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アキュラ

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/26 05:31 UTC 版)

本田技研工業 > アキュラ
アキュラ
ACURA
種類 自動車
所持会社 本田技研工業
使用開始国 アメリカ合衆国
使用開始 1986年
ウェブサイト acura.com
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アキュラ英語: ACURA)は、本田技研工業が1986年3月にアメリカ合衆国カナダで開業した高級車ブランドである。

現地開発モデルを含む6車種で展開され、販売台数の7割を北アメリカ生産車が占めている(2005年時点)[1]

概要

アメリカにおけるホンダの歴史は、1959年、ロサンゼルスに販売会社・アメリカンホンダモーター(American Honda Motor)が設立されたことに始まる。小型バイク、スーパーカブを始めとする二輪車の販売で成功したホンダは、1973年第一次石油危機に際して、低燃費小型車シビックによりアメリカ自動車市場への進出に成功した。1982年にはオハイオ州メアリーズビルの自社工場において、乗用車・アコードの生産を開始したが、これは、日本の自動車会社として初めてのアメリカ現地生産であった[2]

大衆車の販売で成功したホンダは、より上級の自動車市場への進出を計画、1985年には、アメリカ現地での研究所として、ホンダR&Dアメリカ社の技術開発センターが、オハイオ州に完成した。翌1986年3月にアキュラが開業、全米60店舗のディーラーを通して、スポーティーカー(現在でいうスポーツコンパクト)のインテグラと、フラッグシップレジェンドの販売が開始された[3]。これは、日本の自動車会社による高級車ブランド設立の第一例であり、トヨタ自動車レクサス1989年9月開業)や、日産自動車インフィニティ(1989年11月開業)に先立つものであった。

開業初年には、早くも自動車ブランド別の顧客満足度調査において第1位を獲得し、アメリカでの高評価が定着した。アキュラブランドの販売は、カナダでも1986年から開始された。同地においては独立したディーラー網の展開はなく、ホンダブランドの下での併売となっている。

1990年には、NSXが発売された。

1991年香港2004年11月30日メキシコ2006年9月27日中華人民共和国マカオなどを除く)、2014年にロシア市場へも進出し、ブラジルにも進出する計画が発表されるなど、レクサスやインフィニティに比べて遅れていた世界展開が進んでいる[4]

一方で、あえてアキュラブランドを導入しない地域もある。日本もそのひとつである(経緯は後述)。韓国ではホンダコリア社長鄭祐泳がアキュラよりもホンダブランドの知名度が高いことを理由として挙げている[5]

歴史

  • 1986年3月 - アメリカ合衆国で開業。カナダでもアキュラ「レジェンド」と「インテグラ」の販売が開始される[6]
  • 1990年 - アメリカにおけるCSI(顧客満足度調査)で、自動車ブランドとして5年連続の第1位を獲得[7]
  • 2002年7月 - アメリカにおけるアキュラ車の累計販売台数が200万台に達する[8]
  • 2004年 - メキシコでの販売を開始。
  • 2005年7月 - 中国での販売計画を発表。開業予定は2006年春とした[9]
  • 2005年12月 - 北米向けNSXの生産を終了[10]
  • 2006年9月 - 中国での販売を開始[11]
  • 2007年5月 - アキュラデザインスタジオが、カリフォルニア州に完成[12]
  • 2008年9月 - ロシアでの販売計画を発表。開業は2011年を目処とするとした[4]。2014年に販売開始したが2016年に撤退。
  • 2012年10月 - ブラジルでの販売計画を発表[13]。2015年投入。
  • 2022年 - ホンダと合弁会社を運営する広州汽車集団が中国での生産販売を終了すると発表した[14]
  • 2025年3月 - パスポートトレイルスポーツとインテグラ タイプSの日本市場への年内逆輸入・発売を発表。[15]

