タクティクスオウガ外伝 The Knight of Lodis タクティクスオウガ外伝 The Knight of Lodisの概要

タクティクスオウガ外伝 The Knight of Lodis

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/12 05:18 UTC 版)

タクティクスオウガ外伝 The Knight of Lodis
ジャンル シミュレーションRPG
対応機種 ゲームボーイアドバンス
開発元 クエスト
発売元 任天堂
人数 1~2人
メディア ROMカートリッジ
発売日 2001年6月21日
2002年5月7日
2006年2月2日(バリューセレクション)
対象年齢 CEROB(12才以上対象)
コンテンツ
アイコン
犯罪
売上本数 日本国内:約26万本
その他 マルチカートリッジプレイ対応
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ストーリー

オウガバトルサーガ オウィスの章 The Knight of Lodis (ローディスの騎士)

ゼテギネア暦216年。ガリシア大陸の西に位置するオウィス島で、北方の軍事国家ローディス教国が主導する教化政策が行われた。それは極めて侵略性の高いものであり、島南部(アールセン地方)では改宗への激しい抵抗から犠牲を多く出し、また多くの村や街が見せしめに焼き払われた。一方で島北部(ラーヌンクルス地方)を治めていた当時の君主ウィリアム・バトラールは、ローディスの圧倒的武力を前に講和条約に無条件調印し、事実上改宗を受け入れる。以降オウィス島はローディスの傘下となる。

15年後の231年、ローディスの属国フェーリス公国の国主ベラルド・ラスナンティは、フェーリス領となったオウィス島で近年不穏な動きを見せる白牙騎士団を調査するため、息子レクトールを指揮官とした聖炎騎士団の調査部隊を派遣。同部隊に所属し、またレクトールの友人でもある若き騎士アルフォンス・レーエルは、海を渡っての初めての公務に期待を膨らませていた。

システム

戦闘
本作ではタクティクスオウガで採用されていた「ウェイトターンシステム」を廃止、自軍のフェイズと敵軍のフェイズが交互に繰り返されるオーソドックスなターン制を導入している。ユニットの素早さや装備重量の概念は残っているものの、行動順番ではなく移動力へ影響するようになっているため、タクティクスオウガよりも難易度が格段に下がっている。
ユニットのパラメータ
本作ではレベル・HP・MP・エレメント(属性)・アラインメント(性格)の他はSTR(力)・INT(知力)・AGI(素早さ)の3種に簡略化され、その値とクラスに応じて物理攻撃/防御力・魔法攻撃/防御力・移動力が決定されるようになっている。
また誕生日(アルフォンスは任意、固有ユニットは固定、汎用ユニットはランダム)とシナリオの進行状況によって「運気」が変動し、ユニットの命中率などに影響を及ぼす。
勲章
戦闘において条件を満たすと入手できる「勲章」は、パラメータの変化・運気への影響・特殊能力の付加・特定のクラスチェンジへの条件クリアなど、ユニットに様々な効果をもたらす。ゲームの攻略上非常に重要な要素である。また種族や性別の違いにより入手できる勲章が異なる。
通信
通信ケーブルがあれば、別ROMのデータとの通信対戦やアイテム・ユニットの交換が可能。
クエスト
ゲーム中に「文献」を入手すると、本編とは関係ない戦闘「クエストモード」ができる。場所に応じた資金の用意と「○ターン以内に敵リーダーを倒す」もしくは「○ターン以内にすべての敵を倒す」という条件を設定する事が前提となる特殊な戦闘で、条件が厳しいほどクリア時に貰えるアイテムのランクが上がる。このモードでしか入手できないアイテムや勲章もある。ちなみに自軍のユニットは倒されても「死亡」しない(データは消えない)。

シリーズ独自の暦「ゼテギネア暦」などシリーズ設定に関しては、詳しくはタクティクスオウガ#システムの各項を参照されたい。

主な登場人物

聖炎騎士団

フェーリス公国の領主ベラルド・ラスナンティが率いる騎士団。全寮制という特殊な制度を設けている。本作の要所に関わっており、ある目的でオウィス島にやってくるところから物語は動き始める。

アルフォンス・レーエル
主人公。15歳。貴族の出身だが、父親の死と母親の再婚で家名が変わったのを機に母親に不満を持つようになり、士官学校を優秀な成績で卒業後、実家を避けるようにして全寮制である聖炎騎士団に入団する。騎士として着実に実力をつけていったが、シビュラとの出会いをきっかけに自身の境遇に疑問を持ち始める。
初期クラスは「ソルジャー」だが、汎用ユニットより若干パラメータが高く、主人公の特権かステータス異常にならない。彼の属性・アラインメント・初期パラメータの傾向・最初から所持する勲章はゲーム開始時の占いイベントで決定され、その結果に応じて初期パーティ編成や所持アイテムも変わってくる。
なお、母の再婚前の家名は「タルタロス」という。
レクトール・ラスナンティ
フェーリス公国国主ベラルド・ラスナンティの嫡男。有能な神官戦士。聖炎騎士団の部隊長を務め、同僚兼友人で年下でもあるアルフォンスに色々と世話を焼く。敬虔なローディス教徒で部下からの人望も厚いが、領主の嫡男であるせいか身分の低い者を見下すきらいがある。
オーソンヌ・ラミー
ローディスの狩猟民族の出身だが、現在はレクトールに忠誠を誓い、彼の側近として行動する。56歳。アルフォンスの教育係でもある老練のアーチャー。
ジャスティン・ナバーム
レクトールの親衛隊隊員。顔グラフィックは汎用ユニットのナイト♂と同じ。
レイラ・エスケレト
レクトールの親衛隊隊員。顔グラフィックは汎用ユニットのナイト♀と同じ。彼女もジャスティンもレクトールに憧れている。

