エンソ・ペレス クラブ経歴

エンソ・ペレス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/13 02:09 UTC 版)

クラブ経歴

キャリア初期

2006年9月9日、ゴドイ・クルスプリメーラ・ディビシオン(1部)初得点を決めたことでクラブ史に残る選手となった。この得点はまた、メンドーサ州のクラブがプリメーラ・ディビシオンで挙げた初得点にもなった。

2007年にエストゥディアンテスに移籍し、2008年のコパ・スダメリカーナでは準優勝した。2009年のコパ・リベルタドーレスではレギュラーとして優勝に貢献した。

2009年5月23日、アルヘンティノス・ジュニアーズ戦でハットトリックを達成した。

ベンフィカ

2011年7月6日、ポルトガル・スーペル・リーガSLベンフィカに移籍した[1]

2012年2月9日、古巣エストゥディアンテスにレンタル移籍した。

7月27日、エウゼビオ・カップレアル・マドリードと対戦した際には、際どい角度から長距離ゴールを決め、5-2の勝利を収めた[2]

ベンフィカで活躍していたペレスについてジョルジェ・ジェズス監督は彼のことを「チームの中で最も替えがきかない頭脳」と表現した[3][4]

バレンシア

2014年12月29日、バレンシアCFへの移籍合意が発表された[5]。この移籍はアルゼンチンの選手にとって史上10番目(当時)に高額な移籍であった[6]。2015年1月4日、ハビ・フエゴが負傷したため、加入から1週間も経たずしてデビューした[7]

リーベル・プレート

2017年6月30日、CAリーベル・プレートに移籍した[8]

2018年のリベルタドーレス杯では決勝でボカ・ジュニアーズを下しての優勝に貢献した。

2020年5月19日、コパ・リベルタドーレスのインデペンディエンテ・サンタフェ戦においては所属するGKたちが全員新型コロナウイルスに感染、プレー出来るGKが不在となり、ペレス自身と右ハムストリングの張りを抱えながらも[9][10]、GKとして先発フル出場した。ゴールこそ許したが、卒なくプレーして2-1での勝利に貢献した[11]。ペレスはこの試合のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれ、さらに11月にはクラブの幹部らからリーベル・プレートの記念博物館で表彰された[12]

2022シーズンからは、レオナルド・ポンシオが引退したことに伴いチームのキャプテンに就任した[13]

2023年からは、ブラジルW杯で準優勝したアルゼンチン代表の元チームメイト、マルティン・デミチェリスが監督に就任した。しかし、夏頃からデミチェリス監督との関係が悪化し、最後の数ヶ月間は会話がなかった[14]。 発端は8月前半、リベルタドーレスでインテルナシオナルにPK戦の末に敗退したことにあった。ホームで1stレグで勝利した後、決定力のあるパブロ・ソラーリ英語版が2ndレグで先発メンバーに名を連ねるためには、他に何をしなければならないかとジャーナリストに尋ねられたデミチェリスは監督としては異例な答え方をした。ナチョの名前を出しつつ、ソラーリの枠のためにナチョを先発から外すことを明言したのだ。そして2ndレグではその言葉通りソラーリの代わりにナチョはベンチに置かれた上、試合は長時間のPK戦(9-11)の末に敗退した。さらに、不信感はデミチェリスの過度なメディアへの露出、デミチェリスがジャーナリストたちと2度にわたって非公式な会合を開き、その内容の一部がペレスや他の経験豊富な選手たちの耳に入ったことなどでより一層深まった[13][15][16]

これらのことがあり、クラブから延長のオファーがあったにもかかわらず拒否[17][13]。リーベル・プレートでのラストゲームでは、6年半で10個のタイトル獲得に貢献し、チームのキャプテンでありアイドルでもある彼に対してスタジアム全体が感謝の声援を送ったが、デミチェリスと挨拶を交わすことはなかった[18][16]。 この試合後のインタビューで監督との確執と退団の関連について暗に認めた[19][13]

いろいろなことが頭の中を駆け巡り、愛すべき偉大な物語が終わりを迎えようとしている。このシャツでプレーすることを子供の頃から夢見てきた。私はあの人たち(2017年にペレスをリーベル・プレートに招いたクラブ関係者)に一生感謝し続けるだろう。質問したいことは山ほどあるだろうし疑問もたくさんあるだろうが、今はそんなこと(デミチェリスとの確執)を話している場合ではない。なぜなら、美しい思い出とともに、平和なうちに、すべてを捨て去り、選手としてやり切ったという安心感を持って去りたいからだ。

加えて、ペレスの妻はInstagramにクラブへの感謝の旨を投稿したが、そこに添えられた写真はペレスとマルセロ・ガジャルド監督が抱擁する写真であったため様々な憶測を呼んだ[20][14]

3度目のエストゥディアンテス

ペレスにはアメリカやアラブ、ブラジルなどのクラブからもオファーがあったがそれらを断り[14]、2024年1月10日、エストゥディアンテスに3度目の加入をすることが発表された[21]


