ひょっこりひょうたん島 概要

ひょっこりひょうたん島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/04 02:40 UTC 版)

概要

個性豊かなキャラクターたちがミュージカル形式で数々の笑いと風刺、冒険の物語を繰り広げる。

製作秘話

オリジナル版

  • 原作者の一人である井上ひさしは、2000年9月の山形県川西町・遅筆堂文庫生活者大学校「ひょっこりひょうたん島」講座で、制作当時から秘密にしていたこととして、以下の2点を明かした[1][2]
    • 井上ともう一人の原作者である山元護久および担当ディレクターの3人が、いずれも家庭の事情により両親に頼ることのできない子供時代を送ったことから、子供たちの「」を登場させなかった。
    • 物語の場において発生しうる食糧危機という現実的な問題を回避し、親や大人と隔絶した状況で子供たちが持つ明るさを描くユートピアとするため、登場人物をすべて「んだ子どもたち」として物語を作っており、サンデー先生と5人の子供たちは最初にひょうたん島に遠足に行った時点で火山の噴火に巻き込まれて死んだ設定になっている。劇中に「御詠歌」や「四国霊場物語」(四国八十八箇所)が登場するのも、「死者の物語」の設定ゆえである。
    • 以上の話は講演会に於いて島の食糧問題を問われた井上が、「こんな話もありかもしれませんね」と「冗談的」に語ったエピソードが誤解されて報じられたものであり、オリジナル版製作当時にそのような設定は存在せず、当時のディレクターやスタッフも認知していなかった。
  • 井上ひさしは『ひょっこりひょうたん島』の着想を、北杜夫の童話『船乗りクプクプの冒険』から得たことを、角川文庫版『船乗りクプクプの冒険』の解説で述べている。
  • ひょうたん島のモデルは東京都伊豆諸島八丈島瀬戸内海広島県尾道市愛媛県今治市にまたがる瓢箪島[3][4][5][6]岩手県大槌町沖の蓬莱(ほうらい)島[7]グアム島のオンワードホテル前にある無人島のアルパット島などと言われている。
  • ガバチョがトラヒゲを「トラどん」と呼んでいたのはガバチョ役の藤村有弘がアドリブで言ったところ、スタッフに受けたため定着した。また、ガバチョのつぶやき声「ブフ・ブハ」も誤植に由来するとのことである[注釈 1]。藤村は、元々台本をよく読まないまま収録に臨み、途中で話を読み間違え、アドリブで何とか話の辻褄を合わせることがよくあったという。他にも声優のアドリブが徐々にセリフに反映されていった。ガバチョの笑い方が「ハタハッハ」になったのも、「ハッハッハ」が「ハタハッハ」と誤植されているのを藤村がそのまま読んだためである。また、ダンディをダアさんと呼んだりするのも藤村によるアドリブ。
  • 第1035回「郵便泥棒」(ポストリアシリーズ、1968年6月3日)の郵便局員がネコババをするストーリーが、NHKの監督官庁である郵政省の逆鱗に触れて番組終了の原因になったと言われている[8][注釈 2]。この影響でポストリアシリーズは第1074回(1968年7月26日)で放送中断、グッバイジョウシリーズの再放送を急遽実施した後、ポストリアシリーズ後編とガン・マンシリーズ完結編を放送して1968年度末である1969年4月4日で放送を終了した。

リメイク版

  • 元々オリジナル版で使用された人形は損傷が激しく、番組終了後破棄されたが、NHKの倉庫で予備の人形が発見され、リメイクの企画が持ち上がった。オリジナル版の映像やシナリオは大部分が失われていたが(台本は4分の1が散逸、映像は前述通り8話分のみ現存)、オリジナル版の視聴者である伊藤悟が書きとめたセリフやセットなどのデータ、ガラクータとパレンチコートを演じた若山弦蔵所蔵の台本を基に復活することができた。伊藤が記録していた「ライオン王国シリーズ」の3週目[注釈 3]からガンマンシリーズ〜エンディング(最終回)は、NHKにも映像の保存がほとんどないものばかりであった[注釈 4]
  • 人形が改良されたほか(オリジナル版の頃発注していた製造元が倒産していたり、また素材面などに於いて技術の向上による)、内容が大幅に編集・縮小され1回の放送時間も30分になった。
  • 作曲の宇野誠一郎は「過去をひきずるのはよくないだろう」と、オリジナル終了後に楽譜を全部捨ててしまったが、リメイクのサントラはファンクラブの会員が持っていた楽譜コピーと新たな書き起こしによる(捨ててしまう前に宇野の許諾で手持ちの楽譜のコピーをしていた、1983年にひょうたん島復活を目指し活動していた井上豊の弁[要出典])。
  • オープニングなどはアニメーターの久里が個人的に保存していたフィルムを利用した。ただし1997年におきたポケモンショックの影響により、一部の映像が、修正されている。
  • またオープニングの別バージョン(番組製作に先駆けて作られたものときわめて初期に使われたバージョン、歌の歌詞などが異なる)はDVD「ドクターストップ/人間レコードの巻」に収録された。
  • 声優はオリジナル版のキャストが再集結して新たに台詞を録音しているが、製作時すでに故人となっていたり役者のスケジュールの都合などで一部の配役が変更されている。特に最も難航したのはガバチョ役(オリジナル版の声優であった藤村が当時既に亡くなっていたため)で、笑福亭鶴瓶にもオファーがあったという(演出の雪の1993年頃の証言による)。



