オマル・マーモウシュとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > オマル・マーモウシュの意味・解説 

オマル・マーモウシュ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/15 18:23 UTC 版)

オマル・マルムシュ
2024年のマルムシュ
名前
本名 Omar Khaled Mohamed Marmoush
ラテン文字 Omar Marmoush
アラビア語 عمر مرموش
基本情報
国籍  エジプト
カナダ
生年月日 (1999-02-07) 1999年2月7日(26歳)
出身地 カイロ
身長 183cm
体重 82kg
選手情報
在籍チーム マンチェスター・シティFC
ポジション FW
背番号 7
利き足 右足
ユース
2011–2016 ワーディー・デグラSC
2017–2018 VfLヴォルフスブルク
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2016–2017 ワーディー・デグラSC 16 (2)
2017–2020 VfLヴォルフスブルクII 34 (10)
2020–2023 VfLヴォルフスブルク 48 (6)
2021 FCザンクトパウリ (loan) 21 (7)
2021–2022 VfBシュトゥットガルト (loan) 21 (3)
2023–2025 アイントラハト・フランクフルト 46 (27)
2025– マンチェスター・シティFC 3 (3)
代表歴2
2017 エジプト U-20 2 (0)
2019 エジプト U-23 4 (0)
2021- エジプト 35 (6)
1. 国内リーグ戦に限る。2025年2月15日現在。
2. 2024年11月19日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

オマル・マルムシュアラビア語عمر مرموش, エジプト方言発音:ʿOmar Marmūsh, オマル・マルムシュ、英語:Omar Marmoush、1999年2月7日 - )は、エジプトカイロ県カイロ出身のサッカー選手プレミアリーグマンチェスター・シティFC所属。ポジションはFW

クラブ経歴

エジプト・プレミアリーグのワーディー・デグラSCのユースで早くから頭角を表し、14歳の時にはスウェーデン2部チームからオファーがあり短期間ながら加入・プレーする機会を得た[1][2]

2016年(17歳)でワーディー・デグラSCの一員としてプロデビューを飾った[3]。プロ1年目の2016-17シーズンは16試合2ゴールを記録。2017年夏にVfLヴォルフスブルクと2020年までの契約を締結。チームⅡに配属され、2019-20シーズン終盤トップチームに昇格。2020年5月26日のバイエル・レバークーゼン戦でトップチームデビュー[4]。同シーズンは5試合に出場。6月24日に3年間の契約延長に合意した[5]。加入1年目の2020-21シーズンは、シーズン途中からローン移籍でFCザンクトパウリでプレー。

2021年8月30日、VfBシュトゥットガルトへの1年間のローン移籍が発表された[6]

2023年5月15日、アイントラハト・フランクフルトへの移籍が発表された[7]

2025年1月23日、マンチェスター・シティFCと4年半の契約を結んだ[8][9]

代表歴

2017年にザンビアで開催されたアフリカ U-20ネイションズカップに、U-20エジプト代表として出場。2021年10月にフル代表初招集。同月12日の2022 FIFAワールドカップ・アフリカ予選リビア戦で代表デビューを果たし、ゴールも決めた。

人物

父親はかつてカナダに居住していたことからカナダ国籍保有者で、息子のオマル自身もカナダ国籍を持つが、サッカーカナダ代表に加入することは選択せずエジプト代表メンバーとなるに至った[3][10]

上流階級の出身で、富裕層の子女が集まることでも知られるアメリカン・インターナショナル・スクール在学時に将来大物選手になることを予見した学校のサッカーコーチに勧められナーディー・デグラに加入することとなった[11][12][13]

両親は当初息子の才能について半信半疑で、父親は息子が学業を優先し早々にスポーツ選手としてのキャリアに終止符を打つことを期待しており、ユース時代には学校の用事とかぶるため練習を休ませることを希望しワーディー・デグラSCを驚かせたこともあった。チーム側は類稀なオマルの才能を潰さないよう専属コーチを用意、別スケジュールで練習を続けられるように調整することで危機を乗り切ったという[3]

