AIメカテック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/12 13:07 UTC 版)
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
本社所在地 | 〒301-0852 茨城県龍ケ崎市向陽台五丁目2番地 |
設立 | 2016年7月1日(事業開始は1990年)[1] |
業種 | 機械 |
代表者 | 代表取締役社長 阿部猪佐雄[2] |
資本金 | 16億2072万3000円(2025年6月30日現在)[2] |
売上高 | 161億円(連結、2024年6月期)[3] |
従業員数 | 248名(連結、2024年6月30日現在)[2] |
決算期 | 6月30日 |
外部リンク | 公式ウェブサイト |
AIメカテック株式会社(エーアイメカテック、AIMECHATEC, Ltd.) は、半導体パッケージ製造装置やフラットパネルディスプレー(FPD)製造装置、インクジェット成膜装置を開発・製造・販売する日本の機械メーカーである。日立製作所系の装置事業を母体に2016年に分社化され[1]、2021年7月30日に東京証券取引所第二部へ上場(IPO)[4]。2022年4月の市場区分再編に伴いスタンダード市場に移行した。
概要
- 主力は 半導体パッケージ実装装置、LCD/有機ELパネル製造装置、インクジェット(IJP)成膜装置 の3事業である[5]。
- 売上高の約8割を半導体関連装置が占め、2024年9月には海外大手半導体メーカーから約120億円のウエハハンドリングシステムを受注したことが報じられた[3]。
- 連結売上高の約85%を海外顧客が占めるなどグローバル比率が高い[6]。
沿革
- 1990年 – 日立テクノエンジニアリング(後の日立製作所インフラシステム社)竜ヶ崎工場が電子部品製造装置の生産を開始[1]。
- 2016年7月 – 日立製作所の液晶パネル等製造装置事業を会社分割により承継し、AIメカテック株式会社設立[1]。
- 2021年7月30日 – 東京証券取引所第二部へ上場(公開価格1,920円、初値1,941円)[4]。
- 2022年4月 – 東証市場区分再編によりスタンダード市場へ移行。
- 2023年7月 – オプトランとの合弁でナノインプリントリソグラフィ装置事業会社「ナノリソティックス株式会社」を設立[7]。
事業
- IJPソリューション事業
- マイクロディスプレーやフレキシブル基板向けに、**インクジェット方式で微量材料を精密塗布**する装置を提供。プリンタブルエレクトロニクス分野で採用が進む[8]。
- 半導体パッケージ事業
- ウエハハンドリングシステムやマイクロボール実装装置など、先端半導体パッケージ工程向け装置を開発。近年のAI・データセンター需要拡大で受注が伸長[3]。
- LCD/OLED事業
- 接着剤塗布・ODF(One Drop Fill)工法による貼合装置などを供給。FPD市場で採用実績がある[5]。
業界での位置づけ
東洋経済オンラインは「半導体、次世代ディスプレー製造装置でインクジェット技術に強みを持つ」と評価し、テーマ型投資(半導体製造装置関連)銘柄として紹介している[6]。また、2024年の大型受注報道では「売上高の75%相当の規模」として市場関係者の注目を集めた[3]。
研究開発・新技術
2018年に本社敷地内に「プロセス開発センタ」を開設し、ナノインプリントやIJP成膜の量産プロセス開発を顧客と共同で行う体制を整備した[9]。
社会貢献
茨城県内の高校生向けに理工系キャリアセミナーを開催するなど、地元産業振興・人材育成活動にも協力している[10]。
脚注
- ^ a b c d “AIメカテック(6227)企業レポート”. Holistic Research (2025年5月20日). 2025年6月12日閲覧。
- ^ a b c “会社概要”. AIメカテック. 2025年6月12日閲覧。
- ^ a b c d “AIメカテックが急反発、120億円の大型案件受注を好感”. 東洋経済オンライン (2024年9月11日). 2025年6月12日閲覧。
- ^ a b “AIメカテック 新規上場(IPO)情報”. みんかぶIPO. 2025年6月12日閲覧。
- ^ a b “AIメカテック(6227)基本情報”. 株探. 2025年6月12日閲覧。
- ^ a b “AIメカテック(6227)企業プロフィール”. 会社四季報オンライン. 2025年6月12日閲覧。
- ^ “ナノリソティックス株式会社設立のお知らせ” (PDF). AIメカテック (2023年7月3日). 2025年6月12日閲覧。
- ^ “インクジェットソリューション事業”. AIメカテック. 2025年6月12日閲覧。
- ^ “『プロセス開発センタ』運用開始のお知らせ”. AIメカテック (2018年7月6日). 2025年6月12日閲覧。
- ^ “AIメカテック 阿部社長「地域とともに技術人材を育成」”. 茨城新聞 (2024年9月11日). 2025年6月12日閲覧。
関連項目
外部リンク
- AIメカテックのページへのリンク