キャラクター作成 (RPG)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/18 14:28 UTC 版)
テーブルトークRPG
先述の通り、テーブルトークRPG(TRPG)ではプレイヤーキャラクターの作成はゲームを遊ぶための準備の中でもっとも大きな部分を占める。ゲームルールにおいても、キャラクター作成に関するルールはゲームルール全体の中で大きな比率を占める。デザインコンセプトにより、一人のプレイヤーキャラクターの作成にかかる時間は大きく左右され、慣れれば30分かからず出来上がるシステムもあれば、数多くのチャートを使用するために数時間を要するシステムもある。
キャラクターを1から作成する場合
ほとんど全てのTRPGシステムにはキャラクター作成ルールがある。
キャラクターを1から作成するルールは、時間がかかるという欠点がある反面、自分の納得のいくキャラクターを作り上げられるという利点がある。このようなルールは、後述のルールの登場により、「フルスクラッチ」「コンストラクション」などと呼ばれるようになった[1]。
能力値の決定
このルールに沿ってキャラクターを作成する場合、もっとも重要なのは主要な能力値の決定である。
能力値の決定においてサイコロを使用するシステムと使用しないシステムがある。『ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版』のように複数の方法から選択できるものや、片方を基本ルールとしもう一方を選択ルールとして使用できるものもある。
サイコロで決定するシステムの中には、『ウォーハンマーRPG』『無限のファンタジアTRPG』『迷宮キングダム』などのように、キャラクターを全てサイコロを振るだけで作り上げられるシステムも存在する。
- サイコロによる決定
- 全ての能力値をサイコロの目に従って決定する。
- 簡単に能力値を決められるが、自分のイメージ(頭がいいなど)通りのキャラクターは作りにくい。確率は低いが、全てに秀でたキャラクターや全てが平均以下のキャラクターができる可能性もある。
- 点数を振り分ける
- 規定された点数を各能力値に振り分ける。
- サイコロを振る場合に比べて自由度が高く、自分のイメージに合ったキャラクターを作りやすい。
- 極端なキャラクターにならないように、配分できる点数に上限や下限を設ける場合が多い。
種族による修正
多くのロールプレイングゲームでは、人間以外のキャラクターを作成することができる。種族によって体格などに差があるため、能力値も変わってくる。
能力値決定にサイコロを振る場合、サイコロを振って数値が決まった後で種族による修正を行う。『ソード・ワールドRPG』のように、種族によって能力値の決定に使用するサイコロの数が変わるものもある。
点数を振り分ける形式の場合、種族ごとに基本値が決定され、そこに点数を加算する形式がとられる。
クラスとスキル
能力値が決定したら、キャラクターが持つ技能を決定する。技能は職業や役割分担を意味する「クラス」と個々の技術(剣術・鍵開けなど)を意味する「スキル」があり、ゲームによって採用されているものが違う。クラスとスキルについてはキャラクタークラスを参照。
能力値や種族によっては特定の能力が取得できない場合もある(知性の能力値が低いと魔法使いになれないなど)。
その他
最初の所持金を決定し、それを利用して装備品や消耗品を購入できる。
性別・名前・経歴などを決定するとキャラクターが完成する。
半完成キャラクターを使用する場合
能力値決定済み、クラス決定済み、ヒットポイントも確定、技能も取得済み、主要な装備も持っていて、後は追加の技能や追加設定、名前を決定すれば完成というキャラクターを、ルールブックで多数用意していることがある。プレイヤー好みのキャラクターではないかもしれないが、キャラクター作成にかかる時間を大幅に短縮でき、ゲームシステム初心者のプレイヤーにも適するようにバランスがとられていることが多い。これらの半完成キャラクターを多数用意することによって、ゲームのバリエーションを広げているシステムもある。このようなキャラクターは「アーキタイプ」「テンプレート」「クイックスタート」などと呼ばれている。
プレロールドキャラクター
プレロールドキャラクターとは、ゲーム開始前にあらかじめゲームマスターが用意するキャラクターである。すでに作成されているという点では上述の半完成キャラクターと同じであるが、ゲームマスターが行うシナリオに必要な能力や設定を持つこともある。
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