ゼブラフィッシュ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/11 00:32 UTC 版)
行動の種類
- 逃避
- 接触あるいは音[4]
モデル生物
ゼブラフィッシュは脊椎動物の神経系のモデル生物として活用されている[5]。1981年にはホモ二倍体の個体が得られている[6]。脊椎動物初の化学変異原ENUを用いた大規模変異スクリーニングがゼブラフィッシュを用いて行われた。遺伝子機能研究に欠かせない遺伝子導入、トランスジェニックフィッシュの作製を、Tol2トランスポゾンを用いて非常に容易に行うことができる。また、CRISPR/Cas9を用いた遺伝子変異導入技術も確立されている。
有用性
この魚は、以下のように遺伝学研究、発生生物学研究に用いる上での優れた特長を持っている[5]。
- 飼育が容易。
- 多産である。1日で1組のオスメスが最大数百の受精卵を産する。
- 世代時間が短い。生殖を始めるまで2か月半〜3か月くらいである。
- 卵から孵化までの過程で胚が透明である。胚の観察、操作が容易である。
結果として、実験発生学的実験と遺伝学的解析を同時に行える点で、脊椎動物では他に例がない。脊椎動物であるヒトを含んで共通点が多い[7]。
神経系
データベース・モデル
ZFINに掲載されているアトラス・リソースのうち[8]、神経系に着目しているもの
- Z-Brain
- Brain Browser
- Hardcopy atlas of early zebrafish brain development
- Hardcopy atlas of the adult nervous system
- Zebrafishbrain
そのほかにも
- ViBE-Z
- ZFAP[9]
などがある。
データベース間をまたいで利用できるような研究も進められている[10]。
- ^ 鈴木吉五郎「シマヒメハヤの飼ひ方」『採集と飼育』第5巻、日本科学協会、1942年。
- ^ 岡田弥一郎『動物の採集と飼育』星書房、1948年。
- ^ 西内康浩「魚類の椎体数」『水産増殖』第22巻第1号、1974年、19頁、doi:10.11233/aquaculturesci1953.22.19。
- ^ a b c d e f Orger, M. B.; de Polavieja, G. G. (2017). “Zebrafish Behavior: Opportunities and Challenges”. Annu. Rev. Neurosci. 40: 125-147. doi:10.1146/annurev-neuro-071714-033857. PMID 28375767.
- ^ a b “ゼブラフィッシュ|生物種の遺伝学|遺伝学電子博物館”. www.nig.ac.jp. 2022年8月5日閲覧。
- ^ Production of clones of homozygous diploid zebra fish (Brachydanio rerio) https://www.nature.com/articles/291293a0
- ^ 浅島 & 武田 2007, p. 76.
- ^ https://wiki.zfin.org/display/general/Anatomy+Atlases+and+Resources
- ^ http://www.fishnet.org.au/
- ^ Marquart GD, Tabor KM, Horstick EJ, Brown M, Geoca AK, Polys NF, Nogare DD, Burgess HA (201). “High-precision registration between zebrafish brain atlases using symmetric diffeomorphic normalization”. Gigascience 6 (8): 1-15. doi:10.1093/gigascience/gix056. PMC 5597853. PMID 28873968 .
固有名詞の分類
熱帯魚 |
コリドラス・ナポエンシス タイガーレッドテールキャットフィッシュ ゼブラフィッシュ コリドラス・ジュリィ ペルビアン・ドワーフホプロ |
コイ科 |
ニゴイ テンチ ゼブラフィッシュ レッドテールブラックシャーク アブラボテ |
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