白須泰彦とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 白須泰彦の意味・解説 

白須泰彦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/25 09:23 UTC 版)

白須 泰彦(しらす やすひこ、1930年昭和5年〉12月17日[1][2] - 2021年令和3年〉2月12日[3])は、日本の獣医毒性学者

略歴

新潟県佐渡郡[1](現・佐渡市)出身。1954年3月東京大学農学部獣医学科卒。1959年3月同大学院博士課程修了、農学博士[注釈 1]。1959年4月財団法人癌研究会癌研究所研究員、1961年4月特殊法人理化学研究所研究員、1963年4月米国国立癌研究所(National Cancer Institute)客員研究員、1968年4月理化学研究所副主任研究員、1970年4月財団法人残留農薬研究所毒性部長、1988年4月残留農薬研究所理事を歴任。1991年3月同理事を退任[3]

翻訳家の白須英子は、泰彦の妻にあたる[2]

受賞

1988年 - 科学技術庁長官賞(研究功績者)「農薬の遺伝毒性評価法に関する研究」[3]

業績:戦後、我が国における有機合成農薬の種類と使用量が急激に増加するにつれ農薬の安全性評価の重要性も増大した。中でも、既存農薬及び新機農薬が生物の遺伝子に対して重大な損傷を与える性質を有するか否かを迅速に評価するための変異原性試験法の開発は社会的急務であった。氏は、本研究においてRec-assay法を理論的に並びに実験的に確立し、それに基づいて農薬の変異原性を明らかにし、本方法の有効性、簡便性、迅速性、経済性を実証した。又、遺伝毒性のもつ多面的な性格から、復帰変異試験をはじめとする各種生物を用いた変異原性試験を久米合わせ実施することにより、はじめてヒトに対する農薬の遺伝的安全性評価が可能であることを実証した。氏の一連の研究成果は、農薬の安全性評価システムにおける変異原性試験の位置づけに大きく寄与しており、その結果、農薬による国民の健康障害の防止と遺伝毒性評価技術の普及・発展に多大な貢献が期待される。

論文

著書

脚注

注釈

  1. ^ 犬の伝染性腫瘍の研究を執筆[1](博士論文名は「犬の可移植性性器腫瘍に関する研究」、学位授与日:1959年3月30日[4])。

出典

  1. ^ a b c 東京探偵社 編『東京紳士録』(昭和45年版)東京探偵社、1969年12月5日、644頁。NDLJP:3016748/354 
  2. ^ a b 人事興信所 編『人事興信録』(第25版 下)人事興信所、1969年12月15日、は之部144頁。NDLJP:3044854/657 白須泰彦の岳父にあたる林 俊生 としおの項目を参照。
  3. ^ a b c 白須泰彦先生 追悼文」『毒性学ニュース』第46巻第6号、一般社団法人日本毒性学会、2021年12月1日、101-102頁、 オリジナルの2024年12月27日時点におけるアーカイブ。 
  4. ^ 『日本博士録』(昭和32年度~昭和36年度)帝国地方行政学会、1967年7月15日、53頁。NDLJP:9581547/36 



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  白須泰彦のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「白須泰彦」の関連用語

1
14% |||||

2
6% |||||

白須泰彦のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



白須泰彦のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの白須泰彦 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS