イギリスの通行権 スコットランド

イギリスの通行権

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/22 07:14 UTC 版)

スコットランド

スコットランドでは、過去20年間に公衆の通用に供されてきた通路は、すべて権利通路と規定される。この通路は、住宅地・教会・一般道などの「公共の場所」同士を繋ぎ、公衆がその目的地に至るための通路として機能していなくてはならない。イングランドおよびウェールズとは異なり、地方自治体には権利通路を示す標識などの設置義務はない。ただし、1845年に組織された慈善団体「スコットウェイズ (Scotways)」が、権利通路そのものの他、その記録や標識などの保護・維持・管理を行っている。

スコットランドでは、フットパスとブライドルウェイとは、法的な区別はない。通路の路面状況に応じて、使い分けられている。

the Land Reform Act (Scotland) 2003」の制定を以て、すべての土地が通用に供されると推論され、目的地へのアクセス手段としての権利通路の重要性が低まった。

日本のフットパス事情

日本では、イギリスを例に整備された「○○フットパス」などのフットパスであることを示す名称を持つ遊歩道を一般的に指し、私有地を通ることができるなど公共性が強いが、通行権として成立しているイギリスの通路と違い、国が明確に定義しているわけではない。また、近年では協会を設立するといった動きも見られる。これは観光振興の側面の他、プロセスそのものが地域の優れた部分と課題を見つめ直し、まちづくりのきっかけとなることから整備が全国に広がりつつあるためである。特に北海道はイギリスのような牧歌的な風景が多いことから、盛んである。なお、整備や管理については「奥尻島フットパス(北海道奥尻町)」「長井フットパス(山形県長井市)」「勝沼フットパス(山梨県甲州市)」など行政が主体となっているものの他、「根室フットパス(北海道根室市)」「恵庭フットパス(北海道恵庭市)」「多摩丘陵フットパス(東京都町田市)」など市民団体が主体となっているものもあり、それぞれで地域の魅力の保存・育成および発信のため、環境保全活動、イベント、ツアー企画などが行われている。2009年現在、主なフットパスとして北海道に14ヵ所、山形県に5ヵ所、兵庫県に1ヵ所、東京都に1ヵ所、山梨県に1ヵ所、茨城県に1ヵ所、熊本県に1ヵ所存在する。

脚注

注釈


  1. ^ 日本で刊行されている英和辞典の多くには、複数形として「right-of-ways」も掲載されているが、通行権のある通路を意味する場合、イギリス英語ではこの形は非標準用法とされており、実際に用いられることはほぼ皆無。[要出典]





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