Vz 50
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/21 22:08 UTC 版)
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Vz 50
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概要 | |
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種類 | 自動式拳銃 |
製造国 | ![]() |
設計・製造 | ボルミッシュ兵器工場(設計)[1] チェスカー・ズブロヨフカ(製造)[2] |
性能 | |
口径 | 7.65 mm[1] |
銃身長 | 95 mm[1] |
使用弾薬 | .32ACP弾[1] |
装弾数 | 8+1発[1] |
作動方式 | ブローバック[1] |
全長 | 170 mm[1] |
重量 | 680.4 g[1] |
銃口初速 | 306 m/s[1] |
Vz 50は、チェコスロバキアで開発された自動式拳銃である。Vzは「モデル」を意味する「VZOR」から来ており、VZOR 50と表記されることもある[1]。
概要
チェコスロバキアは第二次世界大戦後に共産圏の一員となったが、もともと高度な兵器製造能力を有していたこともあって、可能な限り兵器の国産開発を行うという独自方針をとった[1]。本銃はその方針に基づき、チェコスロバキアのボルミッシュ兵器工場が中心となって開発されたものである[1]。製造はチェスカー・ズブロヨフカ(CZ)で行われた[2]。
ドイツのワルサーPP拳銃を参考に設計されており、デザインや構造はよく似ている[1]。.32ACP弾を使用し、作動方式はブローバック式、撃発機構はハンマー露出型のダブルアクションである[2]。フレーム左側面に、デコッキングレバーを兼ねたマニュアルセフティが配置されている[2]。
チェコスロバキア軍の制式拳銃となったが、1952年にはソ連の7.62x25mmトカレフ弾と共通サイズの7.62mm VZOR48拳銃弾を使用するVz 52拳銃が制式化されており、そちらが広く使用された[1]。また、警察用拳銃としても採用されたほか、スポーツ用として西側諸国への輸出も行われている[3]。
1970年には、ほとんど同型のVz 70が制式化されたが、あえて新制式とした理由は定かではない[2]。
現在のチェコ軍ならびにスロバキア軍では既に使用されていない[4]。また、2025年時点でCZ社の製品一覧には記載されていない[5]。
派生型
脚注
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n 野崎龍介『世界兵器図鑑 : 小銃・拳銃・機関銃・火砲・ロケット砲・その他の火器 共産諸国編』国際出版、1974年1月31日、19-20頁。doi:10.11501/12675934。
- ^ a b c d e f g 床井雅美『現代軍用ピストル図鑑』徳間書店、2002年2月15日、161頁。ISBN 4-19-891660-8。
- ^ 小橋良夫『世界の名ピストル』ベストブック社、1977年4月、131頁。doi:10.11501/12653790。
- ^ Richard D. Jones & Leland S. Ness (2011-01-27) (英語). Jane's Infantry Weapons 2011-2012. Janes Information Group. pp. 700,709. ISBN 978-071062947-0
- ^ “Pistols”. czub.cz. 2025年4月21日閲覧。
関連項目
- Vz 50のページへのリンク