ゴーゴン (モニター)とは? わかりやすく解説

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ゴーゴン (モニター)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/20 07:07 UTC 版)

「ゴーゴン」

ゴーゴン (HMS Gorgon) はイギリス海軍モニター。元はノルウェー海軍向けに建造された2隻の海防戦艦のうちの一隻で、「ニダロス (Nidados)」という艦名であった[1]。ニダロスはトロンハイムのヴァイキング時代の表記である[2]

艦歴

エルズウィックのアームストロング・ホイットワース社で建造[3]。1913年6月11日起工[3]。1914年6月9日進水[3]。建造中に第一次世界大戦が始まったことによりイギリスが獲得し、1918年5月1日に就役[4]。6月4日竣工[3]

1918年6月6日にドーヴァーに到着[5]。7月26日、オステンデの南約6浬にあったポンメルン砲台(380㎜砲1門)と交戦[5]。続いて7月29日にはモニター「マーシャル・ソウルト」とともにオステンド南東2浬のティルピッツ砲台(280㎜砲4門)を砲撃した[6]。9月28日、陸軍の攻勢支援のため「ゴーゴン」を含むモニター7隻による砲撃が実施された[7]。「ゴーゴン」はラ・パンネ沖からスナースケルケ橋を砲撃[5]。翌日も「ゴーゴン」は砲撃を行ったが、橋の被害はなかった[5]。ドイツ軍が撤退を開始し、連合国軍の前進が再開した10月14日、「ゴーゴン」はミデルケルケ砲台を砲撃[8]。次いで、敵の反応を見るため前進した「ゴーゴン」は砲撃を受けて夾叉されたが被弾はなかった[9]。翌日、「ゴーゴン」はベルギー沿岸に対するモニターによる戦争中最後となる砲撃を行った[10]

1919年8月31日除籍[11]。ルーマニアとの売却協議が行われたがまとまらず、1921年11月26日にいったんはスタンリー船舶解体&引揚会社に売却されるも、これは取り消された[3]。試験に利用された後、1928年8月26日にT. W. ウォード社に売却され、解体された[3]

要目

  • 排水量:5705トン(満載)
  • 全長:310フィート0インチ(94.49m)
  • 全幅:73フィート7インチ(22.43m)
  • 機関:ヤーロー混焼水管缶4基、ホーソン・レスリー社ニューカッスル製三段膨張式機関2基(4000指示馬力)、2軸
  • 速力:設計15ノット、公試13ノット
  • 兵装:9.2インチ砲2門(単装2基)、6インチ砲4門(単装4基)、3インチ高角砲2門、2ポンド高角砲4門
  • 出典[12]

脚注

  1. ^ 『海防戦艦』222-223ページ
  2. ^ 『海防戦艦』223ページ
  3. ^ a b c d e f 『巨砲モニター艦』115ページ
  4. ^ 『巨砲モニター艦』109ページ
  5. ^ a b c d 『巨砲モニター艦』111ページ
  6. ^ 『巨砲モニター艦』58、89、111ページ
  7. ^ 『巨砲モニター艦』68、111ページ
  8. ^ 『巨砲モニター艦』69、111ページ
  9. ^ 『巨砲モニター艦』111-112ページ
  10. ^ 『巨砲モニター艦』112ページ
  11. ^ 『巨砲モニター艦』114ページ
  12. ^ 『巨砲モニター艦』109、115ページ

参考文献

  • イアン・バクストン、橋本若路(訳)、本吉隆(監修)『巨砲モニター艦 設計・建造・運用 1914~1945』イカロス出版、2019年、ISBN 978-4-8022-0707-2
  • 橋本若路『海防戦艦 設計・建造・運用 1872~1938』イカロス出版、2022年、ISBN 978-4-8022-1172-7



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