父親は息子のプロ入りを拒否しふるわない学業成績を向上させるためにサッカーを辞めるべきだと考えていたというが、自分の望みは苦手だった勉強ではなく興味のあったサッカーを続けることだったため父が提示した道を選ばなかったと本人が明かしている[14][15]

彼は息子がサッカー選手としての道を本格的に歩み始めると一転して最大の理解者・支援者となった[10]。オマルはスウェーデン2部リーグからオファーを受け14歳という若さでスウェーデンに単身渡航したが、現地に到着してすぐに寂しさや不安に襲われ「今すぐ帰りたい」と泣きながら祖国に電話。父から励まされたことでサッカー人生最初の危機を救われ、いざ練習に参加してみるとエジプトとは全く異なるスタイルに大いに刺激を受け前向きな気持ちになったという[2]。またドイツのVfLヴォルフスブルクに加入した当初も、なかなかドイツ生活になじめずレギュラー出場もできず悩んでいたところを父に励まされ、サッカーを続ける後押しになってくれたとオマル本人は語っている[1]

理想とするサッカー選手は海外選手ではロナウドロナウジーニョ、エジプト人選手ではモハメド・サラー[16]

名前

フルネーム

  • アラビア語عمر مرموش
  • 文語アラビア語発音:ʿUmar Marmūsh, ウマル・マルムーシュ
  • エジプト方言発音:ʿOmar Marmūsh, オマル・マルムーシュ(本人発音[17]
  • 本人公式英字表記:Omar Marmoush

家名Marmoushのouは短母音u(ウ)、長母音ū(ウー)、二重母音aw(au、アウ)の口語発音ou(オウ)のいずれかを表すアラブ人名ラテン文字当て字方法の一つで、本件では長母音ū(ウー)[18]を表す。

口語アラビア語エジプト方言による発音はオマル・マルムーシュだが、英語発音[19][20][21]やドイツ語発音[22][23][24]ではアラビア語のar(アル)をアーで読むため主にオマー・マームーシュとなる。

カタカナ表記揺れのうちマルムシュはアラビア語発音依拠で、日本語カタカナ化時の慣行である長母音「ー」除去が行われたものに当たり、アラビア語人名の非学術的日本語当て字は通常この方式がとられる。マーモウシュは英語・ドイツ語発音に-mou-のローマ字読みないしは誤読「モウ」が加わったカタカナ表記の一つに当たるが、Xのアイントラハト・フランクフルト公式日本語版ではこのマーモウシュが採用されている。

現在日本語記事としては「アラビア語発音・非アラビア語発音由来(誤読あり)」の組み合わせであるオマル・マーモウシュが最も多く、次いでアラビア語発音から長母音「ー」を除去したオマル・マルムシュ、他に少数のオマー・マームーシュ(英語・ドイツ語発音依拠)、オマル・マルムーシュ、オマー・マルムーシュ、オマー・マルムシュが混在している。

長いフルネーム

  • アラビア語عمر خالد محمد مرموش
  • 文語アラビア語発音:ʿUmar Khālid Muḥammad Marmūsh, ウマル・ハーリド・ムハンマド・マルムーシュ
  • エジプト方言発音:ʿOmar Khāled Moḥammed Marmūsh, オマル・ハーレド・モハンメド・マルムーシュ
  • 英字表記例:Omar Khaled Mohamed Marmoush
  • 日本語表記一例:オマル・カリッド・モハメド・マーモウシュ、オマー・カリッド・モハメド・マーモウシュ