注釈

  1. ^ NHKの番組での熊倉のコメントによる。[要出典]
  2. ^ 井上によると翌年度も放送継続の話があったが、特定郵便局長会で番組が批判されたことを受けてNHK幹部が動揺し、打ち切りになった[要出典]と言う。
  3. ^ ライオンシリーズ終了後の11週目からはセリフもすべて記録。
  4. ^ 上記のように当時ビデオテープ(2インチVTR)は非常に高価で大型であり収録されたほとんどの映像は放送終了後に消去され、他の番組に使い回されていたためである。
  5. ^ 放送休止45回。スポーツ中継(高校野球東京オリンピック国民体育大会ユニバーシアード)・臨時ニュース(日韓交渉・吉田茂国葬・日米首脳会談)・特別番組(祝日・年末年始)など
  6. ^ a b NHK衛星スペシャル
  7. ^ 放送休止(5月10日)、2回分放送(5月12日)
  8. ^ a b サンデーアニメ劇場
  9. ^ 放送休止(12月30日、12月31日、1月1日、1月10日)
  10. ^ 冬休みファミリー劇場
  11. ^ 放送休止(1月1日)
  12. ^ 第1回 - 第14回
  13. ^ 第15回 - 第20回
  14. ^ たくさんのEね!ありがとう「お願い!編集長」スペシャル
  15. ^ 1月2日 - 3日 木曜 - 金曜18:00-18:40
  16. ^ 1月9日 - 10日 木曜 - 金曜17:00-17:40
  17. ^ 1978年4月29日フジテレビ関東ローカル番組『土曜邦画劇場』でオンエアされたことがある。元々この日はプロ野球中継阪急×ロッテ」戦(関西テレビ制作)の放送予定で、本作は雨傘番組として編成されていたが、同カードの雨天中止に伴い放送された。
  18. ^ ただしブルとダックスはオリジナル版ではなく、代役の武田国久と雨森雅司がそれぞれ担当した。またマリーはノンクレジットだった。
  19. ^ NHK名作選 みのがし なつかし

出典

  1. ^ ひょうたん島の子どもたち(株式会社 全国新聞ネット「47NEWS」) Archived 2012年12月17日, at the Wayback Machine.
  2. ^ http://blog-imgs-41-origin.fc2.com/z/a/t/zatsugakuki/hyokkori.jpg
  3. ^ 広島県の文化財 - 瓢箪島 - 広島県ホームページ
  4. ^ お知らせ - 瓢箪島が登録記念物に登録されます | 尾道市 Archived 2016年3月5日, at the Wayback Machine.
  5. ^ 「瓢箪島」の国登録記念物登録に関する文化審議会の答申について | 愛媛県庁 Archived 2015年7月23日, at the Wayback Machine.
  6. ^ <瓢箪島>時に思い出ひょっこり : 地域 : 読売新聞(YOMIURI)
  7. ^ [岩手県大槌町沖の蓬莱(ほうらい)島 「ひょうたん島」モデルの島、被災アカマツ救え YOMIURI ONLINE 2011年7月10日13時18分 読売新聞][出典無効]
  8. ^ 伊藤悟『ひょうたん島大漂流記 1964 - 1991』飛鳥新社、1991年8月、203頁。ISBN 4870310988
  9. ^ ひょっこりひょうたん島 〜なぞのかいぞくせん〜 まとめ (ファミコン)/ファミ通.com
  10. ^ ひょっこりひょうたん島 ひょうたん島の大航海 まとめ (ゲームギア)/ファミ通.com
  11. ^ ひょっこりひょうたん島 〜大統領をめざせ!〜 まとめ (メガドライブ)/ファミ通.com
  12. ^ みんなのソフトシリーズ ひょっこりひょうたん島 ドン・ガバチョ大活躍の巻 まとめ (GBA)/ファミ通.com
  13. ^ a b c マル勝PCエンジン1992年9月号増刊 マル勝メガドライブ Vol.1 120ページ
  14. ^ 株式会社QBQ編 『懐かしのメガドライブ 蘇れメガドライバー !!』マイウェイ出版発行、2018年。ISBN 9784865118704 p87
  15. ^ 井上芳雄、安蘭けい、山下リオら出演 串田和美演出で「ひょっこりひょうたん島」が舞台化”. シアターガイド (2015年7月7日). 2015年7月8日閲覧。
  16. ^ 「ひょっこりひょうたん島」の舞台化について”. 2016年6月9日閲覧。
  17. ^ NHKアーカイブス「番組発掘プロジェクト」 発掘ニュースNo.101 「プリンプリン物語」貴重な初期の回、一気に25本!





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