エイリーク・ハーコナルソン サガ

エイリーク・ハーコナルソン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/11 07:48 UTC 版)

サガ

Halfdan Egediusによる、『長蛇号に乗り込むエイリークの部下達』。

エイリークについての最も重要な史実に基づく情報源は、12世紀から13世紀にかけての王のサガ(en)であり、そうしたものにはたとえば『ヘイムスクリングラ』、『ファグルスキンナ』、『Ágrip』、『クニートリンガ・サガ英語版』、『ノルウェー史』、『オーラヴ聖王の伝説サガ英語版』、そしてオッド・スノッラソン英語版とテオドリクス(en)による作品がある。アングロサクソンの情報源は乏しいが、それらがその当時の証拠を代表することから貴重である。もっとも重要な作品は11世紀の『アングロサクソン年代記』と『エマ賛辞(Encomium Emmae)』である。しかしエイリークは、12世紀の歴史家、Florence of Worcesterマームズベリのウィリアムヘンリー・オブ・ハンティングドンによっても言及される。

エイリークのスカルド詩人によるかなりの量の詩は、王のサガで保存され、当時の証拠を代表している。最も重要な作品は、Eyjólfr dáðaskáldの『パンダドラーパ』(fr)と非キリスト教徒ハルドール(en)やソールズ・コルベインスソン(en)の作品である。エイリークについて書いたことが知られる他の詩人は、やっかい詩人ハルフレズ蛇舌のグンラウグ英語版Hrafn ÖnundarsonSkúli ÞorsteinssonそしてÞórðr Sjárekssonである。

このうちハルフレズは、スヴォルドの海戦でオーラヴ王が倒れた後、エイリークを殺そうとし彼の元を訪ねて捕らえられた。以前ハルフレズが王の命令で殺害しようとしできなかった賢者ソルレイフが居合わせてエイリークに取りなしたため、ハルフレズは救われた。ハルフレズはエイリークのために詩を作ったが、エイリークは詩に対して褒美を与えたもののハルフレズの滞在は拒んでいる[17]


注釈

  1. ^ Historia Norvegiae (Ekrem 2003, p. 95) は、エイリークがデンマークのスヴェン王の元へ行ったと伝えているが、Ágrip (Driscoll 1995, p. 24)、Fagrskinna (Finlay 2004, p. 111) そしてヘイムスクリングラ (Snorri Sturluson 1991, p. 193–194) は、彼がスウェーデンに行ったと一致している。またヘイムスクリングラが引用するソールズ・コルベインスソンによる詩節からこのことが確認できる。

出典

  1. ^ According to Fagrskinna, Hákon was fifteen years old at the time. See Finley, 2004, p. 109.
  2. ^ Jackson 2001, p. 108 or the online edition at [1]を参照。
  3. ^ Finlay 2004, p. 131.
  4. ^ a b Finlay 2004, p. 132.
  5. ^ Theodoricus monachus 1998, p. 18.
  6. ^ Oddr Snorrason 2003, p. 127.
  7. ^ Finnur Jónsson 1924, p. 47.
  8. ^ Christiansen 2002, p. 273.
  9. ^ Driscoll 1995, p. 35; Ekrem 2003, p. 101.
  10. ^ Campbell 1998, p. 69.
  11. ^ Stenton 2001, p. 387.
  12. ^ a b c The Anglo-Saxon Chronicle. See [2].
  13. ^ See Campbell 1998, p. 23 and lviii.
  14. ^ Keyser 1849, p. 8.
  15. ^ Campbell 1998, p. 33.
  16. ^ マームズベリのウィリアムヘンリー・オブ・ハンティングドン。Campbell 1998, p. 70 と Greenway 2002, p. 16 を参照。
  17. ^ 『スカルド詩人のサガ』153-155頁。






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