インドの大統領 概要

インドの大統領

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/10 02:41 UTC 版)

概要

任期は5年。両院(ラージヤ・サバーローク・サバー)議員、及び州議会議員による間接選挙で選出される。所属議会ごとに議員の持ち票は異なり、連邦議会と州議会の総票数がほぼ同じになるよう、また州議会議員票は州人口ごとの一票の格差がなるべく生じないよう調整される。

インドは議院内閣制の政体をとっており、元首である大統領は概ね形式的・象徴的な存在である。法案の最終的な裁可や首相や最高裁判所長官の任命、緊急命令の発令などの権限は概ね、憲法規定どおりに執行したり、内閣の助言の通りに執行することとなる。しかし、三権の機関による憲法に反する決定を執行しない義務があり、可決された法案を議会に差し戻す権限など、憲法や財政規律を擁護するための判断権が留保されている。

歴代首相北インドの有力なヒンドゥー教徒にほぼ独占されてきたのに対して、大統領職は民族的少数派である南インドドラヴィダ系の人々やムスリムシク教など宗教的マイノリティに割り当てられることが多い。政治的実権は首相に握られている。

1967年にザーキル・フセイン英語版が第3代大統領に就任して以来、ムスリムが大統領職に就くことはたびたびある。1982年にはシク教徒のギャーニー・ジャイル・シンが就任している。1997年、不可触民出身者として初めてコチェリル・ラーマン・ナラヤナンが大統領に就任した。2002年に大統領職に就いたアブドゥル・カラーム南インド出身のムスリムで核物理学者である。2007年には、初の女性大統領プラティバ・パティルが誕生した。2022年に先住民族初、2人目の女性大統領ドラウパディ・ムルムが誕生している。

  4人の大統領を輩出した州
  1人の大統領を輩出した州






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