジュニア)
- ピップが持つ魔法の剣。マーリンがアーサー王のエクスカリバーを模して作った。模造品ながら武器としては一般的な武具より強力で、知能を持っていて対話もできる。やや傲慢な性格ながら蜘蛛が苦手である。ショックを受けると気絶したり、切れ味が弱まったりもする。
- 詩的魔神
- 各巻のどこかに登場する魔神。詩をこよなく愛し、自分は最高の詩人だと思っているが、その作品は聞くに堪えないものである。仮にも「魔神」であるため恐ろしく強く、作詞した詩を少しでも批判するなどピップが機嫌を損ねる行為をとると、即座に14へ送る。「余に謁見を望む者は大勢いるのでな」という理由で登場するたびにピップのことを忘れている。
- 同じブレナンのゲームブック『ドラキュラ城の血闘』にも登場する。
- 日本語版のフーゴ・ハルによる挿絵では、クラウス・ノミがモデルとなっている[11]。
- アーサー・ペンドラゴン
- アバロン王国に平和と騎士道と円卓をもたらした人物。今シリーズでは、魔術師やドラゴンの襲来、エクスカリバーの盗難、魔法のカビの侵略、奇病など災難にこと欠かない。マーリンによれば、王でなければもっといい男。
- ギネヴィア
- アーサー王の妃。1巻では魔術師アンサロムに誘拐され、暗黒城に囚われの身となる。のちの作品では、王との仲睦まじい様子も描かれる。
- 円卓の騎士
- ランスロット、ペリノア、パーシバル、ギャラハッド、ビデヴィア、モルドレッドなどが登場。金曜日の円卓会議は、週末の騒ぎに備えて騎士たちが散漫になり、月曜日の円卓会議は、週末の騒ぎのために不調となる。ペリノアは方向音痴で有名。
- 意地悪ジェイク
- ピップの3歳年上の悪党。シリーズ最初の戦闘相手となり、生命点は20点。のちの作品でも夢時間に現れる。
- ゾンビ、食屍鬼(グール)
- シリーズにおなじみの怪物たち。後半の作品では、ピップはゾンビにとって要注意人物とされてしまう。
- ネルド
- メガネをかけ、受付や執事をしている強欲なモンスター。何度か登場し、パンクタイプなどもいる。
- ゴル
- 筋肉質で野蛮な亜人種。頭が無く胸に顔があるという奇怪な種族、東洋人っぽい顔をしていて空手を使う者も居るらしい。
- ピップ・ジュニア
- ピップの代わりとするためにマーリンが作った魔法のかかし。通称P・J。
- 日本語版のフーゴ・ハルによる挿絵では、ハンス・ベルメールが着想元となっている[11]。
- ニワトリ、ウサギ
- 共にシリーズでは危険な存在として登場することが多い。
注釈
- ^ 『ファイティング・ファンタジー』の項目数は400、『ローン・ウルフ』は350が基本となっている。よりRPGに近い『ブラッド・ソード』は550前後である[3]。
- ^ 『Vジャンプ』(集英社刊)誌上にて取り上げられた架空のゲーム作品『ドラゴンファンタジー』とは一切関係ない。
出典
- ^ a b 近藤功司 1987, p. 31.
- ^ 近藤功司 1987, pp. 31–32.
- ^ a b c d 日向禅 2004.
- ^ 日向禅「蛇足五」、創土社版『七つの奇怪群島』p.229
- ^ 日向禅 2005.
- ^ 箭本進一 2014, p. 127.
- ^ 「目神たちのお喋りタイム」、創土社版『暗黒城の魔術師』pp.178 - 179
- ^ a b c 日向禅「解説四」、創土社版『ドラゴンの洞窟』p.204
- ^ 日向禅「蛇足四」、創土社版『七つの奇怪群島』p.228
- ^ 小林, フーゴ & 酒井 2007, p. 101.
- ^ a b c 小林, フーゴ & 酒井 2007, p. 102.
- ^ Demians' Gamebook Web Page (ゲームブック紹介英語ウェブサイトのグレイルクエストのページ)
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