インペリアル・イースター・エッグ 展覧会に現われた黄金の卵

インペリアル・イースター・エッグ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/08 14:00 UTC 版)

展覧会に現われた黄金の卵

ファベルジェの卵は1990年代まで、ロシアを除くとアメリカのコレクターの所蔵数がいちばん多く、展覧会に出品する機会もあった。各地から借り受けて開いた例は1989年のサンディエゴ美術館と、年のメトロポリタン美術館(ニューヨーク市)があり、バージニア州立美術館(リッチモンド市)が企画した展覧会では寄託品が中心である。

サンディエゴ美術館

1989年、アメリカ・カリフォルニア州のサンディエゴ美術館はファブルジェの卵 26 点を各地から借り入れると芸術祭の一環で展示した。これほどまとまった数のエッグの公開は前にも後にも例がない[14]
出品リストは次のとおり。略号のMとAはそれぞれマリア・フョードロヴナ皇后(のちの皇太后)とアレクサンドラ・フョードロヴナ皇后に贈られたことを示す。

個人コレクション(3点のうちの1点)
パンジーという卵の中に納めてあった写真立て。(1899年、M
イギリス王室収集品 2点
クリーブランド美術館 1点
個人コレクション 3点
    • 愛の記念品(別名:揺りかごと花綱)※皇帝の卵ではない
    • 青い縞模様のエナメル ※皇帝の卵ではない
    • パンジー(1899年、M)—表面に並ぶ楕円にあしらった飾り文字はニコライ2世の家族のイニシャルで、ローマ字とキリル文字を重ねてある。上部の飾りはロマノフ家の宝冠の形[注釈 6]

メトロポリタン美術館

ファベルジェの宝飾品の展覧会を開いた際、メトロポリタン美術館はグレイ旧蔵の卵の新しい持ち主マクフェリン夫妻の提供した皇帝のイースター・エッグ[注釈 7]に合わせて、ニコライ2世(1868年 - 1918年)の父方の叔母に当たるロシア大公妃マリア・パヴロヴナがかつて持ち主だった宝飾品およそ100点とともに展示した。宝石細工のタバコケースやカフリンクなどである。

パヴロヴナの財宝はロシア革命後の混乱期にストックホルムで密かに隠されてきた品々の一部である。スウェーデンの外交官がパヴロヴナから預かり、ボルシェビキに没収されないよう隠した地下貯蔵室を地元住民と警察が守り通したという。発見されて3年後にオークションに出品されるとコレクターが一括で競り落としたため、ロシア皇族が所有したファベルジェの宝飾品としては珍しく散逸をまぬがれた。

バージニア州立美術館

ピョートル大帝(1903年、A

ファベルジェの宝飾品の展覧会が2011年に開かれた[12]。この美術館はアメリカ屈指のロシア文物のコレクション[10]#リリアン・プラットから遺贈され[11]、皇帝の卵5点を収蔵している[注釈 8]







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