量子ポイントコンタクト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/02 21:40 UTC 版)
量子ポイントコンタクト(りょうしポイントコンタクト、QPC)とは大きな導体の間に挟まれた狭いくびれで、幅が電子波長(nm から μm )と同程度であるものを言う。 量子ポイントコンタクトはオランダのグループ(Van Wees他)ならびにイギリスのグループ(Wharam他)によって独立に実現された(1988年)。
作製法
量子ポイントコンタクトを作製する方法は様々である。 ブレークジャンクション法を例にとると、導体を千切れる寸前まで引き伸ばせば破断点にポイントコンタクトが形成される。 それと比較すると、GaAs/AlGaAsヘテロ構造などで実現される二次元電子ガス(2DEG)を利用する方法はより構造制御が容易である。 特定の場所にゲート電圧をかけることにより、二次元面内の電子ガスを局所的に空乏化させることができるので、多様な構造の伝導領域が得られる。量子ドットやポイントコンタクトはその一例である。
このほか、走査型トンネル顕微鏡の探針を導体表面に近づけることでもポイントコンタクトが得られる。
特性
量子ポイントコンタクトは伝導に垂直な方向に狭くなっているため、
運動する電子にとっては電気抵抗として働く。
ポイントコンタクトの両端に電圧
- 量子ポイント・コンタクトのページへのリンク