販売車種の特徴

スポーティーさを特徴とする高級セダンSUVを展開している。NSXの一時発売終了以降は全車種が前輪駆動車やそれをベースにした四輪駆動車となっていたが、2016年に新NSX後輪駆動+モーターアシストによる四輪駆動)が発売されたことでその法則は崩れた。直列4気筒エンジン搭載のモデルが存在する一方で、最大でもV型6気筒エンジンに留まるなどの特徴は、従来アメリカで認識されてきた「高級車ブランド」像とは異なるものである。また、レクサスやインフィニティなどが日本製による品質とイメージの維持を図っているのに対して、アキュラは現地開発・現地生産による現地化に注力しているのも特徴である。

評価と実績

2006年のアメリカ合衆国における販売台数は20万1,223台であり、そのうち約13万台が北米現地生産車であった[16]。2009年、アキュラは全車種が自動車ブランドとして史上初めて、二つの代表的な自動車安全調査機構、米国運輸省道路交通安全局英語版NHTSA)によるクラッシュ・テストでの5つ星と、米国道路安全保険協会(IIHS)による「トップセーフティピック」評価を獲得した[17]

名称とロゴマーク

ブランド名は、「Accuracy(正確さ)」を連想させる造語である。ホンダのエンブレムの「Hマーク」をちょうど逆にした「A」に起縁する、また、アルファベット順に並べた場合に、他のどのブランドよりも先頭にくることが考慮されたとも言われる。エンブレムカリパス(ノギス)を象ったものに手を加えて「Aマーク」と見えるようにしたものである。

モデル名は当初、「アキュラ・レジェンド」、「アキュラ・ビガー」など、同型車がホンダブランドで発売される際と同一の名称が使用されていたが、その後は全モデルがアルファベット2文字か3文字の名称に変更・統一されている。

現行車種

現行販売車種

外観 車種名 初登場年 現行型 備考 生産工場
発表
発売
マイナー
モデルチェンジ
SUV

MDX
MDX 2001年 2022年
(4代目)
海外市場専用モデル。
アキュラが誇る最上級SUV。
北米市場ではV6 3.5Lエンジンに加え、V6 3.0L Sport Hybrid SH-AWDをラインアップする。また、中国向けにはハイブリッド仕様のみを設定。
米国・カナダ・メキシコ・中国で販売されている。
かつて日本では初代モデルが「ホンダ・MDX」として販売された。
Honda Manufacturing
of Alabama LLC
(米国 アラバマ州)
リンカーン工場

RDX
RDX 2006年 2018年
(3代目)
海外市場専用モデル。
CR-Vと基本コンポーネンツを共用するミドルサイズのSUV。
パワートレインは直4 2.0Lターボエンジン+10速ATの組み合わせ。
米国・カナダ・メキシコ・中国で販売。
Honda of America Mfg., Inc.
(米国 オハイオ州)
イーストリバティ工場

ADX
ADX 2025年 2025年
スポーツ
INTEGRA
インテグラ 1985年 2022年 海外市場専売モデル。

2002年RSXへ名前が変更され消滅したが、2021年に北米で復活することが決定した。

Honda of America Mfg., Inc.

(米国オハイオ州) メアリーズビル工場

日本での販売計画

アキュラ・ブランドは日本への導入も計画されていたが、世界金融危機の影響による自動車市場の環境変化により撤回された。しかし2025年12月、日本メーカーの米国生産車を国内で発売する動きが貿易赤字解消日米関税交渉の中で浮上した。[18]これを受けホンダは2車種をアメリカから逆輸入し日本国内で販売することとした。

  • 2005年12月 - 2008年秋からの日本導入を発表。スポーティーモデルを中心に4〜5車種を投入し、全国100店舗程度で開業するとした[19][20]
  • 2007年7月 - 当初計画より2年程度延期し、2010年以降の開業とすることを発表[21][22]
  • 2008年8月 - 低公害型ディーゼルエンジン搭載車や、高級スポーツカーNSXの後継車種などの投入が示唆される[23]
  • 2008年12月 - 日本導入計画の白紙撤回を発表[24]
  • 2025年3月 - 日米貿易交渉に基づく手続き簡素化の一環で、書類審査のみで保安基準適合とみなされ追加試験なしで輸入できる新制度を活用し、北米生産モデルのSUVパスポートトレイルスポーツエリートおよびインテグラ タイプSの日本市場への逆輸入・年内発売を発表。[15]

