モジリアニミラーの命題
別名:モジリアニミラーの理論、モジリアーニミラーの命題、モジリアーニミラーの理論、MM命題、MM理論
企業の金融論の基礎となる命題。アメリカ合衆国の経済学者であるフランコ・モジリアニとマートン・ミラーが提唱した。
モジリアニミラーの命題では、資本構成が異なっていても企業価値は変わらないとしている。例えば、株式の発行により資金調達している企業と、株式と社債を発行して資金調達している企業とでは、その調達額が同額であれば企業価値は等しいとする。さらにモジリアニミラーの命題では、配当政策が異なっていても企業価値は変わらないとしている。なお、これらの命題では完全市場を前提としている。
ちなみに、フランコ・モジリアニとマートン・ミラーは後に、ノーベル経済学賞を受賞している。
MM理論
【英】:MM (Modigliani and Miller) theory
モジリアーニとミラーによる資本構成に関する2つの命題をいう. 彼らは, (1)税金や手数料が存在しない, 貸借金利が等しい, といった完全市場の仮定と, (2)設備投資がすでに決定された, という2つの仮定のもとでは, 企業価値と資本構成, さらに企業価値と配当政策は無関係であることを示した. このことは設備投資決定の重要性と, これらの仮定を緩めたときの企業価値を最大にする資本構成, 配当政策があり得るかという課題を示している.
ファイナンス: | APT ARCHモデル CAPM MM理論 VaR アセットアロケーション アロー・ドブローモデル |
MM理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/07 17:36 UTC 版)
MM理論(エムエムりろん)とは、アメリカのフランコ・モディリアーニとマートン・ミラーが1958年に提唱した、資本構造における近代的思考の基礎、完全な市場の下で企業が資金調達を行うときには、資金調達方法の組み合わせ方を変えても企業価値は変化しないという定理である[1]。
- ^ 奥野正寛(1990)『現代経済学のフロンティア』日本経済新聞社、118-119頁。
- ^ 日本経済新聞社編(2001)『現代経済学の巨人たち:20世紀の人・時代・思想』日本経済新聞出版社、150-151頁。
- ^ Franco Modiliani and Merton Howard Miller(1958), "The Cost of Capital, Corporation Finance and the Theory of Investment(邦題:資本コスト、企業金融、および投資理論)," American Economic Review, Vol.48, No.3(June 1958), pp.261-297.
- ^ Franco Modiliani and Merton Howard Miller(1963), "Corprate Income Taxes and the Cost of Capital: A Correction(邦題:法人税と資本コスト)," American Economic Review, Vol.53, No.3(June 1963), pp.433-443.
- ^ Franco Modiliani and Merton Howard Miller(1958), "The Cost of Capital, Corporation Finance and the Theory of Investment," American Economic Review, Vol.48, No.3, pp.288./諸井勝之助(1989)『経営財務講義[第2版]』東京大学出版会、184頁。
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