白牙騎士団

オウィス島の領主であるバトラール家当主が代々率いる騎士団。ウィリアム亡き後、その弟であるナリスが団長となっている。

ナリス・バトラール
バトラール家の現当主で、白牙騎士団団長。前当主ウィリアムの弟で、イナンナにとっては叔父に当たる人物。
ニッカール・ブリフォー
騎士団の戦士長。強情な性格で、腕よりも口が立つ。部下から慕われるタイプではない。
マゴット・ホーリー
イナンナのかつての剣の師。この世界においては女性では非常に珍しい熟練した剣の使い手で、女性でありながらソードマスターのクラスに就いている。(本来ソードマスターへはゲームシステム的に男性しかクラスチェンジできない)。
セルヴァン・メンダークス
ナリスに協力する謎の魔法使い。少年とは思えないほどの魔法力を持つ。
レーテ・メンダークス
セルヴァンの双子の妹。人を喰ったような言葉遣いを好む。

教皇の手

ローディス教会直属の密偵組織で、その証として身体のどこかに教皇の刻印が刻まれている。教会および教皇には絶対服従であるため、抜けた者には追っ手が差し向けられる。

シビュラ・アリンダ
「教皇の手」の一人。左手に教皇の刻印を持つ。シビュラ自身は元戦災孤児であり、6歳の時にローディスの神都ガリウスに送られ、「教皇の手」としての教育を受けて現在に至っている。薄幸の少女時代を耐え抜いてきたためか、それによって培われた強靭な精神力と意志力を持って行動する。教皇のある命によりオウィス島に渡り、シナリオ序盤のある事件からアルフォンスと縁を持つ事になる。
シウェン・ベルデ
シビュラに仕えるニンジャ。背中に教皇の刻印を持つ。

オウィス島の住人

エレノア・オリアト
本作のヒロイン的存在。15歳。孤児だったが、ハーウェン神父に拾われて以来ソレア海岸にある小さな教会の手伝いをして暮らす。しかし神父からつらく当たられることも多い。海賊の襲撃で海に落ちたアルフォンスを海岸で見つけ介抱したのがきっかけで、彼と縁を持つ。人魚から貰ったというお守り「オーキッドパール」を持っている。後に神父のもとを離れ、アルフォンスと行動を共にするうちに互いに惹かれ合うようになる。
初期クラスは「ソルジャー」。条件を満たせば専用スキル「スターティアラ」を覚える。フィールド全体の敵にダメージを与えアンデッドを消滅させるという強力なものだが、使用後は記憶が消えるため、レベルが上がるか戦闘が終了するまで使えなくなる。
イナンナ・バトラール
白牙騎士団に所属していたナイト。24歳。島の前当主で父でもあるウィリアムの死を疑問に思い、真相究明のため叔父ナリスのもとを離れ、身分を隠して傭兵生活を送る。知人であったエレノアを介してアルフォンスと出会い、彼と行動を共にするようになる。マリーシアという今は亡き妹がいる。
クルード・ハーウェン(ハーウェン神父)
ローディス教の神父。エレノアの義父。
ウィリアム・バトラール
島の前当主。イナンナの父であり、ナリスの兄。講和条約締結後に持病により病死したとされているが……。
マリーシア・バトラール
イナンナの妹。母の死後、他に身寄りがなかったため叔父ナリスに引き取られる。身体が弱かったため、7年前に病死している。
グリーシナ
好奇心旺盛なフェアリー。人間の年齢に換算すると22歳程度。外の世界に憧れて飛び出した妹ルビーナを捜している。
ルビーナ
グリーシナの(双子の?)妹。
アエリアル
人魚の戦士。人間の年齢に換算すると18歳程度。島の覇権を巡って人魚と人間が対立した過去があるためか、人間に敵意を抱いている。
クロウリィ
人魚たちの長。人間と対立した時代を生き延びている。
ベイレヴラ
エレノアと面識のある人魚。「オーキッドパール」は彼女から貰ったものらしい。美しい黄金の鱗を持つという。
ルシアン・バトラール
イナンナらバトラール家の先祖に当たる人物。とある理由によりバトラール家の記述から抹消されている。
セレーヌ
ルシアンとの間に子供をもうけた女性。子供は四代目のラーヌンクルス領主になったらしい。
ユフィール・ベアトリックス
ビリュテの町に住む少女。エルリックの娘で14歳。
エルリック・ベアトリックス
ベリエッサ砦でゴーレムの召喚実験をしている熟練の術者。ユフィールの父親だが妻を亡くしており、親衛隊と称する女性たちを従えている。
リモン
ある陰湿な洞窟に隠れ住んでいる異形の存在。かつては人間だったという。

その他

ザイアン
戦いを至上の喜びとする悪魔。島に満ちる負の波動に連られて現れたという。
ロベリア
アルフォンスたちを助けるために遣わされたという天界の住人。
シャヘル
オウィス島に伝わるおとぎ話に登場する、神を愛するが故にその命に背き、地上に堕とされた天使。完全に堕天する前に神によって島の永久凍土に封印されたという。
デネブ・ローブ
カボチャをこよなく愛するゼノビアの魔女。オウガシリーズ皆勤賞キャラ。本作ではある条件を満たすと仲間にする事ができる。



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