キング・オブ・エスケープ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2025/06/24 01:43 UTC 版)
| キング・オブ・エスケープ | |
|---|---|
| Le Roi de l'évasion | |
| 監督 | アラン・ギロディ |
| 脚本 |
|
| 製作 | シルヴィー・ピアラ |
| 出演者 |
|
| 音楽 | グザヴィエ・ブシロン |
| 撮影 | サビーヌ・ランスラン |
| 編集 |
|
| 製作会社 | レ・フィルム・デュ・ワルソ[1] |
| 配給 |  レ・フィルム・デュ・ローザンジュ[1] |
| 公開 | |
| 上映時間 | 93分 |
| 製作国 | フランス |
| 言語 | フランス語 |
| 興行収入 | $158,647[3] |
『キング・オブ・エスケープ』（Le Roi de l'évasion）は、2009年のフランスのコメディ映画。 監督はアラン・ギロディ、出演はリュドヴィック・ベルティロとアフシア・エルジなど。 ゲイの中年男性と少女の逃避行を描いている[5]。
2009年5月に開催された第62回カンヌ国際映画祭の監督週間部門出品作品で[6]、日本では同年10月に開催された第22回東京国際映画祭の「WORLD CINEMA」部門で上映された[5][7]。
ストーリー
フランスの片田舎で農機具のセールスマンとして働く43歳の大柄な中年男性アルマンは、年上の男性が好きなゲイである。また、自分の容姿がゲイにモテることを自覚しており、その魅力を活かしてゲイと見られる農夫たちにトラクターを売り込んでいる。ある夜、アルマンは16歳の少女カルリが複数の若者たちに絡まれているところを目撃し、なけなしの貯金をはたいて200ユーロで彼女を救い出す。これをきっかけにカルリはアルマンに夢中になる。また、男しか愛せないはずのアルマンも彼女に惹かれ、二人は情熱的に愛し合う仲となる。しかし、カルリの父ダニエルは二人の交際を許さず、アルマンを性犯罪者として告発すると、引き離された二人は駆け落ち同然の逃避行を始める。その結果、二人はダニエルだけでなく、警察からも追われる身となる。逃亡中であるにもかかわらず、大自然の中で何度も激しいセックスを繰り返していた二人だったが、カルリが二人の将来について語り始めたことで急に現実に引き戻されたアルマンは、カルリを一人残して逃げ出す。そして、地元のゲイコミュニティで有名な巨根の老人ジャンとセックスをし、さらに、顧客だったロベールなどと複数人でベッドを共にする。
キャスト
- アルマン・ラクルタード: リュドヴィック・ベルティロ - 43歳のゲイのセールスマン。
- カルリ・デュランド: アフシア・エルジ - 16歳の少女。
- ロベール・ラパイユ: ピエール・ロール - アルマンの顧客。
- ダニエル・デュランド: リュック・パラン - カルリの父。
- 警視: フランソワ・クラヴィエ
- ポール: パスカル・オベール - アルマンの上司。
- ジャン: ジャン・トスカン - 地元のゲイコミュニティで有名な巨根の高齢男性。
- 高齢の整備士: ジョルジュ・ヴォール
製作
主演のリュドヴィック・ベルティロは撮影で9キロ痩せて106キロになったと語っている[8]。
作品の評価
映画批評家によるレビュー
アロシネによれば、フランスの14のメディアによる評価の全てが5点満点中3点以上であり、平均点は3.9点である[9]。Rotten Tomatoesによれば、9件の評論の全てが高評価である[10]。Metacriticによれば、4件の評論の全てが高評価で、平均点は100点満点中80点となっている[11]。
バラエティ誌のデレク・エリーは「薄っぺらな筋書きは、タイプが豊富な登場人物たちを誇示するための言い訳に過ぎないが、それでも、この映画が感情的不安や性的罪悪感に決して縛られることがないのが爽快である。」と評している[12]。ニューヨーク・タイムズ紙のニコラス・ラポルドは「何よりも、この映画はギロディ監督が次にどんな作品を発表するのか興味をそそる。」と評している[13]。
出典
- ^ a b “Casting du film Le Roi de l'évasion : Réalisateurs, acteurs et équipe technique” (フランス語). AlloCiné. 2025年6月24日閲覧。
- ^ Bachelard, Olivier (2009年5月19日). “Cannes 2009: Jour 6 – Certains cinéastes ont décidément des choses à régler côté sexe...” (フランス語). Abus de Ciné 2025年6月24日閲覧。
- ^ a b “The King of Escape” (英語). Box Office Mojo. 2025年6月23日閲覧。
- ^ “スケジュール > 10.18(日)”. 第22回東京国際映画祭. 2025年1月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年6月23日閲覧。
- ^ a b “キング・オブ・エスケープ”. 映画.com. 2025年6月23日閲覧。
- ^ “キング・オブ・エスケープ”. 第22回東京国際映画祭. 2025年4月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年6月23日閲覧。
- ^ 「ゲイの中年男性と美少女の禁断の恋を描いた衝撃作!「青いパンツが頭から離れない……」」『シネマトゥデイ』2009年10月21日。2025年6月23日閲覧。
- ^ a b Seguret, Olivier (2008年10月8日). “Alain Guiraudie, le grand d’Albi” (フランス語). Libération. オリジナルの2024年9月11日時点におけるアーカイブ。 2025年6月24日閲覧。
- ^ “Critiques Presse pour le film Le Roi de l'évasion” (フランス語). AlloCiné. 2025年6月24日閲覧。
- ^ “The King of Escape”. Rotten Tomatoes (英語). 2025年6月23日閲覧.
- ^ "The King of Escape" (英語). Metacritic. 2025年6月23日閲覧。
- ^ Elley, Derek (2009年5月18日). “The King of Escape” (英語). Variety 2025年6月23日閲覧。
- ^ Rapold, Nicolas (2014年4月10日). “‘The King of Escape,’ From France With Libido” (英語). The New York Times. オリジナルの2023年6月27日時点におけるアーカイブ。 2025年6月23日閲覧。
外部リンク
- キング・オブ・エスケープ - ウェイバックマシン（2025年4月23日アーカイブ分） - 第22回東京国際映画祭
- キング・オブ・エスケープ - 映画.com
- キング・オブ・エスケープ - KINENOTE
- The King of Escape - オールムービー
- Le roi de l'évasion - IMDb
- Le Roi de l'évasion - AlloCiné
- キング・オブ・エスケープのページへのリンク
