レゴ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/26 16:27 UTC 版)
商標
レゴという名前は、レゴ社の玩具を指す言葉としても使われるようになっている。多くの人がレゴブロック自体をレゴと呼び、さらには類似のプラスチック製ブロックもレゴと呼ばれることがある(商標の普通名称化)。レゴ社としては、商品自体をレゴという商標で呼ぶことに反対しており、1970年代と1980年代のレゴのカタログには、レゴはブランド名であり特別な言葉にし続けたいこと、レゴ社のブロックはレゴブロックと呼んで欲しいという希望が書かれている。しかし、2010年代以降のレゴのカタログでは単にレゴと表記している事も多い。
なお、 LEGOはすべて大文字で書くのが正式である。
レゴの特許が切れた1988年以来、Tyco、メガブロック(日本ではバンダイから発売)、COKOなど多くの会社がレゴブロックに似た結合ブロックを販売している。これら他社製品の多くはレゴブロックと互換性があり、レゴセットより価格が安く設定されており、本物のレゴ製品と混同する可能性がありレゴ社の悩みの種となっている。
問題としているブロックのひとつに、中国の天津COKO玩具有限公司が製造しているCOKOがある。2002年、スイスにあるレゴの子会社インターレゴAGが著作権侵害を理由に同社を提訴した。多数のCOKOブロックが権利を侵害している事実が第一審で分かり、著作権を侵害しているブロックの製造中止と、北京日報紙上での公開謝罪、賠償金の支払いを命じる判決が出た[2]。
販売において自社の製品との混同を意図的に用いたとして、COKO 製品を販売するBiltema社に対するノルウェーでの訴訟で2003年にレゴ社は勝訴した[3]。
2003年、レゴに似た「Enlighten」という製品の大きな積み荷がフィンランドの税関で押収された。Enlightenの外箱は、レゴブロックの外箱と類似していた。中国の製造業社が法廷に姿を現さなかったため、レゴ社は積み荷の破棄を命じる欠席判決を勝ち取った。レゴ社はブランド名の混同を防止し消費者を潜在的な粗悪品から守りたいとして、5万4,000セットの廃棄処分の費用を請け負った[4]。
レゴ社はメガブロックの生産中止を期待して、レゴブロックの凸部のある外観を「LEGO Indicia」として商標登録しようと試みたことがある。カナダの連邦裁判所は2002年5月24日、レゴブロックのデザインは機能的な要素なので商標保護の対象にならないとして退けた[5]。レゴ社は控訴したが、連邦裁判所は2003年7月14日、これを退けた。
- ^ “Management - LEGO Group - About us - LEGO.com US”. The LEGO Group. 2019年12月30日閲覧。
- ^ “Niels B. Christiansen - About us - LEGO.com US”. The LEGO Group. 2019年12月30日閲覧。
- ^ a b c d e Trangbæk, Roar Rude (2021年3月3日). “Annual Report 2020”. The Lego Group. 2021年3月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月30日閲覧。
- ^ “Ownership”. The Lego Group. 2021年12月5日閲覧。
- ^ “Ownership” (英語). The Lego Group. 2017年4月1日閲覧。
- ^ a b c d 「特集 どん底から世界一へ LEGO [湧き出るイノベーション]ヒット連発、組織に秘策」『日経ビジネス』第1779号、日経BP社、2015年2月16日、28-33頁。
- ^ a b 蛯谷敏 (2015年2月16日). “レゴが「ブロック」だけで玩具世界一になれた理由 CEOが語る、知られざるイノベーションの裏側”. 日経ビジネスオンライン. 2015年3月19日閲覧。
- ^ a b c d e f g h 「特集 どん底から世界一へ LEGO PART2[崖っぷちからの再生] 制約が革新を生む」『日経ビジネス』第1779号、日経BP社、2015年2月16日、34-37頁。
- ^ 蛯谷敏 (2015年2月17日). “レゴ工場に潜入! ROE58%、超効率経営の心臓部”. 日経ビジネスオンライン. 2015年3月19日閲覧。
- ^ レゴ、1400人の人員削減へ 減収減益受け CNN(2017年9月7日)2017年9月9日閲覧
- ^ a b 「玩具の歴史 1965-1969年」社団法人日本玩具協会。
- ^ a b 「平成12年(行ケ)第101号 審決取消請求事件 判決」 (PDF) 、4頁。
- ^ レゴ本社サイトの社史では1992年との記述あり。
- ^ 昭和シェル石油 LEGO店頭キャンペーン第2弾
- ^ 例として、クレイグ・グレンディ『ギネス世界記録 2014』pp.166-167(2013年9月12日初版、KADOKAWA)など。
- ^ Who lives in a house like this? James May to stay in the world's first house made entirely from Lego - MailOnline・2009年9月2日
- ^ Demolished! James May's Lego house is knocked down after no-one came forward to save it - MailOnline・2009年9月24日
- ^ a b 「【人・story】レゴジャパンマーケティング本部係長 直江和由さん」『FujiSankei Business i.』、2007年4月12日、32頁。
- ^ “日本人2人目の「レゴ職人」コンテスト、大阪で開催 豊中市の25歳、なかやまさんが世界初の女性職人に”. 産経WEST (2015年2月11日). 2018年3月6日閲覧。
- ^ “LEGOフォートナイトへようこそ!”. Epic Games フォートナイト. 2023年12月10日閲覧。
- ^ “Epic Games、『フォートナイト』内で新しいサバイバル・クラフトゲーム「レゴ フォートナイト」をリリース”. 2023年12月10日閲覧。
- ^ “『レゴ フォートナイト』配信開始!無料で無限に遊べるサバイバルクラフトゲームが爆誕!!”. Ascii Games. 2023年12月10日閲覧。
- ^ “レゴ®フォートナイト®が待望のリリース!”. 2023年12月10日閲覧。
- ^ “マイクラに強力なライバル出現 新作ゲーム『レゴ フォートナイト』配信開始”. Foebes Japan. 2023年12月10日閲覧。
- ^ “レゴ×「フォトナ」の世界でサバイバルアクション! 「LEGO Fortnite」先行プレイレポート”. Game Watch. 2023年12月10日閲覧。
- ^ “レゴ®DCスーパーヴィランズ【公式サイト】”. ワーナー ゲーム. 2022年12月29日閲覧。
- ^ “レゴ®インクレディブル・ファミリー【公式サイト】”. ワーナー ゲーム. 2022年12月29日閲覧。
- ^ “レゴ®ムービー2 ザ・ゲーム【公式サイト】”. ワーナー ゲーム. 2022年12月29日閲覧。
- ^ 新戦略「大人のレゴ」の全貌 - テレビ東京 2022年4月14日
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