t = n の場合の (t, n)-しきい値法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/06 17:03 UTC 版)
「秘密分散」の記事における「t = n の場合の (t, n)-しきい値法」の解説
秘密情報がビット列 s で表現されている場合。一人以外の参加者のシェア vi は s と同じ長さのランダムなビット列である。最後の参加者のシェアは (s XOR v1 XOR v2 XOR ... XOR vn−1) とする。ただし、XORはビット毎の排他的論理和である。秘密情報は、全ての参加者のシェアをビット毎の排他的論理和を計算することで復元できる。 秘密にしたい情報が曜日(つまり日曜~土曜のうちのどれか)である場合。秘密情報 s を 0~6 で表すことにする。n-1 個のシェア vi は 0~6からランダムに選んだ整数。最後の n 番目のシェアは vn = s - (v1 + v2 + ... + vn-1) mod 7 と計算する。ただし、mod 7 は7で割ったあまりを意味する。秘密の復元は s = v1 + v2 + ... + vn mod 7 で可能。 一般に、同様のことが任意の有限体上での演算でできる。秘密情報を体 F の要素とすると、n-1 個のシェアは F の要素をランダムに選び、最後の1つは s − ∑ i = 1 n v i {\displaystyle s-\sum _{i=1}^{n}v_{i}} を満たすように決定する。 明らかに、秘密情報と各シェアは同じサイズを持つ。(秘密が1MBならばシェアも1MB。)上で示したシェアサイズの下限により、これらの方式はシェアサイズの面で最も効率が良い。
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