ポンテコルボ・牧・中川・坂田行列 表記法

ポンテコルボ・牧・中川・坂田行列

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/13 05:12 UTC 版)

表記法

一般的に、ユニタリな3×3行列は9の自由度を持つ。しかしながら、PMNS行列の場合はそのうち5つはレプトン場の位相として吸収することができるため、PMNS行列は4つの自由パラメータによって完全に記述することができる[6]。PMNS行列は通常、3つの混合角(、及び)と1つのCP対称性の破れに関係する位相角によって表記される。このとき、PMNS行列は以下のように記述することができる。

ここで、及びは、及びをそれぞれ示す。マヨラナニュートリノの場合、であることから、マヨラナ場の位相は自由に再定義できないので、2つの余分な複素位相が必要である。可能な表記法は他にも無限に存在し、例えばウォルフェンシュタイン表記もその1つである。

混合角は様々な実験で測定されている。CP対称性の破れの位相は、直接的に測定されたことはないが、他の測定を用いたフィッティングによって推定することはできる。


注釈

  1. ^ PMNS行列はシーソー機構においてはユニタリではない。

出典

  1. ^ Pontecorvo, B. (1957). “Inverse beta processes and nonconservation of lepton charge”. Zhurnal Éksperimental'noĭ i Teoreticheskoĭ Fiziki英語版 34: 247.  reproduced and translated in “[no title cited]”. Soviet Physics JETP英語版 7: 172. (1958). 
  2. ^ Maki, Z; Nakagawa, M.; Sakata, S. (1962). “Remarks on the Unified Model of Elementary Particles”. Progress of Theoretical Physics 28 (5): 870. Bibcode1962PThPh..28..870M. doi:10.1143/PTP.28.870. 
  3. ^ Kayser, Boris (February 13, 2014). Are There Sterile Neutrinos?. AIP Conference Proceedings. pp. 201–203. arXiv:1402.3028. doi:10.1063/1.4883431. 
  4. ^ Esmaili, Arman; Kemp, Ernesto; Peres, O. L. G.; Tabrizi, Zahra (30 Oct 2013). “Probing light sterile neutrinos in medium baseline reactor experiments”. Physical Review D 88 (7): 073012. arXiv:1308.6218. Bibcode2013PhRvD..88g3012E. doi:10.1103/PhysRevD.88.073012. 
  5. ^ F.P. An, et al.(Daya Bay collaboration) (July 27, 2014). “Search for a Light Sterile Neutrino at Daya Bay”. Physical Review Letters 113 (14): 141802. arXiv:1407.7259. Bibcode2014PhRvL.113n1802A. doi:10.1103/PhysRevLett.113.141802. PMID 25325631. 
  6. ^ Valle, J.W.F. (2006). “Neutrino physics overview”. Journal of Physics: Conference Series 53 (1): 473–505. arXiv:hep-ph/0608101. Bibcode2006JPhCS..53..473V. doi:10.1088/1742-6596/53/1/031. 
  7. ^ Esteban, Ivan; Gonzalez-Garcia, M.C.; Maltoni, Michele; Martinez Soler, Ivan; Schwetz, Thomas (2018). “Updated fit to three neutrino mixing: exploring the accelerator-reactor complementarity”. Journal of High Energy Physics 2017 (1): 87. arXiv:1611.01514. Bibcode2017JHEP...01..087E. doi:10.1007/JHEP01(2017)087. 
  8. ^ Parameter Ranges”. NuFIT.org (2018年1月). 2018年5月1日閲覧。
  9. ^ Leptonic mixing matrix”. NuFIT.org (2018年1月). 2018年5月1日閲覧。





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