そよぐ幻影とは? わかりやすく解説

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そよぐ幻影

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/18 13:07 UTC 版)

そよぐ幻影」(そよぐげんえい)は、西村朗作曲、大手拓次作詞の混声合唱組曲である。また、同組曲終曲のタイトルでもある。1985年(昭和60年)出版。

概説

音楽之友社「教育音楽」の委託曲。1985年(昭和60年)1月13日宇都宮大学混声合唱団の第18回定期演奏会(宇都宮市文化会館大ホール)で初演された。指揮は栗山文昭、ピアノは田中瑤子

西村朗の大手拓次三部作の第二作にあたる。第一作はまぼろしの薔薇、第三作は秘密の花。いずれも大手拓次の詩集『藍色の蟇』のテクストを用いている。西村朗が「旋律、和声、リズム、動機等、さまざまの点で有機的な結びつきを持ち、私にとっては本来分かち難いもので、いつの日にかこれら三作が一夜のコンサートにおいてまとめて上演されることを今は夢見ております」[1]と語るように、三部作は音楽的・内容的関わり合いが強い。

ヘテロフォニーをテーマに扱うことの多い西村朗の作品として、これらの大手拓次三部作は数少ない伝統的な調性感・和声感に基づく合唱曲であり、本人も「私の作品としてはこれらは特殊なものであり、数が限られていることもあって、今も愛着を感じている」[1]と述べている。

曲目

全5楽章からなる。いずれも『藍色の蟇』収録の連作詩「白い狼」および「みづのほとりの姿」から。

  1. 舞ひあがる犬
  2. みづのほとりの姿
  3. 白い狼
  4. みづいろの風よ
  5. そよぐ幻影
    大手拓次の絶筆であり、彼へのレクイエムとして書かれている。[1]

楽譜

音楽之友社より1985年(昭和60年)出版。

レコード・CD

CD名 発売日 レーベル ASIN JAN
日本合唱曲全集「まぼろしの薔薇」西村朗作品集(1) 2005/10/21 日本伝統文化振興財団 B000B84PSE 4519239010460

脚注

  1. ^ a b c 日本合唱曲全集『まぼろしの薔薇 - 西村朗作品集(1)』付属の解説

参考文献

  • 大手拓次「藍色の蟇」(1965年(昭和40年)10月25日)

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