脚注

  1. ^ a b 13 صورة ودور والد عمر مرموش في مسيرته” (アラビア語). مصراوي.كوم. 2025年1月30日閲覧。
  2. ^ a b العانوسي, أحمد (2025年1月16日). “عمر مرموش يكشف تفاصيل أول تجربة احتراف بالسويد في عمر 14 عاما” (アラビア語). الوطن. 2025年1月30日閲覧。
  3. ^ a b c عمر مرموش على خطى صلاح بأرقام لافتة واهتمام كبرى الأندية” (アラビア語). BBC News عربي (2025年1月7日). 2025年1月9日閲覧。
  4. ^ BAYER LEVERKUSEN VS. WOLFSBURG 1 - 4”. Soccerway (2020年5月26日). 2020年9月5日閲覧。
  5. ^ ヴォルフスブルク、若手マーモウシュと3年延長”. キッカー日本語版 (2020年6月24日). 2020年9月5日閲覧。
  6. ^ シュトゥットガルトがFW補強、マーモウシュをヴォルフスブルクからレンタル”. キッカー日本語版 (2021年8月30日). 2021年8月31日閲覧。
  7. ^ Omar Marmoush joins Eintracht” (英語). Eintracht Frankfurt. 2023年7月12日閲覧。
  8. ^ MARMOUSH’S FANTASY PREMIER LEAGUE PRICE CONFIRMED” (英語). Manchester City F.C. (2025年1月24日). 2025年1月24日閲覧。
  9. ^ マンCが今冬3人目の補強! エジプト代表FWマーモウシュを完全移籍で獲得…背番号は「7」”. サッカーキング (2025年1月23日). 2025年1月24日閲覧。
  10. ^ a b مرموش.. تجاوز "رفض العائلة" ووصل إلى سيتي غوارديولا” (アラビア語). العربية (2025年1月23日). 2025年1月30日閲覧。
  11. ^ مرموش.. أولاد الذوات يكافحون أيضا” (アラビア語). تليجراف مصر (2025年1月25日). 2025年1月30日閲覧。
  12. ^ مرموش.. الأرستقراطي الذي أذل مدافعي البوندسليجا.. يحلم بمزاملة بطله الشخصي” (アラビア語). تليجراف مصر (2024年11月11日). 2025年1月30日閲覧。
  13. ^ Omar Marmoush: Manchester City's new Egyptian superstar, made in the Bundesliga” (英語). www.bundesliga.com. 2025年1月30日閲覧。
  14. ^ مرموش يتحدى نصيحة والده: ترك العائلة كان الأصعب في حياتي”. www.albawabhnews.com (2024年11月15日). 2025年1月9日閲覧。
  15. ^ عمر مرموش: رفضت نصيحة والدى بالابتعاد عن كرة القدم” (アラビア語). جريدة الدستور (2024年11月15日). 2025年1月9日閲覧。
  16. ^ عمر مرموش في لقاء خاص مع سيف زاهر وحديث عن رحلته مع الإحتراف”. 2025年1月31日閲覧。
  17. ^ HOW TO Pronounce Some Bundesliga Names?!”. 2025年1月10日閲覧。
  18. ^ アラビア語の長母音は日本語よりも短くなる傾向があり、非アラビア語話者が音声を聞き取った場合本来のマルムーシュではなくマルムゥシュ、マルムウシュ、マルムシュに聞こえることがある。なおアラビア語ではマルモウシュとは文語・口語ともに読まず、表記と実際の発音が一致しないMarmoushを見た目通りに読んだ非アラビア語話者による誤読に当たる。
  19. ^ Manchester City want to sign Omar Marmoush immediately - Sky Germany”. 2025年1月10日閲覧。
  20. ^ Omar Marmoush has agreed in principle to move to Manchester City”. 2025年1月10日閲覧。
  21. ^ Omar Marmoush - All Goals & Assists This Season So Far 🇪🇬”. 2025年1月10日閲覧。
  22. ^ 東外大言語モジュール|ドイツ語|発音|実践編| 1 サバイバルのためにこれだけは 18 VaterとMutter”. www.coelang.tufs.ac.jp. 2025年1月10日閲覧。
  23. ^ Omar Marmoush: Sein harter Weg nach oben und was für einen Eintracht-Verbleib spricht | Making of”. 2025年1月10日閲覧。
  24. ^ Omar Marmoushs Bundesliga-Tore – Alle auf einen Blick”. 2025年1月10日閲覧。

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  オマル・マーモウシュのページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「オマル・マーモウシュ」の関連用語

オマル・マーモウシュのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



オマル・マーモウシュのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのオマル・マーモウシュ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS