社会主義陣営のドル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/18 22:07 UTC 版)
「ユーロカレンシー」の記事における「社会主義陣営のドル」の解説
代表格のユーロダラーは自国で通貨を発行しない国やドルも共用とする国で元々流通していたが、それら地域がオフショア金融センターとして積極利用されるのは経緯あってのことである。 第二次世界大戦中、社会主義国の原綿輸出は途絶えていたが、ブレトンウッズ協定が締結されるとにわかに輸出量を増やした。戦後復興や朝鮮戦争による需要が社会主義国へ巨額のユーロダラーをもたらした。スターリン暴落後、中華人民共和国とソビエト連邦(VTB)は西ヨーロッパ諸国でユーロダラーを運用した。この西側国際金融市場に存在した運用先を「ユーロバンク」と呼んでいたことがユーロ市場という表現のもとになった。西側諸国に預けられたドルは正貨よりも銀行間取引に適していた。セカンダリー・バンキングへのドル集中はドル建てユーロ債市場を誕生させた。一方、スイスのユーロダラーは1959年初頭から米国企業株を買いあさり、1962年上半期ネットで10億ドル近くにのぼった非居住者による購入額の約2/3がスイス勢となった。
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