過去の販売車種

コンセプトカー

モータースポーツ

フォーミュラカーがメインのホンダブランドと異なり、アキュラのモータースポーツはスポーツカーレースが主戦場である。また北米でのモータースポーツ活動は、ホンダ・レーシング USA(HRC US)(旧∶ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD))を通じて行われている。

脚注

  1. 2005年 年末記者会見 福井社長スピーチ骨子』(プレスリリース)本田技研工業、2005年12月20日
  2. Honda Celebrates Four Decades of Accord”. Honda Development and Manufacturing of America, Inc. (2016年6月30日). 2021年11月18日閲覧。
  3. “Acura 25th Anniversary Timeline” (Press release). Honda North America. 2011年3月29日.
  4. 1 2 “ホンダ、ロシアでアキュラ展開へ 日本の高級車出そろう”. MSN産経ニュース. (2008年9月5日). オリジナルの2008年10月3日時点におけるアーカイブ。
  5. 後発の韓国市場でホンダ、絶好調”. 日経ビジネスオンライン. 韓国発 毎経エコノミー (2009年2月10日). 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年11月18日閲覧。
  6. “ACURA CELEBRATES 25 YEARS IN CANADA” (Press release). Honda Canada. 2012年2月14日.
  7. Hondaのグローバル展開|北米”. 本田技研工業. 2009年12月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年11月12日閲覧。
  8. 米国アキュラ 累計販売台数200万台を達成』(プレスリリース)アメリカン・ホンダモーター、2002年7月25日
  9. “ホンダ、「アキュラ」ブランドを中国で展開”. webCG. (2005年7月26日)
  10. 本格的スポーツモデルNSXの生産を終了』(プレスリリース)本田技研工業、2005年7月12日
  11. “ホンダ、高級ブランド「アキュラ」を中国で販売”. webCG. (2006年9月27日)
  12. 米国でアキュラデザインスタジオがオープン』(プレスリリース)アメリカン・ホンダモーター、2007年5月25日
  13. サンパウロ国際モーターショー2012でブラジル専用仕様車「FIT twist」を発表 ~ブラジルでの四輪研究開発をさらに強化~』(プレスリリース)ホンダオートモーベイス・ド・ブラジル・リミターダ、2012年10月23日
  14. ホンダ「アキュラ」、中国合弁が生産・販売終了へ」『Reuters』2023年1月9日。2023年1月10日閲覧。
  15. 1 2 ホンダ「インテグラ」復活、大型SUV「パスポート」と共に米国から逆輸入”. 読売新聞オンライン (2026年3月5日). 2026年3月7日閲覧。
  16. “American Honda Posts Ninth Consecutive Year of Record Sales in 2005” (Press release). Honda North America. 2006年1月4日.
  17. “アキュラが米国で最も衝突安全性が高いブランドに”. Response (イード). (2009年4月6日)
  18. 白木真紀「ホンダ、米国産2車種を「逆輸入」 トヨタに続き」『Reuters』2026年3月5日。2026年3月7日閲覧。
  19. “ホンダ、販売網を一本化、プレミアムブランド「アキュラ」を2008年に導入”. webCG. (2005年12月16日)
  20. 国内四輪 新販売チャネル施策と、アキュラブランド導入を発表』(プレスリリース)本田技研工業、2005年12月14日
  21. 2007年央社長会見 骨子』(プレスリリース)本田技研工業、2007年7月18日2023年8月2日閲覧
  22. “ホンダ年央会見 アキュラ 日本導入を2年先送り”. Response (イード). (2007年7月18日)
  23. http://eco.nikkei.co.jp/news/nikkei/article.aspx?id=MMECn1422306082007%5B%5D
  24. 2008年 年末社長会見 骨子』(プレスリリース)本田技研工業、2008年12月17日

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