テープレコーダーとは? わかりやすく解説

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テープレコーダー

(マイクロテープレコーダー から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/18 15:49 UTC 版)

テープレコーダー: tape recorder)は、磁気テープなどのテープ状の記録媒体信号記録および再生する装置である。普通、磁気テープに磁気記録の形で電気信号を記録する。


注釈

  1. ^ 再生のみ対応の機器は「レコーダー」ではなく「プレーヤー(再生専用機)」と分類され、たとえばカセットテープの場合ならカセットプレーヤーなどという。
  2. ^ 歌詞やセリフの前後を取り違えること、運送業者が荷物の伝票を貼り間違えることなども「テレコ」と呼ばれ、カセットテープのA面/B面を取り違えることが語源という誤解があるが、全く無関係である。(参照: 語源由来辞典 - テレコ
  3. ^ テープの変形損傷をしばしば「わかめ」と形容する。この形容は磁気テープメーカー技術者にも使われるほど一般化したものだが[1]、古くは高温多湿環境下でのアセテートの加水分解による化学的要因での変形(カーリング[2]と呼ばれる)を形容したものであった[3]。アセテートの加水分解による変形は磁気テープに限ったものではないため、映画フイルムの劣化[4]、マイクロフイルムの劣化[5]も「わかめ」と形容される場合がある(加水分解は変形以外にも様々な劣化を引き起こすため、フイルム類では総称としてビネガーシンドロームとも呼ばれる)。この劣化を避けるため磁気テープのベースは次第にポリエチレンで置き換えられたが、その後も「わかめ」の語は走行異常による損傷を形容する語として使われ続けた[6]
  4. ^ 小型のレコーダーには、ペンを持ったりキーボードを使うのはおっくうな場合に声でメモをとるという用途もある。夜間、眠りかけた時や睡眠の途中に目覚めた時に限って良いアイディアを思いつく人などは、枕元に音声レコーダーを置いておき音声メモをとるという利用のしかたをする。レコーダーの録音ボタンの位置さえ分かっていれば部屋が暗い状態でも音声メモがとれるというメリットがある。一方、作曲をするアーティストでは、ふと思いついたメロディを忘れないうちに記録するのがかなり難しく、五線紙やペンを用意している間に忘れてしまい悔しい思いをしているアーティストは多く、以前ならばマイクロカセット・レコーダー、近年ではICレコーダーを使い自分の鼻歌などですかさず記録するという方法にたどり着いた、などという談話は音楽関係の書籍や雑誌には時折掲載されている。
  5. ^ CDレコーダーMDレコーダーなども一時期使われた。
  6. ^ 一方でこれらデジタルレコーダーはファイルの管理領域が論理的・物理的に壊れると内容が事実上全て失われる点が短所である。
  7. ^ 放送を聴いても生か録音か判断できず、総統の行動を秘匿するのに役立ったという。
  8. ^ その貴重な録音テープの一部は、第二次大戦終結後にテープレコーダーシステム共々ソビエト連邦に収奪され、ソ連の国営レコード会社メロディアからレコード化されて売り捌かれた。
  9. ^ 1979年のイラン革命に際してはこの方法を使い、ホメイニ師(当時イラン国外に亡命中)の音声を、国際電話経由でイラン国内の支持者に伝達した。
  10. ^ 主にキャプスタン、ピンチローラー、アイドラー、磁気ヘッドなどの各部の汚れや経年変化による摩耗、キャプスタン、リール駆動用の各種ベルトの経年変化による劣化から来るものが大部分を占める。
  11. ^ ただし、再生専用磁気ヘッドにDCCレコーダー用ヘッドの技術をそのまま応用した再生専用薄膜ヘッドを採用した松下電器産業(テクニクスブランド)が製造・販売したカセットデッキ「RS-AZ7」は例外的に湿式によるヘッドクリーニングは厳禁とされており、誤って湿式によるヘッドクリーニングやヘッド消磁を行うと最悪の場合、薄膜ヘッド内部の素子が破壊されて再生不可能となる場合がある。

出典

  1. ^ 日比野信郎 (1985), 磁気記録材料用ベースフィルム, p. 24, https://dl.ndl.go.jp/pid/2241609/1/15 
  2. ^ ソニー (1964), “録音用語”, 放送教育 19 (1): 79, https://dl.ndl.go.jp/pid/2341236/1/40 
  3. ^ 小松元 (1956), “故障が起きたらこのコツで テープレコーダーの故障對策”, ラジオ科学 20 (3): 92, https://dl.ndl.go.jp/pid/3565771/1/49 
  4. ^ 須佐見成 (2000), “「瀧の白糸」復元作業”, 映画テレビ技術 571: 20, https://dl.ndl.go.jp/pid/4433352/1/11 
  5. ^ 国立国会図書館 主題情報部 新聞課 (2008), “使う人がいる 守る人がいる 第7回 マイクロ資料”, 国立国会図書館月報 568: 27, https://dl.ndl.go.jp/pid/1001060/1/1 
  6. ^ 坪井謙旺 (1968), “テープ再生に関する諸注意 メカニズム”, 中南米音楽 167: 138-139, https://dl.ndl.go.jp/pid/2267570/1/70 
  7. ^ 「ポールセンの針金録音機」『大人の科学 Vol.23』、学習研究社、2008年3月31日、ISBN 978-4056054361 
  8. ^ Magnetophon
  9. ^ 特許第136997号(昭和15年公告第630号)
  10. ^ 全金属製真空管物語
  11. ^ 多田正信「磁気録音 MR-1 鋼線録音機」『NEC綜合技術』第3号、1949年2月。 
  12. ^ アメリカ合衆国特許第 2,351,004号
  13. ^ Sony Japan | Sony Design|History|1950s”. www.sony.co.jp. ソニー. 2020年4月17日閲覧。
  14. ^ a b カセットテープの取り扱いについて”. オンキヨー. オンキヨー&パイオニア. 2021年3月21日閲覧。
  15. ^ カセットデッキ KD-A6/KD-A5”. 産業技術史資料情報センター. 産業技術史資料データベース. 国立科学博物館. 2021年3月21日閲覧。


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