れいんぼうべる 設計

れいんぼうべる

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/18 09:49 UTC 版)

設計

はあきゆりとほぼ同型だが、旅客定員が半減され、パブリックスペースが拡大された[4]

船体は6層構造で、A - Fデッキと呼称されており、A - Cデッキが旅客区画、D - Fデッキが車両搭載区画となっている[5]

主機関は東日本フェリーグループで最長となる901kmに及ぶ航路を2隻で運航すべく従来の12シリンダー17,800馬力から14シリンダー23,100馬力に増やしスピードアップを図り所要時間21時間を実現した[1]

日本海の厳しい環境に耐えるべく実船でのシーマージン解析で上り下りの差を10%以上と大きく取り荒天に耐えられるようにしたほか波浪衝撃を和らげるべく船首から船体中央部までなだらかな丸みを持った曲面にし衝撃を緩和。強風下での操船を可能とするため「はあきゆり」同様の国内最大のサイドスラスター3基を装備し船首は1基17.5トンのものを2基搭載し35トンの横推力が出せるようにした[1]

船体はイメージ一新を図るべくフランスのデザイナー、ジョエル・ブリティッシェ(Joël Bretecher)によりデザインされ、船首部から居住区前端壁にかけ外板の高さを上げくさび形としファンネルをアーチ状にし船名の「れいんぼう」のイメージを強調させ流れるようなヨーロッパ調のものとなっている[14][1]。また、これまでの東日本フェリーの船体ペイントが赤・オレンジ・黄色のラインをブリッジ下部から喫水線上まで斜めに引き船尾まで喫水線に沿った平行線をとっていたのに対し、本船は同色をブリッジ下から船尾まですべて喫水線と平行な線を引くデザインにしファンネルにもアーチ状に引かれた[1]


  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 船舶整備公団・九越フェリー「船のみどころみせどころ 日本海にヨーロピアンスタイルのフェリーが登場 "れいんぼうべる"」『海事総合誌 COMPASS』、海事プレス社、1996年5月号、90-97頁。 
  2. ^ a b 東日本フェリー倒産の真相と背景 - 内航近海海運2003年8月号(内航ジャーナル)
  3. ^ a b c d e f g h i j k l 三菱重工業株式会社下関造船所船舶・海洋部「大型カーフェリー"れいんぼう べる"の概要」 - 船の科学1996年7月号
  4. ^ a b 世界の艦船(1995年11月号,p168)
  5. ^ a b c d e 世界の艦船(1996年7月号,p66-68)
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 日本船舶輸出組合 国際海事展への参加 平成9年度事業報告書 Ferries Passenger and Vehicles Ferry RAINBOW BELL - 日本財団図書館
  7. ^ a b c d e 地中海の元日本長距離フェリー最近影 - 世界の艦船2019年1月号
  8. ^ 新造船写真集No.573「カーフェリー れいんぼう べる RAINBOW BELL 船舶整備公団・九越フェリー株式会社」 - 船の科学1996年7月号
  9. ^ 世界の艦船(1998年10月号,p168)
  10. ^ 夏、紺碧の海に船出 新造船・ニューれいんぼうらぶ - ラメール2001年9・10月号(日本海事広報協会)
  11. ^ 九越フェリー/新造船投入で経営改善 - 日本海事新聞2000年8月31日
  12. ^ 東日本フェリー大型船*室蘭港で係留1年*見込み違い経営象徴 - フォト北海道(北海道新聞2003年7月2日)
  13. ^ a b さんふらわあコラムVol.13 虹からひまわりへ#4 海外へ雄飛した白い船たち - カジュアルクルーズさんふらわあ(商船三井)
  14. ^ SDI - Passenger Ship - STIRLING DESIGN INTERNATIONAL(Internet Archive)
  15. ^ 海難審判庁裁決録(平成13年度)平成11年広審第72号 旅客船れいんぼう べる岸壁衝突事件 - 日本財団図書館(電子図書館)





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