車椅子スペース
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/09 03:07 UTC 版)
車椅子スペース(くるまいすスペース)とは、車椅子利用者の公共交通機関のバリアフリーや公共施設へのアクセシビリティの観点から設置される一定のスペース。鉄道、バス、タクシーなどの車椅子スペースのほか、映画館、劇場、イベントホール、スポーツ競技場などに設置される車椅子利用者用の観覧スペース(車椅子席ともいう)などがある。
注釈
- ^ 日産自動車が小型タクシー用として販売していたセダンタイプのクルーはそれすらも考慮されているとは言い難く、もともと内寸が小さいトランクの一部はLPGタンク(ボンベ)に占領されており、開口部も高いうえに狭いため、一般サイズの車椅子では積み下ろしには難渋する。そのうえ、積み込んだ状態ではトランクリッド(蓋)が閉められず、車体からはみ出した車椅子をリッドではさみ込み、それらをゴムひもなどで固定する必要がある。圧力容器であるLPGタンクは「高圧ガス保安法容器保安規則」に基づいて生産され、検査を受けるため、素材や寸法・形状が決まっており、車両ごとに最適化されていないという問題もある。
- ^ NV200バネットタクシーは、バックドアで乗降する市販の福祉車両と同じ構造としたため、大型LPGタンクが搭載できず、ガソリン・LPGのバイフューエル仕様はあるものの、タクシー事業者にとって燃料のコストメリットが大きい純粋なLPG仕様は生産されていない。一方、JPN TAXIは従来型車と同様に客席背後/荷室前部にLPGタンクが横たわっており、これが障害となるためバックドアからの乗降は考慮されていない(「トヨタ・ジャパンタクシー#車椅子利用者からの改善要求」も参照)。
出典
- ^ a b バリアフリー整備ガイドライン(車両等編)第4部 1.鉄軌道(交通エコロジー・モビリティ財団) (PDF)
- ^ a b 斎藤綾乃, 鈴木浩明, 白戸宏明 ほか、「ベビーカー利用者等に配慮した通勤近郊車両内車いすスペースの手すり寸法」 『人間工学』 2007年 43巻 2号 p.71-80, doi:10.5100/jje.43.71
- ^ 「とれいん」2017年4月号(通巻508号)MODELERS FILE 西武鉄道40000系電車
- ^ 「公共交通機関等におけるベビーカー利用に関する協議会」決定事項の公表について(H26.3.26)
- ^ 地下鉄・ニュートラム・バスの車両に「ベビーカーマーク」を表示します 大阪市交通局[リンク切れ]
- ^ 5000系2次車特集! その5。(レールファン東急)(インターネットアーカイブ・2004年時点の版)
- ^ a b c 『新・ユニバーサルデザイン―ユーザビリティ・アクセシビリティ中心・ものづくりマニュアル』132頁
- ^ a b c 『新・ユニバーサルデザイン―ユーザビリティ・アクセシビリティ中心・ものづくりマニュアル』133頁
- ^ 車椅子理由に乗車拒否 千葉県委員会に男性申し立て バス会社へ配慮助言 成田 千葉日報、2017年4月6日
- ^ 千葉交通が謝罪 車椅子利用者のバス乗車拒否 千葉日報、2017年4月7日
- ^ 「発車30秒前で無理」 車いす客を乗車拒否 松戸新京成バス 千葉日報、2019年2月26日
- ^ 路線バスが車いす客拒否 「30秒で発車、無理」 日本経済新聞電子版、2019年2月26日
- ^ 『新・ユニバーサルデザイン―ユーザビリティ・アクセシビリティ中心・ものづくりマニュアル』126頁
- ^ a b c 『新・ユニバーサルデザイン―ユーザビリティ・アクセシビリティ中心・ものづくりマニュアル』129頁
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