おおいし ゆうき

現代俳句データベース(人名)

大石雄鬼

大石雄鬼の俳句

おいと肩押されて桃の咲いてゐる

でで虫のごくりともどる殻の中

とんかつの荒野が口にある遅日

やどかりの後ろに妻の巨大なり

ポストの腹あいて降誕祭の街

下半身省略されて案山子佇つ

仏教国蜻蛉胸より足出づる

原子力発電所から春の鹿

回送電車をしばらく降りずクリスマス

夏痩せてメリーゴーランドと沈む

夕暮がからだにあふれ鮭のぼる

天国の光のごとし秋の蛇

押し入れが光に汚れ多佳子の忌

木下闇からだを拭けば赤くなり

枯蓮にかぶさる競馬新聞紙

栗の木を逃げだしてゐる栗の花

水澄んで段差になつてをりし父

炬燵に穴のこして海を見にゆけり

焼藷屋柱燃やしてゐたりけり

田螺より晴れたる頭出でにけり

盲腸のあたりで手毬ついてをり

眼帯をして飛魚を喰つてゐる

着ぶくれて合唱団の中にゐる

磯巾着小石あつめて眠りゐる

肩車より白鳥のやうに下ろす

胸に綿あつまつてゐる夏布団

舟虫の化石にならぬため走る

虫売がだぶだぶの服にて眠る

蝙蝠の心臓空をふらふらす

螢狩してきし足を抱いて寝る

象の頭に小石の詰まる天の川

青水無月ヨーヨーが手に逃げてくる

騙し絵に垂れしアイスクリームかな

魚島をとほくに母の母らしく

鹿の子の親にぶつかるまで歩く

Weblio日本語例文用例辞書

「おおいし ゆうき」の例文・使い方・用例・文例

• 冗談をゆうきになれない。
• (並べたボートの上に架けた)舟橋(しゆうきよう).
• 昇進のため点数かせぎに汲々(きゆうきゆう)としている人はもっと大切なものをおざなりにしている事に気づかないものだ.