段違い平行棒 段違い平行棒の概要

段違い平行棒

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/12 07:11 UTC 版)

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段違い平行棒(2010年4月撮影)

器具

1968年10月撮影、カリン・ヤンツ(東独)の演技。棒間距離が、現在の規格より遥かに短いことが分かる

段違い平行棒は、2本の鉄棒を並行に設置したものであり、それぞれの高さは 170cm と 250cm の高さに設定されている。各鉄棒の握り棒同士の直線間隔が 180cm と定められており、水平方向の距離は約 161cm となる。

棒間が 180cm であり低棒の高さも 170cm と低く、全身を伸ばして車輪運動を行うと足先が地面または棒に当たってしまうため、段違い平行棒で車輪が一般的に行われるようになったのは競技開始からしばらく経過してからであった。現代では段違い平行棒で車輪を行う際には棒または地面に近い部分でのみ開脚し、足先が棒や地面に当たらないように車輪を行う。また、車輪の回転力を活かすために、開脚せずに済む小柄な選手の方が有利であると考えられることもある。

旧来は、棒間距離は110cm程度であったが、数十年に渡って改良が加えられた結果、今日のように距離が遠くなった。

競技の流れ

この種目は女子団体・女子個人総合で行われるほか、種目別でも単独で行われている。

演技は鉄棒に手を掛けたところから始まり、終末技で着地するか、演技者が途中で棄権するまで行われる。演技終了は終末技の着地動作を完了した時点となり、着地時に静止できず足を踏み出したり転倒した場合は減点対象となる。

この演技の特徴として、演技中に低棒と高棒の間を手放し技で移動しながら演技するということが挙げられる。鉄棒種目では棒が1本しかないため手放し技は同一の棒を再び掴むだけになるが、段違い平行棒ではそのバリエーションが非常に多い。また、鉄棒種目では懸垂から後ろ振り上がりなどで演技が開始されるのに対し、段違い平行棒では助走からロイター板を使用して棒に飛びつき、その勢いで最初から車輪を開始するなどする。そのため、女子の種目でありながら非常にダイナミックな演技を行う種目である。

技と採点

この種目は段違い平行棒上で技を行う。非常に多くの技があり、認められている技には難度が設定されている。

技の種類

技は数え切れないほど多くの技があるが、系統立てると以下のようになる。

懸垂振動技
車輪など、鉄棒を軸に回転する技。
鉄棒に近い技
シュタルダーなど、鉄棒に近い位置で行われる技で、基本的には懸垂振動技の一種。
手放し技
鉄棒から手を離して実施する技。鉄棒種目のものが流用されることが多い。
移動技
段違い平行棒ならではの、棒間を行き来する技。広義には手放し技に含まれる。
終末技
棒から降り、着地する技。

禁止行為

禁止行為を行った場合は0点となる。また、減点が科せられるケースもある。

器具からの落下
棒から落下した場合、減点となる。
静止
演技中に静止してはならない。減点となる。
着地違反
故意に足以外で着地すると0点となる。体操競技においては他種目でも終末技に足以外で着地する技は禁止であり、基本ルールの一つでもある。



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