人生満足度尺度とは? わかりやすく解説

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人生満足度尺度

(Satisfaction with Life Scale から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/02/24 06:44 UTC 版)

人生満足度尺度(Satisfaction with Life Scale、SWLS)とは、Ed Diener英語版らによって1985年に発表された人生についての満足度の心理尺度である[1] 。人生の満足度に関する5つの質問に対して自分に合った答えを選ぶ形式になっている。SWLSは主観的幸福感の測定尺度に分類されており、様々な言語に翻訳され国際的に使用されている。いくつかの日本語訳があるが大石繁宏による日本語版等が知られている[2]。なお他の主観的幸福感の測定尺度としてはキャントリル尺度などがある。

項目と選択肢

SWLSは、1自分の人生は理想に近い、2自分の人生は素晴らしい、3自分の人生に満足している、4これまで自分の人生における大切なものを得てきた、5人生をやりなおせるとしても何も変えないだろう、といった人生に関する5つの項目からなる[2]

それぞれの項目に対して、1全く当てはまらない、2ほとんどあてはまらない、3あまりあてはまらない、4どちらとも言えない、5少しあてはまる、6だいたいあてはまる、7非常にあてはまる、という7件法から選択する。選択肢には順に1点から7点まで割り振られており、総計は5点から35点まで分布する。

点数による評価

Ed Diener英語版によればSWLSの点数は次のよう解釈できるという[2][3]

スコア 評価
5-9点 自分の人生に対して不満が非常に強い
10~14点 様々な面で不満がある
15~19点 人生の満足度はやや低め
20~24点 平均的な人生の満足度
25~29点 だいたいにおいて人生が順調と感じている
30点以上 すべての面で人生がうまくいっていると感じている

上記の表は米国人を対象とした評価である。後述するようにSWLSは国や文化圏によって点数の分布が変わるので、日本人を対象とした場合はその点を配慮する必要がある 

日本人の人生満足度

SWLSの得点を国際比較すると日本人のスコアは欧米人より低くなることが知られている。例えば米国の大学生を対象とした場合平均23~26点だが、日本人大学生の平均は18~22点という[2]。つまり約5点ほど日本人大学生は低い。

一方で日本人は他国と比べてアンケートの質問に対して中央寄りの選択をする傾向が強いことは昔から知られている[4][5]。市場調査会社インテージが行った11カ国を対象とした国際調査によると、"普通”の場合どの点をつけるか?という質問に対して日本人の場合10点法では5点を選択する人が多く、日本以外の国では6点~8点を選択する人が多かった[6]。結果として10点法で採点すると日本人の"普通”のスコアの分布は中央寄りとなり、国別スコアでは11カ国の中で韓国と並んで最低となった。

こういった日本人のアンケートを答える際の傾向を考慮すると、日本人の人生満足度が本当に低いと見なすのか、あるいは日本人は謙遜や中庸を重視するので結果としてスコアが低くなると解釈するのか、議論の分かれるところである[7]

出典・脚注

  1. ^ Diener, E.; Emmons, R. A.; Larsen, R. J.; Griffin, S. (1985). “The satisfaction with life scale”. Journal of Personality Assessment 49 (1): 71–75. doi:10.1207/s15327752jpa4901_13. PMID 16367493. 
  2. ^ a b c d 大石繁宏『幸せを科学する』2009年5月。 ISBN 978-4-7885-1154-5 
  3. ^ Diener, Ed; Oishi, Shigehiro; Lucas, Richard E. (2003). “Personality, Culture, and Subjective Well-Being: Emotional and Cognitive Evaluations of Life”. Annual Review of Psychology 54 (1): 403–425. doi:10.1146/annurev.psych.54.101601.145056. ISSN 0066-4308. https://www.annualreviews.org/doi/10.1146/annurev.psych.54.101601.145056 2026年2月18日閲覧。. 
  4. ^ 冨高辰一郎『なぜ抑うつは指数分布に従うのか』2022年11月14日。 ISBN 978-4-7911-1104-6 
  5. ^ 林, 知己夫『日本らしさの構造: こころと文化をはかる』東洋経済新報社、東京、1996年。 ISBN 978-4-492-04085-0 
  6. ^ https://gallery.intage.co.jp/10tenhou/ 日本の「幸福度」は本当に低いのか? ~国際比較調査でみる10点法での評価スコアの国別傾向]」知るギャラリー 2022年9月9日
  7. ^ 日本人は「不幸せ」? 世界幸福度報告幸福度調査の世界順位、低いワケは」日本経済新聞2025年12月13日



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