  1. ^ “アルゼンチン人ウインガーがベンフィカに加入”. UEFA.com. (2011年7月6日). http://jp.uefa.com/uefachampionsleague/news/newsid=1649459.html 2011年7月11日閲覧。 
  2. ^ Eusébio Cup: Benfica-Real Madrid, 5–2 (crónica)”. Maisfutebol (2012年7月27日). 2014年5月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年8月18日閲覧。
  3. ^ Enzo tem um caráter muito forte”. desporto.sapo (2014年6月2日). 2014年6月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年6月2日閲覧。
  4. ^ “Jorge Jesús: "Enzo Pérez será el más difícil de sustituir"”. plazadeportiva.com. (2014年6月2日). オリジナルの2014年6月6日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140606215459/http://www.plazadeportiva.com/ver/22991/jorge-jesus-enzo-sera-el-mas-dificil-de-sustituir.html 2014年6月2日閲覧。 
  5. ^ “バレンシア、ベンフィカからアルゼンチン代表MFペレスの獲得を発表”. サッカーキング. (2014年12月30日). https://www.soccer-king.jp/news/world/esp/20141230/263494.html 2014年12月30日閲覧。 
  6. ^ Enzo Pérez é o 10.º argentino mais caro da história” [Enzo Pérez is the 10th most expensive Argentine in history] (ポルトガル語). A Bola (2014年12月31日). 2015年1月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年1月3日閲覧。
  7. ^ Enzo Pérez firmó un debut soñado”. levante-emv.com. 2024年1月11日閲覧。
  8. ^ リーベル・プレートがアルゼンチン代表MFエンソ・ペレスをバレンシアから獲得”. 超ワールドサッカー (2017年7月1日). 2018年6月10日閲覧。
  9. ^ Enzo Pérez al arco y todo River detrás de él” (スペイン語). www.ole.com.ar. Olé (2021年5月19日). 2021年5月19日閲覧。
  10. ^ Enzo Pérez será el arquero por la Copa” (スペイン語). La Página Millonaria. 2021年5月20日閲覧。
  11. ^ 守護神に抜擢された負傷中の35歳MFが大健闘!“ジャスト11人”のリーベルの奇跡に英メディアも「まるで漫画」”. サッカーダイジェスト (2021年5月21日). 2021年5月21日閲覧。
  12. ^ River honored Enzo Perez”. CAリーベル・プレート. 2024年1月11日閲覧。
  13. ^ a b c d Quién reemplazará a Enzo Pérez en River: cómo nació el conflicto con Martín Demichelis y por qué no tuvo retorno” (スペイン語). La Nacion (2023年12月26日). 2024年1月11日閲覧。
  14. ^ a b c Es oficial: Estudiantes anunció el regreso de Enzo Pérez” (スペイン語). Olé (2024年1月10日). 2024年1月11日閲覧。
  15. ^ What happened between Enzo Pérez and Demichelis: the reasons that led the River captain to sign with Estudiantes” (英語). news rebeat (2024年1月10日). 2024年1月11日閲覧。
  16. ^ a b Quién reemplazará a Enzo Pérez en River: cómo nació el conflicto con Martín Demichelis y por qué no tuvo retorno” (スペイン語). Revista Paparazzi (2023年12月23日). 2024年1月11日閲覧。
  17. ^ Estudiantes de La Plata rompió el mercado de pases y anunció la vuelta de Enzo Pérez” (スペイン語). infobae (2024年1月10日). 2024年1月11日閲覧。
  18. ^ Enzo Pérez jugó su último partido en River y tuvo un gesto escandaloso con Martín Demichelis” (スペイン語). TN (2023年12月22日). 2024年1月11日閲覧。
  19. ^ Enzo Pérez confirmó que se va de River entre lágrimas y no mencionó a Demichelis” (スペイン語). TyC Sports (2023年12月23日). 2024年1月11日閲覧。
  20. ^ ¿Palo a Demichelis? El posteo de la esposa de Enzo Pérez por su salida de River” (スペイン語). TNT Sports (2023年12月22日). 2024年1月11日閲覧。
  21. ^ Enzo Pérez volvió al Pincha” (スペイン語). Estudiantes de la Plata (2024年1月10日). 2024年1月11日閲覧。
  22. ^ Netherlands Argentina Match report”. FIFA.com. 2014年12月31日閲覧。
  23. ^ Germany Argentina Match report”. FIFA,com. 2014年12月31日閲覧。
  24. ^ Enzo Pérez, convocado”. www.afa.com.ar (2018年6月9日). 2018年6月10日閲覧。
  25. ^ エンソ・ペレス - National-Football-Teams.com


「エンソ・ペレス」の続きの解説一覧




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「エンソ・ペレス」の関連用語

エンソ・ペレスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



エンソ・ペレスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのエンソ・ペレス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS